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東京駅完成記念日(12月18日 記念日)|赤レンガ駅舎の歴史と魅力を深掘り解説

東京駅完成記念日の由来や赤レンガ駅舎の歴史、復原工事、新一万円札との関係を解説
目次

東京駅完成記念日(12月18日)はどんな日?

✅ 1914年12月18日、東京駅の完成式が行われた日で「東京駅の日」とも呼ばれる
✅ 明治〜大正期の都市計画と皇居正面という立地、赤レンガ駅舎の歴史が背景にある
✅ 建築家・辰野金吾、鉄道院、JR東日本などが東京駅と深く関係している


東京のど真ん中に、時代を超えて凛と佇む駅があります。
それが「東京駅」。

赤レンガの重厚な外観は、ただの交通機関の起点ではなく、日本という国の記憶を今に伝える“歴史の証人”でもあります。そんな東京駅の完成を記念したのが、「東京駅完成記念日(12月18日)」です。

この日は、鉄道ファンや建築好きのみならず、都市の進化や人々の物語を見つめ続けてきた東京駅に想いを馳せる、非常に意味深い記念日です。

この記事では、東京駅完成記念日の由来、意外な豆知識、関係者の人物・団体、よくある疑問まで、たっぷりと魅力を紹介していきます。

東京駅完成記念日|赤レンガに刻まれた誕生の理由とは?

1914年(大正3年)12月18日――
この日、東京駅の完成式が盛大に行われました。

まさにこの日が「東京駅完成記念日」として知られるようになった由縁です。

しかし、そこに至るまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。

明治時代に始まった壮大な構想

その構想が初めて形になったのは1889年(明治22年)。新橋駅と上野駅を高架鉄道で結び、その中間地点に“中央停車場”を建設するという国家プロジェクトが動き出しました。

東京の都市交通を支える中心拠点として、国家の威信をかけて計画された駅だったのです。

日露戦争、資金難、度重なる中断

しかし、構想とは裏腹に、計画はすぐには進みませんでした。資金不足や、日清・日露戦争の勃発が影を落とし、着工は長らく延期。

鉄道の整備よりも、まずは国の存続が優先される時代背景があったのです。

ようやく工事が始まったのは1908年(明治41年)のこと。この時、工事責任者として立ったのが、日本建築界の巨匠、**辰野金吾(たつの きんご)**でした。

建築家・辰野金吾が託した「国の顔」

辰野はこの駅に、ただの停車場ではなく、「国の玄関口」という意味を持たせるべく、赤レンガの堂々たる建築を設計しました。

丸の内側に選ばれた立地もまた、皇居の正面という国家的な象徴の地でした。

それは「天皇陛下を迎える駅」としても設計されており、駅舎中央には皇室専用の貴賓玄関も設けられています。

東京駅は、単なる駅ではなく、国の格式と威厳を体現する建築でもあったのです。

6年半の歳月を経て、ついに完成

1908年の着工から6年半、総工費280万円(現在の価値で数百億円)を投じて、1914年12月18日、東京駅の完成式が行われました。

この完成式には、政府関係者や技術者、鉄道関係者が集まり、国の新しい“出発点”を祝いました。

そして2日後の12月20日、東海道本線の起点が新橋から東京駅へと移され、日本の鉄道網の中心が正式に東京駅へと移行したのです。

東京駅完成記念日|知る人ぞ知る豆知識・トリビア集

東京駅は、ただの駅舎ではありません。そこには、知れば誰かに話したくなる豆知識がたっぷり詰まっています。

豆知識①:丸の内口と八重洲口で“顔”が違う

東京駅は、丸の内口と八重洲口でまったく異なる顔を持っています。
丸の内口は辰野金吾が手掛けた重厚な赤レンガ造り。
一方の八重洲口は、モダンでガラス張りの未来的な構造です。

まるで「過去と未来」が同居しているかのような駅、それが東京駅なのです。

豆知識②:復原工事に500億円!100年前の姿が蘇る

2007年(平成19年)から始まった復原工事では、当初の駅舎に忠実なデザインへと戻されました。この工事には実に約500億円の費用がかかりました。

2012年(平成24年)10月1日に完成したこの復原駅舎は、屋根にあったドームや細部の装飾まで、明治・大正の時代に想いを馳せられる造りになっています。

豆知識③:新一万円札に東京駅が登場!

2024年7月3日から流通が始まった新しい一万円札の裏面には、東京駅丸の内駅舎が描かれています。これは鉄道駅として初めて紙幣にデザインされた例です。

日本の文化と交通、そして歴史が融合した象徴的なデザインとして、記念日とのつながりをより強く感じさせます。

豆知識④:記念Suica大混乱事件

2014年、開業100周年を記念して発売された「記念Suica」は、当初限定1万5000枚の予定でした。
しかし、想定をはるかに超える購入希望者が殺到し、販売現場は大混乱。

その結果、JR東日本は“希望者全員に販売”という異例の対応を発表。最終的に発行された記念Suicaはなんと約427万枚にも上りました。

東京駅完成記念日|関わりの深い人物・団体とは?

この記念日を語る上で欠かせないのが、3つの存在です。


建築家:辰野金吾

日本近代建築の礎を築いた人物であり、東京駅設計の中心人物。他にも、日本銀行本店や旧東京帝大の建物などを手掛けた実績を持ちます。

彼の建築には、ヨーロッパの様式と日本の精神が融合しており、それが今でも高く評価されています。

鉄道院・国鉄

当初は鉄道院、戦後は日本国有鉄道(国鉄)が東京駅を管理。

その後、1987年の国鉄民営化により、現在はJR東日本が管理・運営を行っています。開業式から復原工事まで、常に東京駅の歩みを支え続けた存在です。


JR東日本

現在の東京駅の顔を作り上げたのが、民営化後のJR東日本です。

復原工事、記念Suicaの発売、新駅構内施設の開発など、東京駅の魅力と価値を現代にアップデートし続けています。

東京駅完成記念日に関するよくある質問

Q1:東京駅と東京駅完成記念日はどう違うの?
→ 東京駅は12月20日に開業しましたが、「完成記念日」は12月18日の完成式典の日を記念しています。

Q2:なぜ丸の内側に建てられたの?
→ 皇居の正面に位置し、皇室のための貴賓口を設けることができる格式高い場所だったからです。

Q3:今の東京駅は当時の姿と同じ?
→ 2012年の復原工事により、かなり忠実に創建当初の姿に戻されました。ただし、安全面などは現代仕様になっています。

東京駅完成記念日|まとめとその意義

東京駅完成記念日(12月18日)は、ただの“駅の誕生日”ではありません。

それは、日本が近代国家としてのインフラを整えた象徴の日であり、時代の節目を迎えるたびに大きな役割を果たしてきた場所の記念日です。

100年以上にわたり、日本中の人々の「出発」と「再会」、そして「希望」を見守ってきた東京駅。

これからも変わりゆく都市の中で、変わらぬ存在感を持ち続けていくことでしょう。


このように、東京駅完成記念日は歴史を知るだけでなく、今と未来をつなぐ物語の扉を開く日でもあります。

ふと東京駅の前に立ったとき、その赤レンガの一つひとつが100年前の鼓動を今も伝えている――そんな気持ちになれるかもしれません。

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