「釧路ししゃもの日」はどんな日?
✅ 北海道・釧路地域ブランド推進委員会が、釧路産ししゃもの消費拡大を目的に制定した記念日。
✅ 日付「11月7日」は、漁期初旬にあたる「ししゃもフェア」の初日であり、「11=いい」「7=な」の語呂合わせ「いいな釧路ししゃも」の意味合いから定められた。
✅ 「釧路ししゃも」が地域団体商標登録を取得し、漁獲・流通・ブランド化に関して関わるのは釧路地域ブランド推進委員会および釧路市漁業協同組合。
北海道の道東に位置する港町、釧路市。その豊かな漁場で育まれる「釧路ししゃも」は、秋から冬への移り変わりとともに待ち望まれる味覚です。
11月7日という日が「釧路ししゃもの日」として定められたのには、ししゃもの漁期、語呂合わせ、地域ブランド化といった背景が絡んでいます。
ここでは、「なぜこの日なのか」「どういった意味があるのか」「どのような団体が関わっているか」を、読みやすく、家族や友人にもぜひ語りたくなるような豆知識とともにご紹介します。旬を迎えた釧路ししゃもの美味しさを改めて知るきっかけとして、お付き合いください。
「釧路ししゃもの日」の由来:釧路地域ブランドが築いた記念日
「釧路ししゃもの日」は、北海道・釧路地域ブランド推進委員会が制定し、一般社団法人 日本記念日協会 によって認定・登録された記念日です。
制定の背景には、釧路で漁獲されるししゃもの旬が10月下旬から11月下旬という短い期間であることがあります。
漁が最も盛んな時期に合わせて、魚の魅力を伝え、消費を促進するために「ししゃもフェア」が毎年開催され、その初日が11月7日とされたことが日付の根拠です。
さらに語呂合わせの意味も込められています。「11(いい)」「7(な)」=「いいな釧路ししゃも」という親しみやすい言い回しによって、消費者の関心を引く工夫もなされました。
このように「旬の到来」「地域ブランドの力」「語呂合わせ」という三つの要素が重なって、11月7日が「釧路ししゃもの日」として定められています。
これにより、釧路ししゃもの魅力を全国にアピールすること、地域の水産資源の意義を再認識することが目的とされています。
「釧路ししゃもの日」にまつわる豆知識:知られざる魅力
まず、ししゃもという魚自体について。ししゃもは、北海道の太平洋沿岸部、特に釧路を含む道東地域で漁獲される魚で、10月下旬から11月頃にかけて産卵のため川を遡上する時期が旬です。
また、漁期が非常に短く、しかも日本固有の魚種であることから、その希少価値が高く評価されています。
「釧路ししゃも」というブランドには厳しい規格があります。例えば、魚が釧路沖で漁獲され、釧路港で水揚げされたもの、生ししゃもとして4日以内に販売されること、干しししゃもなら水分75%以下・塩分2%以下・1尾あたり干し上がり10g以上などの条件が定められています。
さらに、メスの“子持ちししゃも”は、卵のプチプチとした食感が楽しめることから人気が高く、一方でオスは身が締まって味わい深いとされています。
豆知識としてもう一つ。ししゃもという名称は、アイヌ語の「柳の葉の魚」を意味する「シシュハモ/スス・ハム」に由来すると言われています。その細長い体型が柳の葉に似ていることから、漢字で「柳葉魚」とも書かれます。
このような背景を知ることで、11月7日の「釧路ししゃもの日」がただの“お魚の日”ではなく、地域の自然、文化、漁業、ブランド化と結びついた意義ある日であることが感じられます。
「釧路ししゃもの日」と関わる人物・団体・企業
この記念日には、主に以下のような団体・組織が深く関わっています。
まず、釧路地域ブランド推進委員会。この委員会は、釧路市をはじめ地域の関係者が集い、地域資源をブランド化して消費拡大を図るために活動しており、「釧路ししゃもの日」の制定もこの委員会の取り組みの一環です。
次に、釧路市漁業協同組合。釧路産ししゃもの漁獲・水揚げ・出荷において重要な役割を担っており、「釧路ししゃも」のブランド規格にも深く関与しています。
そして、一般社団法人日本記念日協会。この協会が「釧路ししゃもの日」を正式に認定・登録しました。認定を受けることで、記念日としての公式性や広報活動の広がりが確保されます。
また、地域の加工・販売業者(ししゃも干し、冷凍・生ししゃも流通、土産品開発等)も実際にはこの記念日の背景を活用してキャンペーンや限定販売を行うことがあり、地域一体で盛り上げる動きがあります。
例えば、ブランドロゴが貼られた「釧路ししゃも」認定商品は、釧路和商市場、フィッシャーマンズワーフMOO、たんちょう釧路空港などで購入可能です。
このように、「釧路ししゃもの日」は漁業・流通・地域ブランド・観光が融合した日と言えます。
「釧路ししゃもの日」に関するよくある質問
Q1.なぜ“11月7日”なの?
A.ししゃも漁の旬が10月下旬〜11月下旬という短い期間であり、釧路ではその旬にあたる「ししゃもフェア」の初日を11月7日に設定していたためです。
さらに語呂合わせ「11=いい」「7=な」によって「いいな釧路ししゃも」と読めることから、11月7日と決定されました。
Q2.“釧路ししゃも”と普通のししゃもは何が違うの?
A.普通「ししゃも」として知られている魚の多くは、実は輸入された代用品(カラフトシシャモ)であることが多く、国産・特に釧路産のししゃもは漁獲量が限られ希少です。
釧路市の説明によると、釧路沖合で漁獲された、釧路港で水揚げされた魚で、一定の条件(生ししゃもは4日以内に販売、干しししゃもは水分75%以下・塩分2%以下・1尾10g以上、添加物未使用)を満たすものが「釧路ししゃも」としてブランド化されています。
Q3.この記念日をどう楽しめばいいの?
A.記念日当日は、釧路管内の飲食店や土産店で「釧路ししゃもフェア」が実施されていることが多く、鮮度の高い生ししゃも、子持ちししゃも、干しししゃもなどを味わう絶好の機会です。
例えば、炉ばた焼きで炭火焼きにした釧路ししゃもを、身の旨味・卵のプチプチとした食感を楽しむと、旬の息吹が伝わってきます。
また、自宅でも「塩焼き」「天ぷら」「フライ」「干しししゃもを炙る」など、旬のししゃもを堪能する方法は多彩です。記念日を機に、地域ブランドの魚を取り寄せてみるのもおすすめです。
まとめ:記念日の意味も味わう「釧路ししゃもの日」
「釧路ししゃもの日」は、ただ魚を食べる日ではなく、北海道・釧路地域が育んだ魚文化、漁業資源、地域ブランドの誇りを感じる機会でもあります。
11月7日という日付には、漁期のタイミングと語呂合わせという遊び心も込められており、地域に根付いた取り組みから全国への発信を図る日として成立しています。
旬の「釧路ししゃも」は、メスの卵入りの子持ちししゃも、オスの身の旨味、そして希少性という3点で魅力的です。
これを機に、あなたも「いいな釧路ししゃも」の一口を通して、魚の存在、“地の味”を感じてみてはいかがでしょうか。
食卓で、あるいはちょっとした会話で、「11月7日は釧路ししゃもの日だよ」と話せば、少し特別な日になるはずです。

