甲斐の銘菓「くろ玉」の日(9月6日)はどんな日?
✅ 「く(9)ろ(6)玉」の語呂合わせから、黒糖菓子「くろ玉」を記念する日として制定された。
✅ 外は黒砂糖羊羹、中はうぐいす餡。味・見た目ともにインパクトのある山梨を代表する銘菓。
✅ 1911年創業の株式会社澤田屋が制定し、一般社団法人・日本記念日協会により登録された。
口に入れた瞬間、時間が止まる——それが「くろ玉」
見た目は艶のある漆黒の玉。
手に取ると、しっとりとした重み。
口に入れれば、まず黒砂糖の深いコクが広がり、続いて青えんどうのやさしい甘みがふわっと舌にとけていく。
それが、山梨県甲府市が誇る伝統菓子「くろ玉」です。
一度食べたら忘れられない。
まるでタイムカプセルのように、昭和の面影と和の奥ゆかしさを今に伝えるお菓子。
そんな「くろ玉」を記念した日が、9月6日の『くろ玉の日』です。
語呂合わせで「く(9)ろ(6)玉」と読ませる洒落っ気のある日付ですが、その裏には、110年以上の歴史を持つ和洋菓子メーカー・澤田屋の熱い想いと、山梨の文化が凝縮されています。
今回は、「くろ玉の日」の由来や背景、知っておくとちょっと語りたくなる豆知識、そして「くろ玉」に込められたストーリーをご紹介します。
「くろ玉の日(9月6日)」の由来と背景にある物語
「くろ玉の日」は、1911年(明治44年)創業の老舗菓子店、株式会社澤田屋が制定した記念日です。
日付は「く(9)ろ(6)玉」の語呂合わせ。
シンプルながらも覚えやすく、親しみやすいこの日には、山梨の銘菓「くろ玉」への想いや地元文化の誇りが込められています。
「くろ玉」誕生の背景
「くろ玉」が誕生したのは、1929年(昭和4年)。
昭和という時代の幕開けから間もないころでした。
物資が豊かでなかった時代、素材の持ち味を最大限に活かす和菓子づくりは、まさに職人技の極み。
黒砂糖と羊羹、うぐいす餡という素朴ながらも力強い素材を組み合わせた「くろ玉」は、当時としては革新的で、目にも舌にも新鮮な和菓子だったのです。
黒砂糖の深みと、青えんどう豆のやさしい甘さ。
この“見た目のインパクトと味のやさしさのギャップ”が、瞬く間に人々の心をつかみました。
地元で愛され、全国へ広がる
「くろ玉」は山梨県甲府市に根差した銘菓ですが、やがてその評判は口コミで県外にも広まり、贈答品や観光土産としても定着していきました。
昭和から平成、令和へと時代が移り変わっても、その味と形はほとんど変わることなく受け継がれてきたのです。
記念日登録の狙い
「くろ玉の日」は、単なる語呂合わせではありません。
澤田屋にとっては「ブランドの原点を見つめ直す日」であり、「地域とのつながりを再確認する日」でもあります。
そして何より、全国の人たちにこの素晴らしい銘菓の魅力を知ってもらうきっかけを作るための、“文化的アプローチ”なのです。
この記念日は、一般社団法人・日本記念日協会によって正式に認定・登録されています。
「くろ玉の日(9月6日)」にまつわる豆知識!話したくなるトリビア集
「くろ玉」には、味や見た目以外にも、思わず「へぇ〜」と声を漏らしたくなる小話がたくさんあります。
ここでは、くろ玉ファンなら知っておきたいトリビアをいくつかご紹介します。
① なぜ「くろ」いの?
「くろ玉」の黒は、黒砂糖由来の天然の色です。
黒砂糖は鹿児島県や沖縄県産の高品質なものを使用。
その色合いと甘みの深さが、くろ玉の代名詞とも言える「黒くて艶やかな見た目」を生み出しています。
② 中に入っている「うぐいす餡」ってなに?
うぐいす餡は、青えんどう豆から作られた淡い緑色の餡。
普通のこし餡よりもややさっぱりとした風味で、黒砂糖の甘みを引き立ててくれます。
このコントラストの妙が、「くろ玉」が長年愛される理由のひとつです。
③ どうして“丸い”の?
実は「くろ玉」は、もともと“宝石”や“黒真珠”をイメージして作られたとも言われています。
職人が一つひとつ手作業で丸めることで、統一された美しさと温かみのある個性が生まれます。
④ 「くろ玉」の進化系も存在する?
実は、澤田屋では「プレミアムくろ玉」「生くろ玉」など、伝統を守りつつも新しい味わいに挑戦したバリエーション商品も販売しています。
記念日には、そうした新商品が特別販売されることも!
「くろ玉の日(9月6日)」と関わりのある人物・企業・地域
「くろ玉の日」を語る上で欠かせない存在が、やはり株式会社澤田屋です。
澤田屋の歴史と信念
澤田屋は1911年(明治44年)に創業した、山梨県甲府市の老舗和洋菓子店。
「くろ玉」だけでなく、地元の食材を活かしたお菓子作りにこだわり、常に“本物の味”を追求してきました。
昭和初期に「くろ玉」が誕生した背景には、「流行に流されない本物を作りたい」という初代の強い信念がありました。
地域との共生
澤田屋は、山梨の学校や病院、観光地、地元百貨店などと積極的に連携し、地元に密着した活動を展開しています。
「地域の人たちと共に歩むお菓子屋でありたい」
その思いが、毎年の「くろ玉の日」のイベントやキャンペーンにも表れています。
日本記念日協会とのつながり
記念日としての「くろ玉の日」は、一般社団法人 日本記念日協会により公式登録されました。
このように、企業と認定団体が連携することで、「くろ玉」というローカル銘菓が全国へと羽ばたく後押しをしているのです。
「くろ玉の日(9月6日)」に関するよくある質問
Q1:くろ玉はどこで買えるの?
A:澤田屋の本店(山梨県甲府市)をはじめ、山梨県内の支店や主要駅、高速SA、オンラインストアで購入できます。
一部百貨店や催事場で期間限定販売されることもあります。
Q2:「くろ玉の日」にはイベントがある?
A:はい。例年、9月6日前後には澤田屋各店でくろ玉に関するキャンペーンや限定パッケージの販売などが行われます。
最新情報は公式サイトやSNSをチェックしましょう。
Q3:贈り物として喜ばれる?
A:もちろんです!
「黒くて高級感のある見た目」「日持ちする」「話題性がある」ことから、手土産や季節の贈答用としても大変人気です。
特に年配の方や、和の文化が好きな方におすすめです。
「くろ玉の日(9月6日)」まとめ:ただの菓子ではない、“文化”を味わう日
「くろ玉の日」は、ただのスイーツ記念日ではありません。
そこには、100年を超える歴史と、職人の誇り、地域への愛、そして世代を超えたつながりがあります。
くろ玉を一口食べたその瞬間、あなたも山梨の豊かな文化や澤田屋の想いに触れることができるでしょう。
黒糖の奥深さと、うぐいす餡のやさしさ。
甘さの中に、どこか懐かしさと温かさを感じる——
そんな「くろ玉」を、ぜひ9月6日に味わってみてください。
そして、大切な人にも、この素敵な銘菓のことを伝えてみませんか?
