10月22日、日本テレビは12月28日から開幕する第103回全国高校サッカー選手権大会の応援歌に、imaseの楽曲『アウトライン』が選ばれたことを発表しました。
imaseは、自身も高校時代にサッカー選手としてこの大会に参加した経験があり、彼にとって高校サッカー選手権は特別な舞台です。
選手たちに贈るこの楽曲には、彼のサッカー経験を踏まえた「諦めない心」や「挑戦する姿勢」が詰まっています。
そして、曲を聴いた全ての人々が勇気をもらい、最後まで戦い抜く力を得られるようにとの願いが込められています。
応援歌の伝統を受け継ぐimaseの『アウトライン』
全国高校サッカー選手権は、これまで数々の名アーティストが応援歌を担当してきました。
歴代の応援歌は、大会に参加する選手たちだけでなく、全国のサッカーファンにも深い影響を与えてきました。
2005年のコブクロの『Starting Line』から始まり、絢香やいきものがかり、GReeeeN、家入レオといった豪華な顔ぶれが揃い、その年ごとの高校生の青春と熱い戦いを音楽で彩ってきました。
imaseは2021年にメジャーデビューし、TikTokで爆発的な人気を得たアーティストです。
彼の代表曲『NIGHT DANCER』は、日本国内だけでなく韓国を中心に世界中でヒットし、彼の独特な音楽スタイルが評価されてきました。
そんな彼が今回、全国高校サッカー選手権の応援歌を担当することになったのは、彼の音楽が持つエネルギーとサッカーへの深い愛が評価された結果です。
imase自身も、かつてこの大会に出場した経験があるため、「自分が応援歌を担当できることは夢のようだ」と感慨深げに語っています。
imaseが語る『アウトライン』に込めた想い
楽曲タイトル『アウトライン』には、サッカーのピッチを囲むラインや、譲れない「境界線」、そして人々の個性や努力の結果として形成される「輪郭」という意味が込められています。
サッカーは、ゴールラインを越えた瞬間に勝敗が決まるスポーツです。
そのラインに込められた意味は深く、時に選手の全人生をかけた一瞬に象徴されることもあります。
「負けられない境界線」を守るため、選手たちは日々努力を重ね、試合では全力を尽くします。
imaseが曲の中で表現した「アウトライン」には、そうしたプレイヤーたちの決意と情熱が反映されており、まさにサッカーというスポーツの本質を捉えた楽曲となっています。
また、彼は曲の制作にあたり、自らのサッカー経験を大いに活かしています。
彼自身、左利きで、リオネル・メッシ選手のプレースタイルを手本にしていたことが語られており、ドリブルやポジショニングについてはメッシの動画を見て勉強していたといいます。
さらに、彼が影響を受けた日本代表の三笘薫選手にも、プレミアリーグでの活躍を目指して常に注目しているそうです。
サッカーと青春、そして感動の瞬間
imaseは、自身の高校サッカー選手権の経験についても語っています。
特に印象深かった試合は、彼が小学生の時に見た第92回大会の決勝戦。
富山第一高校と星稜高校の一戦は、富山第一が劇的な逆転勝利を収めた試合でした。
「最後の最後まで何が起こるかわからないのがサッカーの醍醐味で、その試合を見て強く心に残った」と振り返るimase。
この感動的な瞬間を、彼は今でも鮮明に覚えています。
このようなサッカーの魅力を自ら体験したからこそ、応援歌に込めた思いは一層深いものとなっています。
「選手たちには、最後まで諦めずに戦ってほしい。その瞬間にチャンスが訪れることがある。その気持ちをこの曲で伝えたい」とimaseは語ります。
選手へのエールと共に響く応援歌
imaseが気に入っている歌詞の一節、「マイナスをここから溜めてきた分をほら オセロみたいに全てが伏線のように」というフレーズには、サッカーが持つ予測不能な展開が表現されています。
試合の中では、一瞬のミスや判断が勝敗を左右しますが、逆に一つのチャンスが試合をひっくり返すこともあります。
imaseは、そのようなサッカーの不確実性と可能性を表現し、選手たちに「最後まで諦めずに挑み続ける姿勢」を伝えたいという思いを込めました。
彼自身が感じたその緊張感と興奮、そして自分が選手だった頃の記憶が、歌詞に色濃く反映されています。
また、彼は選手だけでなく、彼らを応援する家族やファンたちにもメッセージを送っています。
