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11月28日は「いい地盤の日」|地盤の安全性と住まいの安心を考える日に

地震や水害に備える地盤の重要性を学び、安全な住まいを考える「いい地盤の日」の特集ブログ
目次

いい地盤の日(11月28日 記念日)はどんな日?

✅ 「いい(11)地盤(28)」の語呂合わせから、地盤の大切さを考える日。
✅ 地震や水害の被害を減らすため、正しい地盤知識の普及を目的としている。
✅ 地盤ネット株式会社が制定し、日本記念日協会が2016年に認定した。

なぜ「地盤」を今、真剣に考えるべきか

日本の風景を彩る家々は、「どこに建つか」で安全性が大きく変わる性質を持っています。

同じ頑丈な家でも、下にある地盤の種類や状態によって「災害に強いか」「安心して長く住めるか」が左右されます。あなたの家や、これから建てようとする場所にも――地盤の良し悪しが、住まいの未来を左右する重要なキーワードです。

そんな「見えにくいけれど、とても重要なもの」に注目し、誰もが安心できる住環境を考えるきっかけとして生まれたのが、11月28日の「いい地盤の日」です。
この記念日を通じて、地盤のことを少しでも気にかけてもらえたら――それがこの日を設けた願いなのです。

この記事では、「いい地盤の日」の由来から、地盤の基本、関連企業、具体的な取り組み、そして読者自身ができることまでを丁寧に紹介します。
安心・安全な暮らしについて、家族や友人と語りたくなる知識を届けたいと思います。

いい地盤の日の由来と誕生の背景

「いい地盤の日」は、住宅の地盤に関する総合的な調査や解析を手がける「地盤ネット株式会社」(旧:地盤ネット総合研究所)が提案したことから始まりました。

11月28日という日付は、「いい(11)地盤(28)」という語呂合わせに由来しています。ただの語呂あわせではなく、この日付には深い願いが込められています。

日本は年間を通じて地震、豪雨、台風など多様な自然災害に見舞われやすい国です。

そのような環境のなかで安心して暮らすためには、ただ「丈夫な家」を建てるだけでは不十分です。その家を支える「土地」、つまり「地盤」の安全性こそが、長期にわたる安心を支える土台となります。

この重要な視点を、多くの人々に意識してもらいたい――。
そんな思いを形にしたものが「いい地盤の日」です。

提案後、同社の呼びかけにより関係者や専門家の賛同も集まり、2016年(平成28年)に公式に認定・登録されました。

それ以来、この日を通じて地盤への理解を深める啓発活動や、地盤の安全性向上に取り組む企業・団体への顕彰が行われています。

「地盤」という、見えにくいけれど生活の安心を左右する存在を改めて見直す――。それが、11月28日の「いい地盤の日」が誕生した背景です。

どうして「地盤の良し悪し」が住まいにとって大事なのか?

地震・液状化・不同沈下――地盤が弱いとこんなリスクがある

たとえば強い揺れの地震。
硬い地盤なら揺れが弱まり、建物へのダメージも小さくできます。
しかし、砂や粘土など、柔らかい地盤の上では、揺れが増幅されて家が大きく揺れやすくなります。

また、昔の埋立地や水はけの悪い土地では、震災時に「液状化現象」が起きやすくなります。液状化とは、地震の揺れで地下の水を含んだ砂や土が泥水のようになり、建物が沈んだり傾いたりする現象です。

さらに、もし建物の重さに地盤が耐えきれなければ、ゆっくりと地面に沈む「不同沈下」が起きることもあります。
これは、家の傾きやひび割れ、さらには倒壊にもつながる恐れがあります。

こうしたリスクは、「地盤が見た目や場所だけで判断できない」という性質ゆえに、見落とされがちです。

地盤の「タイプ」と「住環境」の関係

日本全国でも地域によって地盤の種類は大きく異なります。たとえば、昔サンゴ礁が隆起した地形の地域では、石灰岩など固く良質な地盤が広がっていることがあります。

一方、川の氾濫原や海岸近くの埋立地では、水分を多く含んだ柔らかい土地が多い傾向があります。

そのため、「同じ広さ・同じ間取りの家」でも、住む地域によって安全性や安心度が変わる可能性があります。家を建てるなら、地盤がどんな性質かをまず知ることが、安心な暮らしの第一歩になるのです。

