将棋の日(11月17日)はどんな日?
✅ 将棋の日は、日本将棋連盟が制定した将棋の普及と文化的価値を広める記念日。
✅ 江戸時代の将軍・徳川吉宗が旧暦11月17日に「御城将棋」を制度化した歴史が由来。
✅ 日本将棋連盟、徳川吉宗、将棋家元三家(大橋本家・大橋分家・伊藤家)と深い関わりがある。
頭と心が交差する日、それが「将棋の日」
駒音が静かに響く和室。
相手の一手をじっと読み、頭の中で幾重にも広がる戦略。
そんな緊張と静寂が織りなす世界が「将棋」です。
この将棋にちなんだ記念日が、毎年11月17日に訪れる「将棋の日」。
知っている人も、名前だけ聞いたことがある人も。
この日が、将棋という日本文化をもう一度見つめ直すきっかけになるかもしれません。
ただのゲームと思っていた将棋が、実は数百年の伝統と誇りを持った知の芸術であること。
そしてその魅力を、現代に伝え続けている人々がいること。
この記事では、「将棋の日」の背景から、豆知識、関連人物、イベントまで、知らなかった将棋の世界をご紹介します。
きっと読み終える頃には、誰かに話したくなるような、そんな面白さが見つかるはずです。
なぜ11月17日?「将棋の日」の歴史と由来
「将棋の日」がなぜ11月17日なのか?
その答えは江戸時代にまでさかのぼります。
時の将軍・徳川吉宗。
享保の改革などで知られる名君ですが、実は無類の将棋好きでもありました。
彼は将棋を単なる遊戯としてではなく、武士たちの知力と教養を示す場と捉えていたのです。
吉宗は、毎年一度、江戸城で将棋の公開対局を行う「御城将棋(ごじょうしょうぎ)」という儀式を制度化しました。
その日が旧暦11月17日。
この御城将棋は、将軍の御前で、選ばれた名人たちが腕を競う特別な催しであり、出場できるのは将棋家元三家と呼ばれる名門だけ。
現代の公式戦とは違い、将棋の格と格式を象徴するような、まさに「将棋界のハレの日」でした。
この由緒ある日付を現代に伝える形で、日本将棋連盟が1975年(昭和50年)に「将棋の日」として制定。
それ以来、将棋の日は、将棋の魅力を全国に広めるための記念日として位置づけられています。
歴史と現代が交差する日、それが11月17日なのです。
「将棋の日」にまつわる面白い豆知識
将棋の日には、知っておくとちょっと語りたくなるような、面白い豆知識がたくさんあります。
たとえば、「御城将棋」で対局した三家。
これは「大橋本家」「大橋分家」「伊藤家」という三つの将棋家元のことを指します。
彼らは家元制度のもとで、将軍からお墨付きを受けて将棋の普及や弟子の育成をしていた存在です。
現代の「師弟制度」のルーツともいえる制度で、流派や作法なども重んじられていました。
また、昭和50年に初めて「将棋の日」が実施された際、開催地となったのは蔵前国技館。
国技館で将棋の対局が行われたというのも、意外性のあるエピソードですよね。
この日には約8,000人もの観客が集まり、プロ棋士による指導対局や公開対局などが行われ、大成功を収めました。
さらに最近では、「将棋の日」にちなんだファン参加型イベントも増え、子どもから大人まで、誰でも楽しめるよう工夫されています。
例えば、
- 有名棋士によるトークショー
- 駒作りのワークショップ
- 女流棋士との「多面指し対局」
など、イベントの幅は広がる一方です。
将棋が好きな人はもちろん、初心者でも楽しめる工夫が満載なのが「将棋の日」の魅力です。
「将棋の日」と深い関わりのある人物・団体
徳川吉宗
まずは、由来の根幹を作った徳川吉宗(1684〜1751年)。
享保の改革を通じて、幕政を立て直しただけでなく、文化面でも多大な影響を残しました。
特に御城将棋を制度化した功績は、将棋を「武士のたしなみ」から「格式ある文化」へと昇華させるものでした。
まさに将棋界の“歴史的後援者”とも言える存在です。
日本将棋連盟
次に、現在の将棋文化を支えているのが「公益社団法人 日本将棋連盟」。
本部は東京都渋谷区千駄ヶ谷にあり、東京将棋会館としても知られています。
1975年に「将棋の日」を制定したのもこの団体で、現在ではプロ棋士の育成や公式戦の運営、イベントの主催など、幅広い活動を展開しています。
また関西には大阪市福島区に「関西将棋会館」があり、西日本での将棋文化の発信基地となっています。
将棋の家元三家
江戸時代から続く将棋の三大流派。
- 大橋本家
- 大橋分家
- 伊藤家
これらは、代々将棋を教える家として家元制度の中にあり、弟子の育成や将棋の普及に尽力していました。
この三家が将軍の御前で技を競う場が「御城将棋」だったのです。
流派は時代とともに姿を変えましたが、現代にもその精神は受け継がれています。
「将棋の日」に関するよくある質問
Q1:将棋の日には何が行われているのですか?
全国各地でプロ棋士や女流棋士によるイベントが開催されます。
内容は、指導対局、公開対局、トークショー、初心者向け教室など多岐にわたります。
東京将棋会館や関西将棋会館では、特に規模の大きな催しが行われます。
Q2:将棋初心者でも参加できますか?
もちろん可能です。
むしろ将棋の日は、初心者こそ参加してほしい日でもあります。
指導対局では丁寧に教えてもらえますし、駒の動かし方から学べる教室も用意されています。
家族連れや親子での参加も多く、和やかな雰囲気で楽しめます。
Q3:将棋のプロになるにはどうすればいいですか?
将棋連盟の奨励会という養成機関に入り、厳しい昇段試験を経て四段に昇段する必要があります。
そこからがプロ棋士のスタート。
道のりは険しいですが、将棋の日などでプロ棋士と交流できることで、夢を現実にする第一歩になるかもしれません。
「将棋の日(11月17日)」まとめ:知れば知るほど奥深い、日本の知的文化
「将棋の日」は、単なる記念日ではありません。
それは、将棋という文化が持つ深さと歴史を今に伝える貴重な日。
徳川吉宗が制度化した御城将棋から、日本将棋連盟が受け継いだ志。
数百年の時を超えて続く盤上の対話は、知と心の勝負でもあり、人と人とをつなげる橋でもあります。
ぜひこの日には、将棋を指してみてください。
相手の手を読むことの面白さ。
駒に込められた意味の重さ。
そして、何より勝ち負けだけではない“対局の時間”の豊かさ。
それを実感できたとき、「将棋って、すごい文化だ」と、心から思えるはずです。
将棋の日が、その最初の一歩になりますように。
今日は何の日(11月17日は何の日)
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