チェスというゲームに、どんなイメージを持っていますか?
「難しそう」「知的な人がやるゲーム」――そんな印象があるかもしれません。
でも実は、チェスは年齢も国境も超えて、世界中で愛され続ける“対話の道具”なのです。
そのチェスに世界中の注目が集まるのが、7月20日の『世界チェス・デー(World Chess Day)』です。
この記念日は、チェスという古典的なゲームが、国際的な平和や文化交流を支える強力なツールであることを再認識させてくれる特別な1日。
国連総会で制定された国際デーでもあり、毎年7月20日になると、世界中のチェスファンが一斉にその魅力を再発見します。
この記事では、「世界チェス・デー」の歴史と背景を丁寧に紹介しながら、チェスというゲームがもたらす感動や可能性を、初心者にも分かりやすく、情熱を込めて解説していきます。
世界チェス・デーはどんな日?
✅FIDE設立を記念した国際デー
✅チェスによる国際交流の象徴
✅世界中でチェスイベントが開催
世界チェス・デーの由来:FIDE設立の地、パリに込められた想い
世界チェス・デーの起源は、1924年7月20日にさかのぼります。
この日、フランス・パリにて「国際チェス連盟(FIDE)」が設立されました。
設立の背景には、第一次世界大戦後のヨーロッパで、「戦争ではなく、知性によって争おう」という理想が込められていたのです。
FIDEは設立当初から、国を越えてチェスを通じた対話と協調を目指して活動を展開。
1966年からは、独自に「国際チェス・デー(International Chess Day)」を毎年実施してきました。
そして2019年12月、ついに国連総会において「世界チェス・デー(World Chess Day)」として正式に国際デーとして認定されました。
この記念日は、チェスがもたらす文化的・教育的価値、そして国際協力と平和の推進におけるFIDEの重要な役割を世界に示すものです。
世界チェス・デーに込められた願い:盤上の64マスが結ぶ世界
チェスは、64マスの限られた空間の中で、まるで人生の縮図のように無数の戦略と決断が繰り広げられます。
その中には、「勝ち」「負け」だけでは語れない奥深い対話があります。
世界チェス・デーが象徴するのは、「知を通じた平和」です。
戦争ではなくゲームで争う。
国境ではなく知性でつながる。
実際、国際チェス連盟が主催する世界大会では、かつて冷戦下のソ連とアメリカの選手が盤を挟んで真剣に勝負したこともありました。
対立ではなく、理解を。
チェスはその可能性を静かに語りかけてくれる存在なのです。
世界チェス・デーの豆知識:チェスの魅力がもっと分かる!
① チェスは「スポーツ」!国際オリンピック委員会も認定
意外に思うかもしれませんが、チェスは「頭脳スポーツ」としてIOC(国際オリンピック委員会)に正式認定されています。
試合中は長時間の集中力、冷静な判断、そして体力も問われるため、プロ選手は食事管理やメンタルトレーニングも欠かせません。
② イロレーティングとは?
チェスの強さを数値で評価する「イロレーティング」は、1950年代にアルパド・イロ博士によって提案されました。
この指標は世界中のチェス大会で採用されており、日本でも棋力の目安として導入されています。
将棋やeスポーツにも影響を与えた革新的な制度です。
③ チェス・プロブレムの芸術性
チェスには「チェス・プロブレム」という、盤上の芸術とも呼ばれる分野があります。
これは詰将棋のように、限定条件の中で最善の手を探すもの。
中には何十年も研究される美しい問題もあり、世界中の作家がFIDE公認の「FIDEアルバム」に作品を残しています。
世界チェス・デーに関連する人物・団体
◆ 国際チェス連盟(FIDE)
1924年、パリで設立。
本部は現在スイス・ローザンヌにあり、世界185ヵ国が加盟(2024年時点)。
日本は1968年10月に75番目の加盟国として正式にFIDEに加わりました。
FIDEの主な業務には、以下があります。
- 世界チェス選手権の主催
- チェス・オリンピアードの開催
- 国際称号(グランドマスター等)の授与
- チェス規則の管理
- 教育機関との連携や普及活動
◆ 著名なチェスプレイヤーたち
- ガルリ・カスパロフ(ロシア):史上最強との呼び声も高い元世界王者。政治活動にも精力的。
- ボビー・フィッシャー(アメリカ):冷戦時代にソ連勢を打ち破り、チェス界に革命を起こした天才。
- マグヌス・カールセン(ノルウェー):2023年時点での最強王者。AI時代でも直感と計算を両立する稀代のプレイヤー。
世界チェス・デーに関するよくある質問
Q1. 世界チェス・デーって、誰が祝ってるの?
A. 世界中のチェス連盟、学校、大学、図書館などでイベントや大会が開かれています。特にFIDE加盟国では熱心に取り組まれています。
Q2. チェス初心者でも楽しめるイベントはある?
A. もちろんです!初心者向けの体験講座やオンライン対戦会も開催されています。子どもでも気軽に参加できる内容が多くあります。
Q3. チェスと将棋、どちらが難しい?
A. 一概には言えませんが、両者とも奥が深く、異なる戦略性があります。世界チェス・デーをきっかけに、どちらにも触れてみるのがオススメです!
世界チェス・デーは「知性と平和の祭典」
7月20日――世界チェス・デー。
この記念日は、ただチェスをする日ではありません。
チェスを通じて、世界が手を取り合う日です。
チェス盤の上では、国籍も宗教も、言葉の壁も関係ありません。
ただ、お互いを尊重し、読み合い、敬意を持って勝負をするだけ。
知性と知性が交差する瞬間には、言葉を超えた対話があります。
もしあなたがチェスに興味を持ったなら、今日がその第一歩。
アプリでも、ボードゲームでも、友達でも、だれとでも始められます。
チェスの奥深さと楽しさを知ることで、あなたの世界はもっと広がるはずです。
今日は何の日(7月20日は何の日)
世界チェス・デー | 月面着陸の日 | ハンバーガーの日 | Tシャツの日 | ビリヤードの日 | 夏割りの日 | 塚田牛乳SENDの日 | 昭和かすみ草の日 | ワインの日 | 発芽野菜の日 | シチューライスの日 | 信州ワインブレッドの日 | キャッシュレスの日
