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スケートの日(12月25日)とは?日本初のスケートとブレーキストンの物語をやさしく解説

12月25日はスケートの日。日本初のスケートとブレーキストンの歴史をわかりやすく解説した記事です。
目次

スケートの日(12月25日)はどんな日?

✅ 1861年、英国の探検家ブレーキストンが函館で日本初のスケートをしたとされる日です。
✅ 幕末の異国情緒あふれる時代背景と、氷上に刻まれたブレーキストンの足跡がルーツです。
✅ 記念日を制定したのはスケート場業界の任意団体「日本スケート場協会」です。

冬の氷上に刻まれた“最初の一歩”。あなたは知っていますか?

街にイルミネーションが灯り、手袋をしていても指先が少し痛くなるような季節。

そんな冬のとある日に、ふとスケート場の前を通りかかると、子どもたちが元気よく氷の上を滑っている。

「自分も昔はよく滑ったなぁ」
「最初は転んでばっかりだったなぁ」

そんな懐かしい記憶が蘇る方も多いのではないでしょうか。

けれど、ちょっと待ってください。

そもそも、「日本で初めてスケートをしたのは誰なのか?」ということを考えたことはありますか?

そして、その歴史的な第一歩が、実は「12月25日=クリスマス」と深く関係していることを…。

12月25日。

この日が「スケートの日」とされているのには、思わず人に話したくなるようなロマンと歴史が詰まっているのです。

今回は、そんな「スケートの日」の知られざる由来から、関わりの深い偉人の物語までを深掘りしてご紹介します。

読めばきっと、スケートの見え方が少し変わってくるはずです。

スケートの日(12月25日)の由来は、ブレーキストンの“氷上の冒険”から始まった

スケートの日は、1982年(昭和57年)に「日本スケート場協会」によって制定されました。

この協会は、全国のスケートリンクの運営に関わる任意団体で、スケート文化の普及を目的として活動していました。

さて、なぜこの日が記念日になったのか?

その理由は、1861年(文久元年)の12月25日にまで遡ります。

この日、北海道の函館に滞在していたイギリス人トーマス・ブレーキストンが、日本で初めてスケートをしたと伝えられているのです。

彼は軍人でありながら、探検家・動物学者としても名を残す多才な人物でした。

異国の地・函館で、雪に覆われた港町の一角。

誰も滑ったことのない氷上に、一人の英国紳士がスケート靴で足を踏み出した。

その瞬間こそ、日本のスケート文化が始まった歴史的な“第一歩”なのです。

「日本初のスケート」はロシア使節団?ブレーキストン?2つの説が存在する

実は、日本で初めてスケートをした人物については、別の説も存在します。

それが、1792年(寛政4年)に来日したロシアの使節アダム・ラクスマン一行。彼らが冬の根室で過ごした際、凍った根室湾で滑ったという記録もあるのです。

つまり、ブレーキストンよりもおよそ70年前のこと。

この出来事を「日本初のスケート」とする見解も根強く残っています。

しかし、スケートの日の由来として選ばれたのは、あくまでブレーキストンのエピソードです。

その理由は明確には記録されていませんが、函館という都市との関わりや、彼自身の日本への貢献度が大きく影響していると考えられています。

どちらが「最初」なのかという論争も興味深いですが、大切なのは、その一歩が今の私たちに「滑る楽しさ」を伝えてくれているという事実です。

スケートの日は「記念日っぽくない記念日」?あまり知られていない理由とは

「スケートの日って、あまり聞いたことがないな…」

そう感じた方も多いかもしれません。

その理由の一つが、「12月25日=クリスマス」という圧倒的な存在感。

街はクリスマスムード一色になり、スケートの日という記念日は完全にその陰に隠れてしまうのです。

また、制定した日本スケート場協会自体が、政府機関や全国組織ではなく、あくまで任意団体であるため、認知拡大の力も限られていました。

結果として、「スケートの日」を記念した全国規模のイベントなどもあまり見られず、静かに歴史の中に埋もれてしまっているのです。

それでも、スケート場ではクリスマスと重なるこの時期に、家族連れやカップルがリンクを楽しむ姿が見られます。

「スケートの日」と銘打たれてはいなくても、その空間には確かに“記念日らしさ”が満ちているのです。

スケートの日を彩る人物「トーマス・ブレーキストン」の偉大な功績とは?

ブレーキストンという名前を聞いて、ピンとくる方はかなりの歴史通です。

彼はイギリス生まれの探検家で、日本では「トマス・ブラキストン」と表記されることもあります。

彼の最大の功績は、スケートの導入だけではありません。

生物学の世界では、「ブラキストン線」という概念の発見者として非常に有名です。

これは、津軽海峡を境に動物の生息域が大きく異なるという自然の法則を発見したもので、日本の動物地理学における重要な概念となっています。

彼は20年以上にわたり函館に暮らし、貿易商としても地域の発展に貢献。

そんな彼の功績を讃え、函館山の山頂には彼のレリーフが刻まれた記念碑が建てられています。

氷の上を滑ったあの日。

それは、ブレーキストンという一人の外国人が、日本の自然、文化、そしてスポーツに刻んだ大きな一歩だったのです。

スケートの日に関するよくある質問

Q:スケートの日に何か特別なイベントはあるの?
A:公式に「スケートの日」としてのイベントは確認されていません。ただし、全国のスケート場ではクリスマスイベントと合わせて様々な催しが行われています。

Q:スケートの日は国の記念日ですか?
A:いいえ。任意団体の日本スケート場協会が制定した独自の記念日です。公的な祝日や法的な記念日ではありません。

Q:なぜ12月25日が選ばれたのですか?
A:1861年12月25日、ブレーキストンが函館で初めてスケートをしたとされているためです。

スケートの日(12月25日)のまとめ

12月25日。

世界中がクリスマスの煌めきに包まれるその日に、日本ではもうひとつの静かな記念日が存在しています。

それが「スケートの日」。

日本で初めてスケートが行われたのが、まさにこの日だったという歴史に由来します。

その最初の一歩を踏み出したのは、イギリス人のトーマス・ブレーキストン。

彼の冒険心と好奇心が、日本に新たな文化をもたらしました。

スケートリンクで風を切る感覚。
初めて氷に立った時のドキドキ感。
友達や家族と笑い合った冬の記憶。

そのすべてが、あの日の“氷上の一歩”から始まっているのです。

次にスケート場へ行くとき、少しだけこの物語を思い出してみてください。

そして、大切な誰かと手を繋いで、もう一度、氷の上へ。

今日は何の日(12月25日は何の日)

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