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「明治」改元の日(9月8日)とは?元号の意味と一世一元の始まりを徹底解説

明治改元の日の由来と「一世一元の制」について解説するブログ記事。明治天皇の即位式とその歴史的意義を紹介。
目次

「明治」改元の日(9月8日 記念日)はどんな日?

✅ 明治天皇が正式に即位し、元号が「明治」と改元された日。
✅ 元号「明治」は儒教の古典『易経』から引用された深い意味を持つ。
✅ 「一世一元の制」を導入した明治政府と明治天皇が関わっている。

「明治」改元の日とは?歴史が動いた、たった一日の記念日

国の名前が変わることはなくても、時代の名前が変わる瞬間は、いつも日本人の心に大きな影響を与えてきました。

そんな時代の節目のひとつが「明治」改元の日です。

1868年(慶応4年)8月27日(グレゴリオ暦で換算すると9月8日)。

この日は、若き天皇・睦仁親王が正式に即位し、元号が「明治」と改められた日です。

それは、まさに新しい日本が誕生した「第一歩」でした。

ただ単に「元号が変わった」だけではありません。

この日を境に、日本は幕府中心の封建国家から、中央集権の近代国家へと大きく舵を切ります。

この改元は、政治的にも思想的にも大改革であり、
私たちが今使っている「元号制度」の礎となる「一世一元の制」も、この日から始まりました。

この記事では、「明治」改元の日に込められた意味、背景にある物語、そして今なお続く影響まで、じっくり解説していきます。

読めばきっと、9月8日という日がただの歴史上の出来事ではなく、あなたの中にも誇りとして残る「記念日」に変わることでしょう。

明治改元の背景とは?時代が動いた瞬間のリアル

改元の決定打は「即位式」

1867年1月9日、睦仁親王は父・孝明天皇の崩御を受けて践祚しました。

しかし、政治の混乱や国内情勢により、正式な即位式は翌年に持ち越されます。

そしてついに1868年8月27日(太陽暦で9月8日)、京都御所で即位の儀が執り行われました。

この即位式をもって、ようやく元号も「慶応」から「明治」へと改められたのです。

「一世一元の制」への転換

ここで注目すべきは、この改元により日本に新たな元号制度が導入されたことです。

それが「一世一元の制」です。

それまでの日本では、天皇の在位中であっても、災害や不祥事、政治的都合などによって、何度も元号が変更されてきました。

実際に江戸時代だけでも元号は15回以上変わっています。

この制度を見直し、「一人の天皇にひとつの元号」とすることで、国家としての象徴性と安定性を高める狙いがありました。

これは政治的なメッセージでもあり、「もう動乱の時代は終わった。これからは安定した時代を迎える」という明治政府の強い意志が表れた制度改正だったのです。

「明治」という元号に込められた深い意味とは?

元号は時代の“顔”

「明治」という言葉には、非常に奥深い意味が込められています。

この元号の由来は、中国の儒教の古典『易経(えききょう)』の一節にあります。

聖人南面して天下を聴き、明に嚮(むか)ひて治む

これは、「聖人(為政者)は南を向いて天下の声を聴き、明るい方向に向かって世を治める」という理想的な政治の在り方を示した言葉です。

この節から「明」と「治」の二文字を取って、「明治」と名付けられました。

実は10回も落選していた!?

驚くべきことに、「明治」は過去の元号候補として、江戸時代だけでも8回、通算10回も却下されていた経緯があります。

つまり、長い年月を経てようやく採用された「選ばれし元号」なのです。

それほどまでに慎重に選ばれ、満を持して採用されたのが「明治」。まさに“時代を変えるにふさわしい名前”だったのでしょう。

明治が持つ象徴的なイメージ

明治という言葉には、「明らかに治める」「知恵と統治の調和」「国を照らす理想的な政治」といったイメージが重なります。

幕末の動乱を経て、日本中が「これからは落ち着いた世の中になってほしい」と願っていた中で、この名前は人々の心を照らす“光”のような存在だったのです。

明治改元と関わった人物・組織の役割とは?

明治天皇の存在感

この改元の中心にいたのが、若干14歳で天皇となった明治天皇(睦仁親王)です。

彼はその若さにも関わらず、近代日本の礎を築いた象徴的存在として知られています。

明治天皇は、東京への遷都、憲法の発布、軍制改革など、

さまざまな国家プロジェクトを自身の名のもとで推進しました。

「明治」という元号は、彼自身の性格や政治理念とも一致する、まさに天皇にふさわしい名称でした。

太政官と改元の実務

制度改革の実務を担ったのは、明治政府の中枢である太政官です。

ここには、岩倉具視や木戸孝允、大久保利通といった維新の立役者たちが名を連ねていました。

彼らは、新しい日本にふさわしい元号を選び抜き、さらに「一世一元の制」などの制度改革を迅速に実施しました。

その背景には、「国民の心を一つにする象徴が必要だ」という考えがありました。

儒教思想と知識人の影響

さらに見逃せないのが、儒学者や学識経験者の意見です。

彼らは「元号は国民道徳の基本を成すものである」という信念から、候補となる漢字の選定や意味の解釈に関わりました。

明治という元号が持つ儒教的・哲学的背景は、こうした知識人たちの影響が色濃く反映されています。

明治改元の日に関するよくある質問

Q1. なぜ明治天皇の即位式と改元が1年以上離れていたの?
A. 幕府崩壊の混乱と、新政府の樹立準備のため、正式な即位式と改元が1868年まで遅れました。

Q2. 「一世一元の制」って今も続いているの?
A. はい。明治以降すべての元号(大正、昭和、平成、令和)は、天皇1代に1元号という「一世一元の制」に基づいています。

Q3. 「明治」改元の日は祝日ではないの?
A. いいえ、公式な祝日ではありませんが、歴史的に重要な記念日として記録されています。

「明治」改元の日を知ると、元号の意味が変わって見える

私たちは普段、令和◯年というように元号を何気なく使っています。

でもその背景には、明治という時代から始まった「時代への思い」があります。

明治改元の日とは、日本が未来に向かって踏み出した、はじまりの記念日です。

元号とはただのラベルではなく、時代の希望・理念・人々の願いが込められた“文化そのもの”なのです。

9月8日。それは明治という光が、暗闇の中に灯された日。

この日を知ることで、あなたも「時代を生きる一人」として、もっと歴史に誇りを持てるかもしれません。


【その他の記念日】
・「大化」元号の日(6月19日 記念日)
・「大正」改元の日(7月30日 記念日)
・「昭和」改元の日(12月25日 記念日)
・「平成」改元の日(1月8日 記念日)
・「令和」改元の日(5月1日 記念日)

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