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9月1日は「くいの日」:基礎工事の安全祈願と殉職者への感謝

9月1日の「くいの日」は、基礎工事現場での安全祈願と殉職者への慰霊を行う重要な記念日。杭の役割と建設業界の安全意識を強調する日。
目次

「くいの日」(9月1日)はどんな日?

✅ 基礎工事現場での殉職者を慰霊し、作業の安全を祈願する日。
✅ 「く(9)い(1)」の語呂合わせで、杭の重要性を再認識する日。
✅ 東日本基礎工業協同組合が1993年に制定した記念日。


9月1日には、建設業界で特に重要な記念日が存在します。それが「くいの日」。

この日は、基礎工事現場で働く人々の安全を祈願し、命を落とした作業員たちを慰霊するために制定された特別な日です。

この記念日は、1993年に「東日本基礎工業協同組合」によって制定されました。

組合の事務局が東京都江戸川区平井にあり、基礎工事業界の労働条件の改善や人材育成を行っているこの組織が、基礎工事における安全意識の向上を目的としてこの日を設けました。

記念日の日付は、「く(9)い(1)」の語呂合わせからきており、まさに「杭」の日としてぴったりです。

「くいの日」の設立背景とその目的

「くいの日」は、建物やインフラの基礎工事において大切な役割を担っている「杭」に関連した日として制定されました。

杭は、建物を地面にしっかりと固定するための大切な部材であり、その工事は建設業の中でも特に危険を伴います。

基礎工事現場では、高い技術と精度が求められる一方で、作業員の命がかかっているため、事故を防ぐための対策が重要となります。

基礎工事現場での事故は、過去に多く発生しており、そのために多くの作業員が命を落としてきました。

1993年、組合はそのような悲劇を二度と繰り返さないために、基礎工事の安全を呼びかけるために「くいの日」を制定しました。

さらに、この日は現場での殉職者の慰霊祭を行い、作業の安全を祈るための集まりが開かれています。

基礎工事と「くい」の役割

「くい」や「杭」は、建物や橋などの基礎部分に埋設され、建物の安定を保つために非常に重要な役割を果たします。

杭がしっかりと地中に打ち込まれることで、地盤が不安定な場所でも建物が倒れたり沈んだりするのを防ぐことができるのです。

杭の種類には木製、鉄製、コンクリート製、そしてプラスチック製のものなど、さまざまな素材が使用されますが、地盤の状態や建物の規模によって最適な種類が選ばれます。

この「杭」を打ち込む作業には非常に高度な技術と注意が求められます。杭を埋設する作業を行う機械を「杭打ち機」と呼び、機械によって一定の深さまで杭が打ち込まれます。

この作業は、非常に危険であるため、安全確保が最も重要視される作業の一つとなっています。

殉職者の慰霊と安全祈願

「くいの日」が設立されてから、毎年この日には基礎工事現場で命を落とした作業員たちを追悼する慰霊祭が行われています。

慰霊祭の儀式は、東京都高野山東京別院で行われ、僧侶による黙祷と共に、安全祈願の儀式が行われます。

この時間は、現場で働く作業員たちの安全を願い、また亡くなった作業員たちへの感謝の気持ちを込めた静かな時間です。

慰霊祭が行われる背景には、基礎工事現場で命を落とすことの多さや、それを防ぐために現場で働く人々の意識を高めようとする強い思いが込められています。

特に、1997年からは「くいの日」に安全大会も開かれるようになり、業界全体での安全意識の向上が呼びかけられています。

建設業界における安全対策と技術革新

基礎工事現場での安全対策は、年々進化しています。過去には、労働条件が過酷で危険な環境が多かったですが、近年では技術革新によって作業員の安全がより守られるようになっています。

例えば、杭打ち機の改良によって、従来の手動作業から機械化された作業に移行し、効率的かつ安全に杭を打ち込むことができるようになりました。

また、作業現場では、作業員一人一人が安全意識を持ち、適切な防護具を使用することが必須となっています。

現場で使用される機械や道具も進化を続けており、例えば杭打ち作業に使われる機械も、自動化やリモート操作が可能になり、作業員が危険な場所に立ち入らずに作業を進められるようになりました。

慣用句「くい」にまつわる意味

「くい」という言葉には、日常的に使われる慣用句がいくつかあります。

「出る杭は打たれる」という言葉は、社会で目立つ存在や能力を持つ人が周囲から疎まれることを意味します。

また、「焼け木杭に火がつく」という言葉は、過去に関わりがあった人々が再び元の関係に戻ることを意味します。

このように、「くい」という言葉は、建築用語としてだけでなく、社会の中でも幅広く使われています。

くいの日まとめ

9月1日「くいの日」は、基礎工事現場で働く人々の安全と、命を落とした作業員たちへの感謝と慰霊を込めた日です。

基礎工事の重要性や、その安全が守られるべき理由について理解を深めることができたのではないでしょうか。

この日を通じて、私たちが普段あまり意識しない建設現場の厳しい現実に目を向け、安全の大切さを再認識することが求められます。

基礎工事現場での安全意識を高めるために、全員が共に取り組んでいくことが大切です。作業員の安全が確保されることで、より良い建物やインフラが私たちの生活を支えることができるのです。

そして、命を懸けて働いている作業員たちに感謝の気持ちを持ちながら、日々の仕事の安全が守られることを願いましょう。

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