サッカーの試合中、ボールを蹴る技術は勝敗を左右する大きな要素です。
特に、「インステップキック」と「インサイドキック」は基本的なキック技術でありながら、適切に使い分けることでプレーの精度や効果が大きく変わります。
しかし、多くのプレイヤーが「どのシーンでどちらを使うべきか迷ってしまう」や、「思ったようにボールが飛ばない」と悩むこともあるでしょう。
この記事では、そんな悩みを解消するために、インステップキックとインサイドキックの違いを徹底的に解説し、使いどころや上達のための練習法を具体的に紹介します。
あなたのプレーを一段階レベルアップさせるヒントが満載ですので、ぜひ最後まで読んでみてください。
インステップキックとは?
インステップキックは、サッカーにおいて「力」を重視する場面で使われるキック技術です。
特に、遠くへボールを飛ばしたい時や、ゴール前で強烈なシュートを打ちたい場面で使われます。
ボールに対して「足の甲」(インステップ部分)を使って蹴ることで、強いパワーを伝えられます。
プロの選手たちも、ペナルティエリア外からゴールを狙うロングシュートや、ロングパスでフィールドを大きく展開する際に、このインステップキックを多用しています。
インステップキックの主な特徴
- 使用部位:足の甲(インステップ)
- 主な用途:強いシュートやロングパス、クリアリング
- キックの力:非常に強いパワーを発揮
- コントロール:精度を高めるには、技術が求められる
- ボールの飛距離:長距離を飛ばすことができる
インステップキックの技術的ポイント
インステップキックを成功させるためには、いくつかの重要な技術ポイントを押さえる必要があります。
- 足の振り方振り子のように大きく振り上げ、勢いを持ってボールに当たることが大切です。蹴る瞬間には足首をしっかりと固定し、インステップ部分でボールを正確にとらえることが求められます。
- 体重移動力強いキックを行うためには、体重をしっかりとボールに乗せる必要があります。キックする際には、踏み込む足に重心を移動させ、上半身を前に倒しすぎないように気をつけましょう。体が後ろに反りすぎると、ボールが浮きすぎてコントロールが効かなくなります。
- ボールをとらえる位置ボールの中心をインステップで正確にとらえることがポイントです。下からすくい上げるように蹴ってしまうと、ボールは高く浮いてしまい、ゴールから外れてしまうことがよくあります。逆に、中心をとらえることで低く、速いボールを蹴ることができます。
インサイドキックとは?
一方、インサイドキックは「正確さ」を重視したキック技術です。
特に、短距離のパスや、正確にボールを味方に届けたい場面で使われます。
インステップキックに比べて力はあまり出ませんが、その分、コントロールがしやすく、ミスの少ないパスが可能です。
インサイドキックは、足の内側(インサイド部分)を使うことで、広い接触面を活用してボールを扱うため、安定感のあるキックができます。
インサイドキックの主な特徴
- 使用部位:足の内側(インサイド)
- 主な用途:正確なパスやトラップ、セットプレー
- キックの力:中程度のパワー
- コントロール:非常に高い精度を持つ
- ボールの飛距離:短い距離向き
インサイドキックの技術的ポイント
インサイドキックは、見た目にはシンプルに見えますが、正確に行うためにはいくつかのコツがあります。
- 姿勢の取り方ボールに対して正面からアプローチし、蹴りたい方向にインサイド部分をしっかり向けることが重要です。インステップキックとは異なり、大きく振りかぶる必要はありません。
- ボールを蹴る足の使い方足を軽く振りながらインサイド部分でしっかりボールを捉え、軽く押し出すような感覚でパスを送ります。
- ボールの位置と身体の距離ボールとの距離感をしっかりとコントロールすることが大切です。あまり近づきすぎると足が窮屈になり、蹴りにくくなりますし、逆に離れすぎても正確さが失われます。
どちらのキックを使うべきか?
それぞれのキックには適した状況があります。
どちらを使うかは、その時の試合状況やプレーの目的によって決まります。
以下、具体的なシーン別に使い分け方を解説します。
1. ゴール前でのシュートチャンス
ゴール前で力強いシュートを打ちたい場合、インステップキックが効果的です。
強烈なシュートはキーパーにとってセーブが難しく、特にペナルティエリアの外からゴールを狙う際に威力を発揮します。
2. 正確なパスを出したい場合
狭いエリアで正確なパスを送りたい場合、インサイドキックを使うとミスが少なく安全です。
特に、敵選手が近くにいる場面では、スピーディに正確なパスを出すことが求められるため、インサイドキックが最適です。
3. ロングパスを送りたい場合
フィールドの広い範囲を見渡し、遠くの味方にボールを届けたいときには、インステップキックが便利です。
ロングパスの場面では、力強いインステップキックを使うことで、味方選手に素早くボールを届けることができます。
4. トラップする場合
ボールを足元にピタリと止めるトラップ技術も、インサイドキックと同じく足の内側を使います。
ボールが速くても、しっかりとコントロールすることができれば、次の動きにスムーズに移行できるでしょう。
練習メニュー:インステップキックとインサイドキックを上達させる方法
サッカーの技術を上達させるには、実際の試合で使うだけでなく、しっかりとした練習が必要です。
以下では、それぞれのキックを磨くための具体的な練習メニューを紹介します。
インステップキックの練習法
- パワーを重視したシュート練習ゴール前に立ち、できるだけ力強いシュートを打つ練習を行います。足首をしっかりと固定し、インステップ部分でボールをとらえる感覚を身につけましょう。
- ロングパス練習フィールドに目標物(コーンやゴールポスト)を置き、そこを目掛けて遠くからボールを蹴る練習をします。力と方向の両方を意識して、精度を高めていきます。
インサイドキックの練習法
- 短距離パス練習パートナーとペアを組み、近距離でのパス交換を繰り返します。目標をしっかりと狙い、正確にボールを届けることを意識して練習しましょう。
- セットプレー練習フリーキックやコーナーキックで、インサイドを使って狙った位置にボールを蹴り込む練習を行います。最初はゴール近くから始め、徐々に遠くからのプレースキックにも挑戦しましょう。
結論
インステップキックとインサイドキックは、サッカー選手にとって非常に基本的でありながら、試合の中で重要な役割を果たします。
それぞれの特徴を理解し、適切な場面で使い分けることができれば、プレーの精度や効果が大きく向上します。
また、日々の練習を通じて、これらのキック技術を磨くことが大切です。
この記事で紹介したポイントを意識して、今後のプレーに活かしてみてください。
練習を積み重ねれば、確実にあなたのサッカー技術は一段と向上するでしょう。