「PTAって、結局、誰のためにやっているの?」
そんな素朴な疑問を持ったことはありませんか?
この記事では、現代社会におけるPTA活動の現状と、これからのあるべき姿について深掘りしていきます。
保護者のリアルな声を交えながら、無理なく続けられる新しいPTA活動のヒントを一緒に考えてみましょう!
PTA活動とは?そもそもの目的を振り返る
PTAとは、「Parent-Teacher Association(保護者と教師の会)」の略です。
もともとの目的は、とてもシンプルでした。
- 子どもたちの健やかな成長を支援すること
- 学校と家庭の連携を深めること
- 地域社会の教育環境をよりよくすること
つまり、「子どもたちのために」という共通のゴールを目指す自発的な組織だったのです。
現代社会とPTA活動のズレ
ところが、今の社会では、当時とは環境が大きく変わっています。
- 共働き世帯が増加
- シングル家庭も増加
- 少子化で1人あたりの負担増
- コロナ禍による活動制限
これらの要因により、「無理してでもPTAをやる」というスタンスは、
時代遅れになりつつあります。
実際に多くの保護者からは、
- 「平日昼間の活動に参加できない」
- 「役員になったら仕事との両立が困難」
- 「子どもにとって本当に必要なのか疑問」
といった、切実な声があがっています。
保護者の負担を可視化すると…
具体的に、どれくらい負担になっているのでしょうか?
【例:ある小学校の年間PTA活動】
- 春の運動会準備と片付け(平日昼間)
- バザー用品の回収と仕分け(夜間や土日)
- ベルマーク・インクカートリッジの整理作業
- PTA総会・役員会議(月1〜2回)
特に「役員」を引き受けると、
年間50時間以上の時間が必要だとも言われています。
これは、働く保護者にとっては非常に大きな負担です。
PTA活動は本当に必要なのか?
ここで考えたいのが、「PTAは本当に必要なのか?」という問いです。
【必要だと感じる理由】
- 学校運営を支える重要な活動がある
- 保護者間・地域とのつながりができる
- 子どもたちの行事がより充実する
【不要だと感じる理由】
- 学校運営は本来、教育委員会や行政の仕事では?
- 形式的な活動が多く、本来の目的とズレている
- 任意加入なのに、事実上の強制になっている
どちらも一理あるため、白黒はっきりつけるのは難しいのが現実です。
これからのPTA活動は「柔軟さ」と「選択制」がカギ
そこで、今注目されているのが、次のような新しいPTAのスタイルです。
① 完全ボランティア制にする
- 参加する人だけが無理なく参加する
- 担当を細分化して、1回あたりの負担を減らす
② オンライン化を推進する
- 会議はオンライン
- 作業もデジタル化できるものは推進
- LINEやGoogleフォームを活用して連絡・決定
③ プロジェクト型にする
- 必要なときだけプロジェクトメンバーを募集
- 例:運動会サポートチーム、卒業式イベントチームなど
こうした柔軟な取り組みを行う学校は、少しずつ増えてきています。
事例紹介|柔軟なPTA改革に成功した学校
たとえば、神奈川県のある公立小学校では、
- PTAを一度、解散
- 完全ボランティア制に再編
- オンラインツールを駆使
したことで、保護者の満足度が大幅にアップしました。
結果的に、
「やりたい人が、できる範囲で支える」
という本来のPTAの理念に近い形へと戻ったのです。
まとめ|これからのPTA活動のためにできること
時代が変わった今、PTA活動もまた変わるべき時期に来ています。
無理に続けるのではなく、
「子どもたちのために、みんなでできる形を探す」
という発想が何よりも大切です。
あなたの学校や地域でも、まずは小さな一歩から始めてみませんか?
- 「負担を減らすために、できることを提案する」
- 「無理なく続けられる仕組みを考える」
- 「断る勇気と、参加する自由を守る」
これらが、これからのPTAをよりよくするカギになるはずです。


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