「え、もう6月なのに、まだ1号?」
その朝、テレビから流れたニュースに、私は思わず手を止めた。
2025年6月11日、南シナ海でようやく今年最初の台風――台風1号が発生した。
でも、何かが違う。
例年なら4月や5月には発生しているはずの台風が、今年は6月まで来なかった。
気象庁の発表では、これは統計史上5番目の遅さだという。
「どうして、今年はこんなに遅れたの?」
「この後、どんな影響が出てくるの?」
この記事では、そんな不安や疑問を持ったあなたへ向けて、
・台風1号の発生が遅れた理由
・今後の天気と日本への影響
・過去の異常気象との共通点
・そして、私たちが今できる備え
について、わかりやすく、そして“心に届く”言葉でお届けします。
「今年はまだ台風が来ていない」その異常性を知る
今年の5月、私は庭で咲き誇るアジサイを見てふと違和感を覚えました。
「…空が澄みすぎてる気がする」
梅雨入り前のどんよりとした空、どこからともなく漂ってくる湿気、
それが全然、ない。
6月になっても雨は少なく、空は青く高いまま。
まるで“異常な平穏”が続いているようでした。
気象庁が台風1号の発生を発表したのは、6月11日。
その時点で日本のほぼ全域が、まだ梅雨入りすらしていませんでした。
なぜ、2025年の台風はここまで遅れたのか?
これは単なる偶然ではありません。
気象のプロたちが口を揃えて挙げている原因は、以下の3つです。
🌊 1. エルニーニョ現象が続いていた
2024年後半から2025年春にかけて、エルニーニョ現象が継続していました。
この影響で赤道付近の海面水温が異常に上昇。
その結果、台風の発生源である熱帯低気圧の動きが“鈍く”なったのです。
普段なら活発な上昇気流が生まれるはずのエリアが、逆に“落ち着きすぎて”いた、という現象です。
🌡️ 2. 海面水温の「上がりすぎ」が招いた逆効果
一般的に海面水温が高いと台風が発生しやすいと思われがちですが、今年はその「高温」が極端すぎた。
30℃を超えるようなエリアでは、逆に大気が安定してしまい、台風の種が育ちにくくなっていたのです。
これは、まさに温暖化による“逆転現象”。
🌬️ 3. 偏西風の流れが乱れ、風のバランスが崩壊
台風の発達には「上と下の風の差(鉛直シア)」が重要。
今年はその風の差がうまく働かず、台風が育つための「揺らぎ」が足りなかったのです。
台風は、ただ暖かければ発生するわけではない。
微妙な風と海と大気のバランスが必要で、そのいずれかが狂えば、ここまで遅れることもあるのです。
遅れて発生した台風が、私たちに与える“静かな恐怖”
さて、この台風1号。
現時点での予報では、日本への直撃はなさそうです。
しかし。
この台風が、いま本州に張りついている梅雨前線を刺激することで、週末から来週にかけて日本列島に大雨をもたらす可能性があるのです。
台風1号が遅れた「その先」に待っているもの
過去にも台風の発生が遅れた年はありましたが、その年に共通していたのは「後半にまとめて来る」ということ。
つまり、遅れて始まる代わりに、短期間で怒涛のようにやってくる可能性が高いのです。
今後予想される展開は――
- 7月から10月にかけて、台風が集中発生
- 一つ一つの台風の勢力が強い
- 秋の連休やお盆時期に台風が直撃する可能性
私たちが「今」やるべきこととは?
私は、今朝のニュースを見て、すぐに家族と非常時の連絡手段を確認しました。
普段は恥ずかしがる娘も、「避難リュック、見せて」と言ってくれた。
やっぱり、“いざ”というときに助けてくれるのは、事前の小さな行動です。
📌 今すぐできる!災害への備え3つのポイント
- 避難所と避難経路を家族で確認する
- 非常用持ち出し袋をアップデートする(賞味期限や電池チェック)
- 住んでいる地域のハザードマップを印刷しておく
【まとめ】遅れてやってきた台風が、教えてくれること
台風1号の発生がここまで遅れたのは、単なる気象の揺らぎではなく、気候変動のサインです。
私たちは、もう「昔と同じではない」世界を生きています。
だからこそ、“何もない今”にこそ備え、“静かな空”のうちに行動することが大切です。
私は、あなたの備えが1秒でも早く始まることを、心から願っています。