私たちが無意識に行う貧乏ゆすりや脚組み、ひじをつくといった「行儀が悪い」姿勢は、実は身体にとって大切な役割を果たしています。
では、これらの動作がどのように身体に良い影響を与えるのかを詳しく見ていきましょう。
無意識の動きが身体をゆるめる
身体はよくできていて、無意識のうちに固まった部分をゆるめ、疲れを軽減させようとする動きをとっています。
例えば、緊張が続くと貧乏ゆすりをする人がいますが、これは股関節を動かして体幹の底から姿勢をほぐす効果があります。
また、脚を組んだりひじをついたり、背もたれや壁に寄りかかったりすることも、身体が自然にリラックスしようとする姿勢の一部です。
リラックスのための姿勢
以下のような姿勢は、一般的に「行儀が悪い」とされがちですが、実際にはリラックスのために有効です。
1. 頰杖
- 両手のひじをついて頭を預ける頰杖:首がフリーになり、力が抜けるので、頭や目が疲れた時に有効。
- 片方の手に寄りかかる頰杖:本や手紙を読みながら物思いにふける時によく見られる。首を少し横に傾けるだけでも緊張がゆるむ。
2. 机の上に足をのせて背もたれに寄りかかる
足を机の上にのせて背もたれに寄りかかる行為は、完全にリラックスするための姿勢です。二本足で立つ姿勢をオフにし、良い姿勢を再生するためのリフレッシュになります。
3. 腕組み
腕組みをすることで、胸や肩がゆるみ、呼吸が落ち着きます。深く腕を組むと胸の真ん中がゆるみやすく、首を軽く傾げると頭を休める効果があります。
4. ひじをつく
テーブルや机にひじをつくことで、みぞおちのまわりや胸の下がゆるみます。行儀は悪く見えますが、深くリラックスするためには有効な姿勢です。
5. 脚を組む
脚を組むと骨盤がねじれるので悪い姿勢と言われますが、脚を上にのせている側の骨盤の緊張をほぐします。適度に組み方を変えることで、姿勢の固定化を防げます。
6. ポケットに手を入れる
ポケットに手を入れると、肩や胸が軽くゆるみます。腕の重みが支えられることで、肩のまわりの力が抜けます。
良くない姿勢はリラックスのため
一般的に「良くない」とされる姿勢は、実際には身心をリラックスさせるための自然な動きです。
ずっと同じ良い姿勢を続けると疲れるため、自然と姿勢をゆるめたくなります。これらの姿勢は、持続可能な自分自身でいるための工夫でもあります。
日常でついやってしまうこれらの姿勢は、一人でいる時や気のおけない相手といる時に意識せず取ることで、身体のストレスを軽減し、リフレッシュすることができます。
自分の姿勢をチェックする方法
今の自分の姿勢がリラックスした状態なのか、こわばっているのかをチェックする方法として、床に仰向けに寝てみるのが効果的です。
背中全体が床に気持ちよく触れている体感があれば、良い姿勢です。逆に、腰と床の間に隙間ができる場合は、身体のどこかが疲れている証拠です。
まとめ
日常生活で「行儀が悪い」「姿勢が良くない」とされる動作や姿勢は、実は身体にとって重要な役割を果たしています。これらの動作を通じて身体の緊張を和らげ、ストレスを軽減することができます。
無意識に行っているこれらの動作は、自分の身体を調整し、リフレッシュするための自然な方法であり、適度に取り入れることで健康的な生活を維持する手助けになります。