「いい地盤の日」の関連取り組み:ランキングとアワード

「いい地盤の日」の設立と同時に、地盤ネットは地盤の良し悪しを数値化して示す「いい地盤ランキング」を発表しました。

これは、47都道府県それぞれの地盤の特性を評価し、点数化したもので、多くの人に地盤の違いを見える化するきっかけとなりました。

例えば、ランキングの上位には、固い地盤の広がる地域や、火山灰による台地を含む地域がランクインしています。
ただし、このランキングはあくまで「土地の地盤特性」のみを対象としており、将来の災害の起きやすさや液状化リスクなどまでは含まれていません。

つまり、このスコアはあくまで「目安」であり、家を建てる際には必ず専門家による個別の地盤調査が不可欠です。

また、「いい地盤の日アワード」も行われており、地盤の安全性向上や防災意識の向上に貢献した企業・団体が表彰されています。

こうした社会的な取り組みや啓発活動を通じて、地盤の安全性を暮らしのなかの当たり前として定着させる動きが広がっています。

地盤の専門家「地盤ネット株式会社」の役割とサービス

「いい地盤の日」を提案し、地盤の総合サービスを提供する「地盤ネット株式会社」は、地盤の“見える化”と安心の橋渡し役です。

この会社は、地盤調査・土質解析だけでなく、もし地盤が弱い場合には改良工法の提案まで一貫して行います。
さらに、調査結果と地盤の安全性を証明する「地盤品質証明書」の発行も手がけています。

この証明書は、購入者や建築業者、金融機関などにとっての安心材料となり、土地の価値や安全性の裏付けになります。

また、地盤の特性を踏まえたうえで「どのような家を建てるか」を考える提案もしています。
例えば、軟弱地盤であっても家の設計や基礎工法を工夫することで、安全かつ快適な住まいを実現できます。

つまり、地盤ネットは「安全な土地選びのサポーター」であると同時に、「土地の特性に合った住まいづくりの相談相手」でもあるのです。

「いい地盤の日」に関するよくある質問

Q1. 地盤が“弱い”土地でも家は建てられるの?
A1. はい、建てられます。
 軟弱地盤の場合でも、地盤調査を行い、適切な地盤改良を行えば、安心な住まいは可能です。
 代表的な改良方法としては、杭打ち、柱状改良、表面改良、地盤注入などがあります。
 ただし、どの方法が適しているかは土地の特性によって異なるため、必ず専門家の判断が必要です。

Q2. 「いい地盤ランキング」はどのように使うべき?
A2. 地盤の傾向を知るための“目安”として使うのがよいでしょう。
 しかし、ランキングのスコアだけで土地の安全性を判断するのは危険です。
 あくまで「この県全体の地盤傾向」の指標にすぎず、住む地域や区画、地質条件はそれぞれ異なります。
 家を建てる際には、必ず個別の地盤調査を行いましょう。

Q3. 「いい地盤の日」に一般家庭ができることは?
A3. 家を建てる予定の人だけでなく、すでに住んでいる家の人も行動できます。
 まずは、近くの地盤情報を調べたり、地震・水害の履歴を確認したりすること。
 また、不安を感じる土地なら地盤調査を依頼したり、必要に応じて補強を検討することも有益です。
 さらに、この日に家族や友人と「地盤って大事」と話す――それだけでも、災害に備える意識が高まります。

いい地盤の日をきっかけに“安心な住まい”を実現するために

地震、豪雨、台風――日本の自然災害はいつ、どこで起きるか予測できません。だからこそ、安全を「後回し」にせず、住む場所、住まい、地盤に目を向けることが重要です。

「いい地盤の日」は、ただの記念日ではなく、地盤の安全性を考える“小さなきっかけ”です。

この日をきっかけに、自分の住む土地や将来の住まいについて考えてみてください。そして可能なら、地盤調査や専門家への相談、場合によっては地盤改良も検討してみてください。

それは決して大げさな準備ではなく、あなたと大切な人の「安心と未来」を守るための、一歩です。

家を支えるのは、建物だけではありません。
その下にある、目に見えない「地盤」――その安全を確かめることが、安心な毎日の第一歩になります。

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