乳房再建を考える日(10月8日 記念日)はどんな日?
✅ 乳房再建の大切さを広めるため、製薬会社と患者団体が連携して制定した記念日です。
✅ アメリカの啓発活動と数字「8」の形に着目して、10月8日に設定されました。
✅ アッヴィ合同会社アラガン・エステティックスとNPO法人E-BeCが制定団体です。
乳房再建を考える日(10月8日)——その選択肢が、未来を変える
鏡に映った自分の体を見て、何かが「なくなってしまった」と感じたことがありますか?
乳がん手術によって命が助かる一方で、「乳房を失う」というもう一つの現実に向き合う女性たちがいます。その喪失感は、単に体の一部を失ったというものではなく、自信、生活の質、そして「自分らしさ」までもが揺らぐ大きな体験です。
そんな女性たちに向けて、「再び笑顔で前を向けるように」と生まれたのが、乳房再建を考える日(10月8日)です。乳房再建は、美容整形ではありません。
それは、がんと闘い抜いた女性が、自分らしい人生を取り戻すための「再出発の選択肢」です。けれど今、日本ではその選択肢がまだ十分に知られていません。
ここでは、10月8日という記念日に込められた想い、由来、関係する人々、そして乳房再建にまつわるさまざまなことを、心を込めてお伝えします。
乳房再建を考える日(10月8日)の由来と背景
この記念日は、2024年に制定されました。
きっかけを作ったのは、医療機器を提供する企業アッヴィ合同会社 アラガン・エステティックスと、乳がん患者を支援するNPO法人E-BeC(エンパワリング ブレストキャンサー)です。
アメリカでは毎年10月第3水曜日を「Breast Reconstruction Awareness Day(乳房再建啓発デー)」とし、乳房再建の重要性が全国で啓発されています。この考えに共感し、日本でもより多くの人に再建を「知ってもらう」ための記念日が必要だと感じたのが出発点です。
日付は、以下の2つを理由に10月8日とされました。
- アメリカの乳房再建啓発月に合わせて「10月」
- 数字の「8」が、乳房を象徴する形に見えることから「8日」
また、10月は「乳がん月間(ピンクリボン月間)」でもあり、1日には「乳がん検診の日」「ピンクリボンの日」が存在しています。10月8日は、その流れの中で、治療の次の選択肢としての乳房再建を考えるタイミングとして最適な1日なのです。
乳房再建って、どんなもの?——正しく知れば、怖くない
「乳房再建」——その言葉に、どんなイメージを持っていますか?
美容目的の手術?
高額で特別な人しか受けられない治療?
痛みをともなうリスクの高い選択?
実はどれも、誤解かもしれません。乳房再建とは、乳がんの治療で失われた乳房の形を外科手術によって再建する医療行為です。
再建には主に2つの方法があります。
自家組織による再建
自分の腹部や背中などの組織を使って、自然な乳房の形をつくる方法。手術時間は長めですが、見た目や質感が自然です。
インプラントによる再建
シリコン製の人工物を挿入して乳房を再建する方法。手術の負担が比較的軽く、入院期間も短めです。
2006年に自家組織による再建が、2011年にはインプラントによる再建が、日本で保険適用となりました。保険が適用されることで、患者さんの経済的負担は大きく軽減されました。
けれど——実際に再建を選ぶ女性は、まだ多くありません。
どうして選ばれないの?——日本の乳房再建率の現実
ある調査によると、日本の乳房再建の実施率は欧米や韓国よりも大幅に低いのが現実です。
では、なぜ乳房再建は「選ばれにくい」のでしょうか。理由としてよく挙げられるのは以下のようなものです。
- 長期間、仕事を休めない
- 職場や上司に相談しにくい
- 家族の理解が得られない
- 病院から詳しい情報がなかった
- 自分には無関係だと思っていた
つまり、「制度」ではなく、「心の壁」や「社会の壁」が、再建を遠ざけているのです。
ある女性は言いました。「手術を終えて、命は助かった。でも、鏡を見るたびに自分じゃないような気がした。」
そんな彼女が乳房再建を選んだ理由は、「もう一度、心から笑いたかったから」。
乳房再建は、外見を取り戻すだけの手術ではありません。
それは、自己肯定感を再び取り戻す、もう一つの治療なのです。
乳房再建を考える日に関わる2つの団体とその想い
この記念日は、2つの存在なくして語れません。
アッヴィ合同会社 アラガン・エステティックス
医療用インプラント製品を通じて、乳房再建分野に貢献してきた企業です。
単に製品を提供するだけでなく、再建手術に関する情報発信、患者支援、医師の教育にも尽力しています。
NPO法人E-BeC(エンパワリング ブレストキャンサー)
「乳房再建を、患者の当たり前の選択肢にしたい」と活動する患者支援団体。
体験談の共有、医療情報の提供、イベントの開催など、患者さんの心に寄り添う活動を続けています。
この2つの団体が協力し、「再建は特別なことじゃない。選べる普通のこと」というメッセージを込めて、この記念日を生み出しました。
乳房再建を考える日に関するよくある質問
Q1:乳房再建は乳がん手術と同時にできますか?
A1:はい、可能です。「一期再建」といい、がん摘出と同時に再建する方法です。治療内容や病状により「二期再建」として後から行う場合もあります。
Q2:再建手術はどこの病院でも受けられますか?
A2:再建には専門性が求められます。乳腺外科と形成外科が連携している病院が理想的です。事前に病院の対応状況を確認しましょう。
Q3:術後の生活に影響はありますか?
A3:個人差はありますが、多くの女性が「着たい服が着られるようになった」「温泉に行けるようになった」と話しています。心身の回復につながる人も少なくありません。
乳房再建を考える日(10月8日)にできること
もしあなたが、乳がん治療を受けた女性と関わる機会があるなら。
あるいは、これから自分や大切な人が、乳がんと向き合うかもしれないとしたら。この日を通して、「乳房再建」というもう一つの選択肢を知ってください。
それだけで救われる気持ちがある。支えられたと感じる人がいる。10月8日は、「再建という選択肢がある」と気づくきっかけの日です。
