すいとんで平和を学ぶ日(8月15日)はどんな日?
✅ 愛知県犬山市の「すいとんの会」が、終戦の日に平和を学ぶため制定した記念日。
✅ 戦時中の代用食「すいとん」を食べながら、戦争の悲惨さと食糧難を体験的に学ぶ日。
✅ 「すいとんの会」と日本記念日協会が認定・登録し、全国にも広がっている。
戦争の記憶は、年を経るごとに静かに遠ざかっていきます。
1945年8月15日、日本が敗戦を迎えた日。
銃声は止みましたが、国中に残ったのは深い悲しみと、明日をどう生きるか分からない不安でした。
そんな中、人々の命をつなぎ止めた料理があります。それが「すいとん」です。
現代の私たちが口にするすいとんは、出汁のきいた汁に野菜や肉がたっぷり入った、心温まる一椀です。
しかし、戦争末期から終戦直後のすいとんは、小麦粉ですら貴重で、大豆粉やトウモロコシ粉、ヌカを混ぜたもの。
具はなく、味付けもほとんどありませんでした。
「すいとんで平和を学ぶ日」は、この当時の食を通じて、戦争の悲惨さと平和の尊さを伝えるために制定された日です。
愛知県犬山市の草の根団体「すいとんの会」が中心となり、日本記念日協会が正式に認定しています。
すいとんで平和を学ぶ日の由来|終戦の日との深い結びつき
8月15日は、日本にとって特別な日です。
1945年、この日正午、玉音放送が流れ、日本はポツダム宣言を受諾し、太平洋戦争が終わりました。
多くの命が失われた戦争が終わった安堵と同時に、焼け野原の中で生きていく厳しさが始まります。
食糧は不足し、米は配給制。お米の代わりに食卓に上ったのが「すいとん」でした。
愛知県犬山市で活動する「すいとんの会」は、この歴史を次世代に伝えるために、あえて「すいとん」というキーワードを記念日にしました。
すいとんを囲みながら、戦争体験者の話を聞き、食糧難の現実を感じてもらう。
その日が、終戦の日である8月15日と重なれば、学びの深さはさらに増します。
この活動は1990年代から続いており、今では地元だけでなく全国各地で同様の取り組みが行われています。
すいとんの豆知識|戦時と現代の違い
すいとん(水団)は、小麦粉をこねてちぎり、汁で煮込むシンプルな料理です。
歴史は古く、室町時代から食べられ、江戸時代には庶民の味として屋台でも提供されていました。
しかし、戦時中のすいとんは、現代のそれとはまったく別物。
小麦粉は大豆粉やトウモロコシ粉でかさ増しされ、具はサツマイモの葉や蔓。
出汁もなく、塩さえ貴重でした。塩味をつけるために、海水で煮ることもあったといいます。
現代の具沢山で栄養豊富なすいとんと比べると、その違いは歴然です。
この差を知ることこそ、「平和を味わう」学びなのです。
関わりの深い人物・団体
この記念日の中心は、愛知県犬山市の「すいとんの会」です。
代表者は地域の学校や自治体と連携し、子どもたちに実際のすいとん作りを体験させています。
また、日本記念日協会の認定を受けたことで、活動は地元から全国へ広がりました。
被爆者団体や戦争体験を語る会とも連携し、記憶を風化させない活動を続けています。
すいとんで平和を学ぶ日に関するよくある質問
Q1. どこで参加できますか?
A. 愛知県犬山市を中心に、全国の学校や地域イベントでも開催されています。
Q2. 当時のすいとんを再現するのですか?
A. イベントによって異なりますが、戦時中のレシピを参考にした質素なすいとんを提供する場合があります。
Q3. 子どもでも楽しめますか?
A. 調理体験や昔の暮らしの話など、子どもでも分かる内容で行われています。
まとめ|一椀のすいとんが語る平和
「すいとんで平和を学ぶ日」は、ただ昔の料理を食べるイベントではありません。
それは、戦争の記憶を舌で、心で受け止める日です。
私たちが今日、温かいすいとんを具沢山で食べられるのは、平和な時代に生きているからこそ。
その当たり前は、過去の苦労と犠牲の上に成り立っています。
戦争を知らない世代が増える今だからこそ、この日をきっかけに家族や友人と「平和」について話すことが大切です。
今日は何の日(8月15日は何の日)
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