風邪の日（1月9日 記念日）はどんな日？
✅ 横綱・谷風梶之助が1795年のこの日に流感で現役のまま死去した日です。
✅ インフルエンザを「タニカゼ」と呼ぶユニークな由来が存在します。
✅ 大相撲界の伝説的力士・谷風梶之助が深く関係しています。
「風邪の日」って何の日？名前だけではわからない意外な真実
「風邪の日」と聞いて、多くの人がまず思うのは、「冬の季節だから、体調に気をつけましょうという日かな？」という漠然とした印象ではないでしょうか。
でも実は、ただの健康啓発デーではありません。
この1月9日という日は、日本の歴史、そして相撲界に名を残したある人物の“衝撃の最期”に由来している特別な日なのです。それが、大相撲の名横綱・谷風梶之助（たにかぜ かじのすけ）。
彼が亡くなったのは、1795年1月9日（旧暦）。病名は「流感」。
現代でいうところの「インフルエンザ」でした。
現役のまま、わずか44歳で命を落とした彼の死は当時の江戸庶民に大きなショックを与えました。
そして彼の死後、奇妙で、どこかユーモアも含んだ言い伝えが生まれます。それが、「風邪＝タニカゼ」という文化的な呼び名。
たったひとりの力士の死が、後世の人々に“風邪の怖さ”と“命の重さ”を語り継がせる記念日となったのです。
風邪の日の由来は？谷風梶之助の壮絶な死と伝説の一言
風邪の日は、1795年（寛政7年）に亡くなった横綱・谷風梶之助にちなんで制定された記念日です。
彼がこの日に倒れたのは、当時江戸で猛威を振るっていた「流感（りゅうかん）」が原因でした。「流感」とは「流行性感冒」の略で、現在で言う「インフルエンザ」のことです。
谷風梶之助は陸奥国宮城郡霞目村（今の宮城県仙台市若林区）出身。
本名は金子与四郎（かねこ よしろう）。相撲史上屈指の実力者であり、江戸の町人たちに絶大な人気を誇った横綱でした。
彼は、引退前の最後の場所で「35連勝」というとてつもない記録を残したまま、この世を去ります。
そして彼の生前の言葉が、あまりにも皮肉な運命を象徴していました。
「土俵の上でわしを倒すことができる者はおらん。倒れるとしたら、風邪を引いたときくらいだな」
この一言が、後に人々の間で語り継がれ、谷風が亡くなった「流感」は「タニカゼ」と呼ばれるようになりました。
事実、彼が亡くなった当時の流感は、「御猪狩風（おいかりかぜ）」とも呼ばれ、非常に強い感染力を持つインフルエンザで、多くの命を奪っていたのです。
こうした歴史的背景から、1月9日は「風邪の日」として記念され、インフルエンザの怖さや予防の大切さを見直す日となったのです。
「風邪＝タニカゼ」？風邪の日にまつわる面白い豆知識
風邪の日にまつわる最もユニークな豆知識といえば、「風邪を“タニカゼ”と呼ぶ」という点です。
この奇妙な呼び名は、単なるダジャレではありません。谷風梶之助という名前がそのまま使われており、彼が病に倒れた事実と重ねて、風邪の強さや油断できなさを象徴しているのです。
江戸の庶民にとって、谷風梶之助はまさに「無敵」の存在でした。その彼が倒れた原因が「風邪」だったというのは、強烈なインパクトを持って受け止められたことでしょう。
それほどに当時の人々にとっては、風邪や流感＝インフルエンザが脅威だったということです。
現代の私たちも、風邪やインフルエンザを「ただの風邪」と軽視しがちです。でも、谷風のように健康な人でも命を落とす危険があるのが感染症の怖さです。
タニカゼという言葉には、ただの笑い話ではない「警告」と「尊敬」が込められているのです。
風邪の日と深く関わる人物・谷風梶之助の生涯と人柄
谷風梶之助は、ただ強かっただけではありません。その生き様や人柄、相撲に対する姿勢は、今もなお語り継がれる「名横綱」でした。
1750年、陸奥国（現在の宮城県）で生まれた彼は、若くして才能を見出され、江戸相撲の世界に飛び込みます。
その圧倒的な強さと精神力、そして何よりも土俵上での威厳ある立ち居振る舞いは、多くの相撲ファンの心をつかみました。
また、連勝記録などの数字だけでなく、谷風の人柄も素晴らしかったと伝えられています。後輩への指導も丁寧で、同じ横綱たちからも信頼を寄せられる存在でした。
そんな彼が「風邪にだけは勝てなかった」という事実は、ただの悲劇ではなく、私たちへの重要なメッセージを残しています。
人間がどれだけ強くても、自然の脅威には敵わない。だからこそ、日々の健康管理や予防が何よりも大切だということを、「風邪の日」は教えてくれているのです。
風邪の日に関するよくある質問
Q1. 風邪の日はどのようにして決まったのですか？
→ 1795年（寛政7年）旧暦1月9日に、横綱・谷風梶之助が流感で亡くなったことに由来しています。
Q2. タニカゼという呼び名は今でも使われているのですか？
→ 医学的に使われている言葉ではありませんが、歴史的な豆知識や教訓として語り継がれています。相撲史や雑学本などで目にすることがあります。
Q3. 風邪の日に何かイベントや啓発活動はありますか？
→ 現在、公式なイベントは確認されていませんが、風邪やインフルエンザの流行期にあたることから、学校や職場などで予防意識を高める機会として利用されることが多いです。
風邪の日（1月9日）まとめ｜小さな症状が命取りになることもある
風邪の日は、「風邪を侮るなかれ」というメッセージを、歴史的な逸話と共に私たちに伝えてくれる記念日です。
インフルエンザの脅威は、今も昔も変わりません。大相撲界のスター・谷風梶之助でさえ、病には勝てなかったという事実が、私たちの日常にも警鐘を鳴らしています。
この記念日をきっかけに、改めて体調管理の重要性、免疫力を保つ生活の見直し、風邪や感染症に対する意識を高めていきましょう。