日本ブラジル修好記念日(11月5日 記念日)はどんな日?
✅ 「日本ブラジル修好記念日」は、1895年11月5日に日本とブラジルの間で初の対等条約「日伯修好通商航海条約」が締結されたことを記念する日です。
✅ この条約は、両国が“対等な立場”で結んだ初の通商航海条約で、国際関係の新たなページを開きました。
✅ 日本側代表は駐仏公使の 曾禰荒助、ブラジル側代表は駐仏公使の ガブリエル・デ・トレド・ピザ・エ・アルメイダ が署名に当たりました。
11月5日という日付を眺めたとき、多くの人が「雑誌広告の日」「いいりんごの日」などを思い浮かべるかもしれません。
しかし、日本と南米・ブラジルの間に深い絆を刻んだ歴史的な「日本ブラジル修好記念日」という意義深い日でもあることをご存じでしょうか。
この日は、1895年(明治28年)に日本とブラジルが「日伯修好通商航海条約」をパリで締結し、初の対等条約によって正式な外交関係を樹立した日です。
条約を交わした舞台はヨーロッパのフランス・パリ。国どうしが遠く離れた大地を越えて友好の手を取り合った瞬間でもあります。
この記念日を知ることで、日本とブラジルのつながり、日系ブラジル人の社会的な歴史、そしてグローバル化の先駆的な側面を改めて感じることができます。
家族や友人と「なぜ11月5日が日本ブラジル修好記念日なのか」を語り合えるよう、由来や豆知識、関わる人物・団体を詳しく見ていきましょう。
「日本ブラジル修好記念日」の由来
1895年11月5日、パリにて日本国と伯剌西爾(ブラジル)合衆国の間で「日伯修好通商航海条約」が署名・調印されました。
この条約は、いわゆる“植民地的な片務条約”ではなく、両国が「対等な関係を原則とする条約」として合意した点で画期的でした。
日本側の代表は駐仏日本公使であった曾禰荒助氏、ブラジル側代表は駐仏ブラジル公使ガブリエル・デ・トレド・ピザ・エ・アルメイダ氏でした。
その後、両国の外交関係は深まり、2015年には外交樹立120周年、さらに2025年には130周年を迎え、様々な記念行事が実施されています。
このように、“11月5日”という日には、国と国が距離を越えて築いた友好の基礎があるのです。
日本ブラジル修好記念日にまつわる豆知識
一つ目のポイントとして、ブラジルには世界最大級の日系社会があります。日本を出た移民・その子孫と共に、現在も約270万人の日系ブラジル人が暮らしています。
二つ目に、日本国内においてもブラジルからの移住・居住者が多く、特に中部地方(愛知・静岡・三重・群馬・岐阜など)で日系・ブラジル人コミュニティが形成されています。
三つ目に、1995年(平成7年)は条約締結から100周年にあたる年として、記念式典や記念切手の発行などが行われました。
また、この記念日を契機に「日ブラジル友好交流年」などの名称で、文化交流や写真展、若年層向けのイベントなどが開催され、次世代へ向けた二国間の絆づくりが進められています。
このような背景を知ると、11月5日がただ「記念日」である以上の意味を持っていることが実感できます。
日本ブラジル修好記念日に関わる人物・団体
まず、条約締結において中心的な役割を果たした人物として、曾禰荒助(そね あらすけ)氏が挙げられます。彼は駐仏日本公使としてブラジルとの交渉にあたり、署名に参加しました。
ブラジル側からは、ガブリエル・デ・トレド・ピザ・エ・アルメイダ(Gabriel de Toledo Piza e Almeida)氏が駐仏ブラジル公使として調印に当たった人物です。
また、条約締結後の交流を支えてきたのが、両国の外務省をはじめとする公的機関・文化団体です。例えば、在ブラジル日本国大使館は「日本ブラジル友好交流年」のプロモーションを行い、両国の若者や女性を巻き込んだ交流プロジェクトを実施しています。
さらに、条約締結から100年・120年・130年と節目の年ごとに、題材を文化・芸術・経済など多方面に広げて、例えば写真展や記念イベント、切手発行なども行われています。
こうした人物・団体の動きが、「記念日の意味」を現在に繋げる橋渡しとなっているのです。
日本ブラジル修好記念日に関するよくある質問
Q1:なぜブラジルとの条約を“対等条約”と呼ぶのですか?
A:19世紀末、日本が欧米列強との間に結んだ多くの条約は不平等条約的な性格を帯びていました。
しかし、1895年11月5日に調印された「日伯修好通商航海条約」は、日本とブラジルが対等な立場で協議し合意したものであり、両国の外交関係を平等にスタートさせた“対等条約”として位置づけられています。
Q2:この記念日を一般の人がどのように活用できますか?
A:例えば、ブラジル文化を紹介するイベントやワークショップ、日系ブラジル人の歴史を学ぶ展示会に参加することで、この日が持つ意味を身近に感じられます。
また、家族や友人と「ブラジル出身の人々が日本で暮らしていること」などを共感しながら話題にするのもおすすめです。
さらに、11月5日にはブラジルの音楽・ダンス・料理(サンバ、フェイジョアーダなど)をテーマにした小規模な集まりを企画するのも楽しみ方の一つです。
Q3:日本とブラジルの現在の交流状況はどうなっていますか?
A:2025年時点で、日本とブラジルが外交関係を樹立してから130周年を迎えています。
両国は文化・教育・経済・環境など多分野で交流を深めており、ブラジルには約270万人の日系人が暮らし、日本国内にも多くのブラジル出身・日系ブラジル人のコミュニティが存在します。
例えば、日系ブラジル人の第二世代・第三世代が日本で活躍するケースも多く見受けられ、相互理解の架け橋となっています。
日本ブラジル修好記念日のまとめ
「日本ブラジル修好記念日」は、1895年11月5日に日本とブラジルが「日伯修好通商航海条約」をパリで締結し、初の対等条約として両国の外交関係を築いた日です。
由来を知ることで、この記念日が単なる数字ではなく、人と人、国と国が尊重しあった歴史の象徴であることがわかります。
豆知識として、巨大な日系ブラジル人コミュニティの存在や節目ごとの記念行事などがあり、関わる人物・団体として曾禰荒助氏やガブリエル・デ・トレド・ピザ・エ・アルメイダ氏、さらには在ブラジル日本国大使館などが挙げられます。
ぜひこの11月5日には、「ブラジル」という遠くの国と日本がつながる歴史を思い返しながら、食や文化、音楽を通じて交流のイメージを広げてみてください。
次世代に向けた“友好のリレー”としても、この記念日は大切な意味を持っていることを、ぜひ友人や家族と話してみてください。
