物価高騰が続く中で、野菜を安い時にたくさん買いだめしたいと考える方も多いでしょう。しかし、生鮮食品は鮮度が落ちやすく、使いきれずに捨ててしまうこともあります。そんな時に役立つのが「冷凍保存」です。冷凍することで鮮度を保ち、食べたい分だけ解凍して使えるので経済的です。また、野菜の中には冷凍することでうまみがアップするものもあります。今回は、冷凍保存に適したおすすめの野菜3種類と、その具体的な保存方法をご紹介します。
1. きのこ
きのこは、炒め物や汁物など、さまざまな料理で活躍する万能食材です。低カロリーで栄養価も豊富なため、積極的に摂りたい食材ですが、水分が多く含まれているため、傷みやすいのが難点です。そんなきのこを長持ちさせるためには、冷凍保存がおすすめです。
きのこは冷凍することで細胞壁が壊れ、うまみ成分が溶け出します。これにより、冷凍のまま味噌汁やスープ、煮物、炊き込みご飯などに使用すると、うまみを一層感じることができます。
きのこの冷凍保存方法
- えのきやしめじは石突きを切り落としてほぐし、エリンギは使う時の大きさにカットします。まいたけはそのままほぐします。
- 保存袋にきのこが重ならないように入れて冷凍します。保存期間は約1ヵ月です。
きのこに水分が残っていると、冷凍庫内で水分が凍り、食感が悪くなるため、余分な水分はふき取ってから冷凍しましょう。使用する際は、解凍せずにそのまま調理することで、うまみを逃さずに楽しむことができます。
2. ブロッコリー
ブロッコリーはたんぱく質やビタミン、ミネラルを豊富に含む栄養価の高い野菜です。筋トレや運動をしている方にも大変おすすめで、「スルフォラファン」という抗炎症作用や抗酸化作用を持つ成分が含まれ、美容や生活習慣病の予防にも役立ちます。
しかし、ブロッコリーは冷蔵庫で保存すると数日で栄養価が落ちてしまいます。購入後すぐに食べきれない場合は、冷凍保存がおすすめです。小房に分けて冷凍することで、使い勝手も良くなります。栄養価を保つためには、生のまま冷凍することを推奨します。
ブロッコリーの冷凍保存方法
- ブロッコリーを洗い、小房に分けます。
- 水分をしっかりとふき取り、保存袋やラップに平らになるように並べて冷凍します。保存期間は約1ヵ月です。
解凍せずに凍ったまま調理することで、食感を崩さず、栄養素の流出も防ぐことができます。
3. 大根
大根は一年中手に入りやすく、食卓にもよく登場する野菜です。みずみずしくシャキシャキした食感を楽しむサラダや、味が染みた煮物などで大活躍します。大根にはジアスターゼなどの消化酵素が豊富に含まれており、解毒作用や胃の粘膜を守る作用があるため、夏の免疫力や食欲低下にも効果的です。
しかし、大根は大きくて使いきれないことも多い野菜です。そんな時も冷凍保存が便利です。冷凍することで大根の細胞が壊れ、味が染みやすくなります。調理の時短にもつながります。
大根の冷凍保存方法
- 大根の皮をむき、用途に合わせていちょう切りや半月切りにします。
- 保存袋や保存容器に重ならないように並べて冷凍します。保存期間は約1ヵ月です。
大根も解凍せず、冷凍のまま調理することが推奨されます。また、大根おろしにして製氷機やラップで小分けにして冷凍しておくと、焼き魚の添えなどに自然解凍で使うことができ便利です。
冷凍保存のポイントまとめ
冷凍保存は、食材の鮮度を保ち、長期間保存できる便利な方法です。今回紹介したきのこ、ブロッコリー、大根は、冷凍することでうまみが増したり、栄養価を保つことができるため、ぜひ試してみてください。冷凍保存のポイントを押さえて、美味しさを保ちながら賢く食材を使い切りましょう。