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月遅れ盆迎え火(8月13日)とは?由来・意味・地域の風習と現代の形

お盆初日に行われる月遅れ盆迎え火の意味と由来を解説するイメージ
目次

月遅れ盆迎え火(8月13日)はどんな日?

✅ 明治改暦後、旧暦7月13日の迎え火を1か月遅らせ、8月13日に行うようになった日。
✅ 先祖の霊を迎えるために火や盆提灯を灯す風習で、江戸時代に庶民の年中行事として定着。
✅ 江戸時代の寺院や農村文化、マコモ栽培農家が伝統継承に深く関わっている。


夕暮れの風が少し涼しく感じられるお盆前夜。

道端や玄関先で、ふっと小さな炎が揺れ始めます。

焚き火の香りが空気に混じり、どこからかカランコロンと下駄の音が響く——。

これが「迎え火」。そして、8月13日に行われるのが「月遅れ盆迎え火」です。

もともとは旧暦7月13日に行われていましたが、明治時代に新暦が採用されたことで、多くの地域が農作業の都合などから1か月遅らせて行うようになりました。

火や灯りは、ご先祖さまの霊が迷わず家に帰ってくるための道しるべ。

日本人が長く大切にしてきた、家族の絆と感謝の心を形にした行事です。

月遅れ盆迎え火の由来

迎え火は仏教行事としてのお盆の始まりを告げる儀式です。

13日の夕刻、家や墓前で火を焚き、その明かりを目印に先祖の霊をお迎えします。

本来は旧暦7月13日に行われていました。

しかし、明治5年(1872年)の改暦で新暦が導入されると、7月中旬は農繁期に重なり、農村ではお盆の準備が難しくなりました。

そこで、1か月遅れの8月13日に行う「月遅れ盆」が定着しました。

迎え火に使われる「マコモ」は、古代から神仏に供える神聖な植物です。

その茎や葉を乾燥させ、火をつけることで邪気を払い、清らかな道を示すとされます。

江戸時代には庶民にも広がり、寺院を中心に年中行事として定着しました。

月遅れ盆迎え火の豆知識

迎え火の代わりに「盆提灯」を使う地域もあります。

提灯は霊を迎える目印であり、家に滞在しているしるしでもあります。

江戸時代後期には、提灯職人による美しい絵柄入りの盆提灯が流行しました。

現代ではLED式の提灯や、折りたたみ式で収納しやすいデザインも登場しています。

また、迎え火と対になるのが「送り火」。

代表例は京都の五山送り火(大文字焼き)で、霊をあの世に送り届ける役割を持ちます。

迎え火と送り火は、お盆の始まりと終わりを象徴する一対の儀式です。

地域別・迎え火の特徴

  • 京都府:お精霊迎えとして、町内ごとに焚き火をし、16日には五山送り火が行われる。
  • 青森県:ねぶた祭と時期が重なり、祭りの熱気の後に静かな迎え火が行われる。
  • 長野県:墓前から家まで提灯を持ち帰る「提灯行列」が今も残る。
  • 島根県出雲地方:マコモの産地であり、迎え火用のマコモ束が市場に並ぶ。

現代の迎え火の形

都市部では焚き火が難しいため、玄関先でキャンドルやLEDランプを灯す家庭もあります。

オンラインでの盆供養を行う寺院も増え、離れて暮らす家族がリモートで迎え火に参加する例も出ています。

商店街では「迎え火まつり」として屋台や演奏会を行い、観光イベント化している地域もあります。

こうした新しい形は、若い世代にも受け入れられ、伝統の継承に役立っています。

月遅れ盆迎え火に関するよくある質問

Q1. 全国で同じ日に行うのですか?
A1. 関東や東北は8月13日、西日本や沖縄の一部は旧暦7月13日に行います。

Q2. 必ず火を焚かなければなりませんか?
A2. 必須ではありません。提灯や灯りで代用する家庭も多いです。

Q3. 初めてやる場合はどうすればいいですか?
A3. 安全な場所で火を灯し、手を合わせるだけで十分です。可能ならマコモやわらを使うとより伝統的です。

月遅れ盆迎え火のまとめ

月遅れ盆迎え火は、ご先祖さまを家に迎えるための大切な年中行事です。

明治時代の改暦で生まれたこの風習は、農村から都市部まで日本各地に根付いています。

火や灯りには、単なる儀式以上の意味があります。

それは「家族のつながりを思い出す時間」であり、「感謝を伝える瞬間」です。

現代では形を変えても、その心は変わりません。

8月13日、あなたの家でも小さな灯りを灯してみませんか?

今日は何の日(8月13日は何の日)

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