カップヌードルのフタを開けた瞬間、真っ先に目に飛び込んでくる四角い肉。
「この肉、何者?」
そんな素朴な疑問から始まった”謎肉伝説”が、いまや日本中に広まり、ついには正式な記念日にまでなりました。
その名も「謎肉の日」。
毎年7月29日は、カップヌードルを愛するすべての人にとって、ちょっとワクワクする日です。
記念日制定の背景には、あの大手食品メーカー・日清食品ホールディングス株式会社の遊び心と、ファンを巻き込んだエンターテインメント戦略がありました。
本記事では、
・「謎肉の日」の由来
・「謎肉」の正体
・「謎肉祭」などのユニークな展開
・ネット文化と謎肉の関係
・記念日にまつわる裏話やトリビア
などなど、知れば誰かに語りたくなる情報を満載でお届けします!
✅語呂合わせ「なぞにく」から誕生
✅日清食品が公式に制定した記念日
✅“謎”なのに正体バレてる!?不思議な具材の魅力
謎肉の日はどんな日?
「謎肉の日」は、日清食品ホールディングス株式会社が制定した、ちょっとユニークで、ちょっとお腹が空く記念日です。
日付は7月29日。
なぜこの日かというと、「な(7)ぞにく(29)」という語呂合わせから。
あの、カップヌードルに入っているサイコロ状のミンチ肉。
食べてみても、なんだか肉っぽいけど、よく分からない。
でも、おいしい。
そんな謎めいた存在が、いつのまにか「謎肉(なぞにく)」と呼ばれるようになりました。
この記念日を制定したのは、東京都新宿区と大阪市淀川区に本社を構える「日清食品ホールディングス株式会社」。
誰もが知る「チキンラーメン」「UFO」「どん兵衛」なども手がける、日本を代表する即席麺企業です。
謎肉の日は、2023年7月10日に日本記念日協会に正式登録されました。
目的は「謎肉」を楽しむカルチャーを盛り上げること。
既存ファンはもちろん、まだ「謎肉」を知らない人にも関心を持ってもらい、日清ファンを増やすきっかけにするためです。
まさに“エンタメとしての具材”が記念日を生んだのです。
「謎肉の日」の由来に迫る!どうして記念日になったの?
実は「謎肉」という言葉、公式が最初に使い始めたものではありません。
そのルーツは、2000年代初頭のインターネット掲示板「2ちゃんねる」。
ある日突然、カップヌードルに入っていた四角い肉について、「これ、何の肉?」と話題になったことから始まりました。
その投稿者たちが呼び始めたのが「謎肉」「あの肉」「ぞぬ肉」などの愛称。
一度気になりだすと止まらない、「謎だけど、うまい」という魅力が全国に広がっていったのです。
この盛り上がりを見逃さなかったのが日清食品。
2016年9月12日には、なんと通常の10倍の量の謎肉を入れた「カップヌードルビッグ 謎肉祭 肉盛りペッパーしょうゆ」を発売。
これが大ヒット。
以降、「謎肉」は公式名称としても使われるようになり、「謎肉祭」「謎肉放題」「謎肉まみれ」など、続々と派生商品が登場しました。
そして2023年、ついに記念日として登録。
SNSでも「#謎肉の日」のハッシュタグが毎年盛り上がるようになり、夏の風物詩として定着しつつあります。
謎肉の日の豆知識:あの四角い「謎肉」の正体って何?
謎肉——それは、正体不明でありながら、多くの人の舌と心をつかんできた具材。
しかし、その「謎」は実はあまり謎ではないことをご存じでしょうか?
本当の名前は「味付豚ミンチ」。
元々は「ダイスミンチ」という名称でしたが、2016年以降「謎肉」という愛称が公式にも採用されるようになりました。
原材料は、豚肉のミンチに、大豆や野菜、香辛料などを混ぜて味付けし、フリーズドライ加工したもの。
意外と栄養バランスに配慮されているんです。
さらに、「カップヌードル チリトマトヌードル」に入っている「白い謎肉」は鶏肉由来のチキンダイス。
こちらはあっさりめの味で、赤い謎肉とはまた違った魅力があります。
つまり、「謎肉」とは一つの具材の呼称ではなく、ある種の“世界観”なのです。
その世界観が、記念日を通じて広がっているのです。
謎肉の日に関わる企業・人物:日清食品と安藤徳隆社長
謎肉文化を語る上で欠かせないのが、日清食品ホールディングス株式会社。
1948年9月4日創業、資本金は251億2200万円。
2023年3月期の連結売上収益は6692億円、従業員数は15,227人。
「EARTH FOOD CREATOR」(「食」の可能性を追求し、社会や地球に貢献する)を理念とし、「UNITE FOOD POWERS」(「食」の力を結集する)をビジョンに掲げています。
そしてもう一人、謎肉に強く関与した人物が、現社長の安藤徳隆(あんどう・のりたか)氏。
彼が2016年、「謎肉祭」という名前を発案した張本人です。
当初は「ミートショック」という名称が検討されていたものの、「自社商品に“謎”というワードはリスク」とする社内の声を押し切って、あえて「謎肉」を正式名にしたと言われています。
この決断が、その後の爆発的なファンの支持につながったのです。
社長自らが掲げる「遊び心」と「ファンとの距離感」が、記念日文化にも通じているのです。
謎肉の日に関するよくある質問
Q1:謎肉の日って誰が作ったの?
A:日清食品ホールディングス株式会社が制定し、2023年7月10日に日本記念日協会が正式に認定しました。
Q2:謎肉って本当に“謎”なの?
A:名前は“謎”ですが、正体は「味付豚ミンチ」。豚肉と大豆をベースにしたフリーズドライ加工食品です。
Q3:「謎肉だけ食べたい」って人、いるの?
A:はい!2024年3月には「謎肉放題」という“謎肉のみ”の商品も登場しています。もちろん大好評でした!
謎肉の日のまとめ
謎肉の日(7月29日)は、ただの語呂合わせではありません。
カップヌードルという国民的フードの中にあった”謎の具材”が、ネットの海で愛され、企業によって公式化され、ついには「文化」として花開いた象徴の日です。
「なんだこれ?」と思いながら口にしていたあの小さな四角いミンチ肉。
その正体が明かされた今もなお、人々を惹きつけるのは、“謎”という名に込められたワクワク感、ユーモア、そして愛され続けるブランドの力があるからです。
ぜひあなたも、7月29日にはカップヌードルを片手に、「謎肉ってさ…」と誰かに話してみてください。
それが、謎肉の日の一番の楽しみ方かもしれません。
