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女性に対する暴力廃絶のための国際デー(11月25日)とは?ミラバル姉妹の悲劇と日本の取り組み

女性に対する暴力廃絶のための国際デーの意味と象徴、参加方法や日本国内の啓発活動を紹介
目次

女性に対する暴力廃絶のための国際デー(11月25日)はどんな日?

✅ ドミニカ共和国で起きたミラバル3姉妹の暗殺事件をきっかけに国連が制定した国際的記念日です。
✅ 象徴色のオレンジとパープルリボンを通して、暴力根絶への意識と支援の輪を広げる日です。
✅ ミラバル姉妹、国連、UN Women、日本の内閣府が深く関係しています。

忘れられない日、でも忘れてはいけない日

誰かを傷つける言葉。
ふるえる手でかかる電話。
誰にも言えずに、ひとりで抱えてしまう痛み。

そんな現実に目を背けず、世界中が声をあげる日があります。

それが、「女性に対する暴力廃絶のための国際デー」。

毎年11月25日、この日は“記念日”であると同時に、“決意の日”でもあります。

ドミニカ共和国の歴史に刻まれたある3人の姉妹の悲劇から始まったこの記念日は、
今を生きる私たち一人ひとりに、静かに、でも確かに問いかけてきます。

「あなたのまわりに、声を上げられない人はいませんか?」

11月25日はなぜ「女性に対する暴力廃絶のための国際デー」なのか?

1999年、国連総会は「女性に対する暴力を撤廃する日」として11月25日を国際デーに制定しました。

でも、なぜこの日なのでしょうか。

答えは、1960年のドミニカ共和国にあります。

当時、ドミニカではラファエル・トルヒーヨという独裁者が政権を握っていました。

言論の自由もなければ、人権も守られない時代。

そんな中、勇気を持って立ち上がった3人の姉妹がいました。

彼女たちの名は、ミネルバ、パトリア、マリア・テレサ。

「ミラバル姉妹」として知られるこの3人は、「六月十四日運動」と呼ばれる民主化運動に加わり、命がけで独裁政権に抗いました。

しかし、1960年11月25日。

帰宅途中の彼女たちは、政権の命令によって手下により惨殺されてしまいます。

この事件はドミニカ国民の怒りを呼び起こし、半年後に起きたトルヒーヨ暗殺の大きなきっかけとなったとされています。

命を懸けて「自由」と「尊厳」を訴えたミラバル姉妹。

その強さと無念を忘れないために、そして、二度と同じことが繰り返されないようにするために、この日が選ばれたのです。

パープルリボンとオレンジ色に込められた意味とは?

「女性に対する暴力廃絶のための国際デー」では、象徴として2つの色が使われています。

それが、「オレンジ」と「パープル」です。

まず、「オレンジ色」は国連が推進する国際的なシンボルカラー。

暴力のない明るい未来を象徴しており、「オレンジ・ザ・ワールド」というキャンペーン名にもなっています。

世界各国の街や施設が、この期間中にオレンジ色にライトアップされるのをご存知でしょうか。

視覚的な訴えは、言葉を越えて人の心に届きます。

一方、日本では「パープルリボン」が広く使われています。

紫は「尊厳」「強さ」「自立」の色。

11月12日から始まる「女性に対する暴力をなくす運動」期間中には、東京タワーや東京スカイツリーが紫色にライトアップされ、多くの人の目に留まります。

この紫の光には、ひとつの願いが込められています。

「ひとりで悩まないで」
「声をあげていいんだよ」

見上げた空に、そんなメッセージが浮かび上がるのです。

この記念日に関わる人たちと団体の尽力

この記念日が実現し、今も継続されている背景には、さまざまな人と団体の尽力があります。

まずは、命を懸けて声をあげたミラバル3姉妹。

その生き様は、今でも世界中の女性の勇気の源となっています。

国際的には国連、特にUN Women(国連女性機関)が中心となって、キャンペーンや啓発活動を行っています。
「オレンジ・ザ・ワールド」はその代表的な取り組みです。

日本では、2001年から内閣府が「女性に対する暴力をなくす運動」を展開。

この運動には、地方自治体やNPO、企業、学校も参加しています。

被害を受けた女性に寄り添い、支援する体制を少しずつ、でも着実に整えているのです。

「女性に対する暴力廃絶のための国際デー」に関するよくある質問

Q1:この記念日に自分でもできることはありますか?

もちろんあります。

例えば、SNSでこの記念日について投稿するだけでも、啓発につながります。
ハッシュタグ「#オレンジ・ザ・ワールド」や「#パープルリボン」を使ってみましょう。

また、オレンジやパープルの服を着たり、バッジをつけたりするのも立派な参加です。
話題にするだけでも、誰かの気づきのきっかけになります。

Q2:男性が関わってもいいのですか?

もちろんです。

暴力の問題は、決して“女性だけ”の問題ではありません。
男女問わず、すべての人が「誰かの尊厳を守る存在」になれるのです。

男性の参加があることで、社会全体の理解と支援の輪がより広がります。

Q3:この記念日って世界中で知られているの?

はい、国連が制定した国際デーなので、多くの国でこの日を通じた活動が行われています。

ただし、認知度には国ごとに差があるのも事実です。
だからこそ、あなたのように関心を持って学び、伝える人の存在がとても大切なのです。

女性に対する暴力廃絶のための国際デーのまとめ

11月25日、「女性に対する暴力廃絶のための国際デー」。

それは、歴史に名を刻んだ3人の姉妹の犠牲を忘れないための日であり、
今を生きる私たちが「暴力のない社会を目指す」と誓うための日でもあります。

大きな行動ができなくてもいいのです。
まずは、知ることから。
そして、話すことから。

あなたの一言が、誰かの心を軽くし、未来を変える力になるかもしれません。

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