サッカーはチームスポーツですが、その背景には選手を支える多くの人々がいます。
「選手だけでなく、応援している皆さんにも、この曲が力になってほしい」とimaseは願っています。
応援歌『アウトライン』は、まさに選手とその応援者たちが一体となり、最後まで共に戦い抜く姿を描いた楽曲です。
未来を見据えたimaseの夢
2025年1月13日に行われる全国高校サッカー選手権の決勝戦では、imaseが国立競技場で『アウトライン』を披露する予定です。
国立競技場は、日本中のサッカー選手にとって「聖地」ともいえる場所です。
imaseにとっても、選手として目指したその舞台で、今度はアーティストとして歌うことができるのは「夢が叶う瞬間」だと感じています。
「決勝戦の舞台で、この曲を通して、選手たちの背中を押せるようなパフォーマンスを見せたい」と彼は決意を語りました。
彼の夢とともに、大会のクライマックスを飾るこのライブは、多くの観客や視聴者に感動を与えることでしょう。
応援歌の歴史とその影響力
全国高校サッカー選手権の応援歌は、長い歴史を通じて多くのアーティストが大会を彩ってきました。
第84回大会以降、コブクロや絢香、いきものがかり、GReeeeN、BEなど、日本の音楽シーンを代表するアーティストが参加し、その年ごとのテーマを反映した楽曲が大会を盛り上げてきました。
それぞれの楽曲が持つメッセージやエネルギーは、選手たちの心に響き、試合前の緊張を解きほぐしたり、試合中に力を与えたりしてきました。
応援歌は、単なるバックグラウンドミュージックではなく、選手たちの心に寄り添い、彼らのプレーに影響を与える重要な役割を果たしているのです。
今年の『アウトライン』もまた、その伝統を引き継ぎ、選手たちにとって特別な一曲となることが期待されます。
第84回大会以降の歴代の応援歌は以下のとおり。
第84回(2005年度):コブクロ『Starting Line』
第85回(2006年度):絢香『Start to 0(Love)』
第86回(2007年度):RIP SLYME with MONGOL800『Remember』
第87回(2008年度):いきものがかり『心の花を咲かせよう』
第88回(2009年度):FUNKY MONKEY BABYS『明日へ』
第89回(2010年度):WEAVER『キミノトモダチ』
第90回(2011年度):ナオト・インティライミ『Message』
第91回(2012年度):miwa『ホイッスル~君と過ごした日々~』
第92回(2013年度):GReeeeN『僕らの物語』および『僕らは物語』
第93回(2014年度):大原櫻子『瞳』
第94回(2015年度):BLUE ENCOUNT『はじまり』
第95回(2016年度):家入レオ『それぞれの明日へ』
第96回(2017年度):Little Glee Monster『いつかこの涙が』
第97回(2018年度):Mrs. GREEN APPLE『僕のこと』
第98回(2019年度):三阪咲 応援歌『繫げ!』/みんなのアンセム『We are on your side』
第99回(2020年度):sumika『本音』
第100回(2021年度):上白石萌音『懐かしい未来』(作詞・作曲:森山直太朗)
第101回(2022年度):Saucy Dog『現在を生きるのだ。』
第102回(2023年度):BE:FIRST『Glorious』
第103回(2024年度):imase『アウトライン』
まとめ
第103回全国高校サッカー選手権大会の応援歌に、imaseの『アウトライン』が選ばれました。
彼自身もかつてサッカー選手として選手権に参加しており、その経験を踏まえた楽曲には、選手や応援者に対する熱いエールが込められています。
「最後まで諦めない」精神を象徴するこの曲は、大会を盛り上げ、選手たちの心を奮い立たせることでしょう。
さらに、決勝戦でのライブパフォーマンスも予定されており、今後の大会に大きな期待が寄せられています。
【要点まとめ】
- 第103回全国高校サッカー選手権の応援歌はimaseの『アウトライン』に決定。
- imase自身が選手権に参加した経験を踏まえた楽曲で、サッカーに捧げた青春がテーマ。
- 楽曲には「境界線」「輪郭」など、サッカーに関連する深い意味が込められている。
- 過去の応援歌の歴史と伝統を引き継ぎ、選手たちにとって特別な一曲に。