電話創業の日(12月16日 記念日)はどんな日?
✅ 1890年12月16日、東京〜横浜で日本初の電話事業が始まった日。
✅ 電話料金は月40円で、交換手が手作業で回線を接続していた。
✅ 逓信省が事業を運営し、電話技術はベルの発明が基盤。
日本初の電話事業が歴史を変えた日
1890年(明治23年)12月16日。
この日、日本で初めて電話事業が本格的に始まりました。
“東京と横浜を結ぶ電話線”
これだけ聞くとシンプルですが、当時の人々にとってこれはまさに未来をつなぐ驚異の技術でした。
「遠く離れた場所と話せるなんて夢のようだ」
そんな声が街のあちこちで聞こえていたことでしょう。
スマートフォンが当たり前の現在、私たちは通話ひとつで世界中と話せます。
でも、ここから約140年も前、日本で最初に“電話”というものが動き出した瞬間があった――。
その歴史的な一瞬を称えるのが、**「電話創業の日」**です。
この記事では、この記念日がなぜ生まれたのか。
そして電話が人々の暮らしをどう変えたのか。
その背景や驚きの事実を丁寧に解説していきます。
電話創業の日はどんな日?
1890年(明治23年)12月16日。
この日、政府機関である「逓信省(ていしんしょう)」が、東京〜横浜の間で電話サービスを開始しました。
千代田区に置かれた電話交換局では、155台の東京電話と44台の横浜電話が稼働。
電話交換手が手で回線をつなぎ、人と人を結びました。
つまりこの日は、日本で初めて電話が商用サービスとして動いた日なのです。
なぜ12月16日が電話創業の日になったのか
今でこそ当たり前の「ダイヤルを回す」「プッシュする」という操作。
でも、1890年当時は全く異なる方法で電話がつながっていました。
電話機と電話機は直接線でつながっておらず、交換局にいる人間が手で回線をつないでいたのです。
この「電話交換手」が存在したことが、初期の電話サービスの最大の特徴でした。
交換局の中には黒い大きな盤面があり、そこにコードがびっしり並んでいました。
交換手(当時は主に女性)が、発信者からの呼び出しを受けて、相手の回線とつなぐ――。
私たちが普段見ているスマホの画面とは似ても似つかない方法で、電話はつながっていたのです。
そして逓信省は、この手作業の電話事業を正式なサービスとして稼働させたのが、12月16日でした。
つまり単なる技術実験ではなく、「社会に電話という通信インフラを提供した日」こそが、この記念日の由来です。
当時の電話料金は驚きの“超高額”だった
今の私たちなら、携帯電話の基本料金は数千円。
安いプランなら月1000円台もあります。
しかし当時の電話は全く別世界でした。
当初の電話料金は東京で月40円、横浜で月35円でした。
驚くべきことに、
この40円は、今の価値に換算するとおよそ24万円にも相当する
と評価されています。
当時1円で米15kgが買えたことを考えると、その高額さがよくわかります。
電話はまだ一般の庶民が気軽に手にするものではなく、富裕層や企業だけが持てる特別な道具でした。
今では信じられないほどの高級ツール。
これが電話誕生当時の“現実”だったのです。
当時の電話はどう使われていたの?
電話創業当時の利用方法は今と全く違います。
番号を押してつなぐのではなく、まず電話局に繋がり、交換手に相手をつないでもらう必要がありました。
「もしもし」
という言葉が生まれるのも、この時代です。
交換手が一つ一つ回線を探してつなぎ、ようやく声を届けていたのです。
この方法は数十年続き、自動交換機が普及するのはさらに後の時代になります。
つまり日本の電話は、人の手で“つながれる”コミュニケーションだったのです。
電話誕生の背景には何があったのか?
電話が始まる前、日本では電信(いわゆるモールス信号の通信)がすでに存在していました。
1869年(明治2年)、横浜裁判所構内に電信機役所が設置され、東京〜横浜の間で電信線が敷設され始めました。
その後1870年(明治3年)には電信サービスが開始されています。
さらに電話が発明されたのは1876年(明治9年)。
アメリカの発明家 アレクサンダー・グラハム・ベル が電話機を発明し、その翌年の1877年には日本の工部省が輸入して実験を行っています。
つまり日本は、世界的な電話技術の進化を素早く取り入れようとしていたのです。
そして逓信省によって国内での電話サービスが正式にスタートしたのが1890年の12月16日でした。
この背景には、国際通信技術の吸収と、日本国内の通信インフラ整備への強い意志があったのです。
電話創業の日の豆知識
1. 「電話交換手」は社会的な職業だった
電話をつなぐ仕事は高度な専門性が必要で、都市部では人気の職業でした。
2. 「もしもし」という言葉は電話文化から生まれた
電話の呼びかけ言葉が、今の会話の基本になっています。
3. 初期の電話機は重くて大きかった
今のスマホのように持ち運べるものではありませんでした。
4. 当時は電話帳も非常に薄かった
利用者が少なく、電話番号の掲載はごくわずかでした。
5. 電話技術が発達した結果、遠距離の親戚や家族と会う機会が変わった
会えない人と話せる喜びは当時の人々にとって革命でした。
電話創業の日に関するよくある質問
Q1. 電話創業の日はいつ制定されたの?
→ 1890年12月16日、電話事業が正式に開始された日がそのまま記念日になっています。
Q2. その日だけ何か特別なイベントはあるの?
→ 通信関連の団体や企業で電話の歴史を振り返る催しが行われることがあります。
Q3. 交換手ってなぜ女性が多かったの?
→ 当時、女性は丁寧な言葉遣いと正確な作業が期待され、交換手として重宝されました。
Q4. なぜ東京〜横浜だったの?
→ 当時最も経済・文化の中心地であり、利用価値が高かったためです。
電話創業の日が教えてくれること
12月16日「電話創業の日」は、ただの“古い出来事”ではありません。
それは、
「人々をつなぐ喜び」
「技術が社会を変える瞬間」
「言葉が遠くまで届く感動」
を象徴する一日です。
今、あなたの手にあるスマホも、電話機の誕生から始まった道のりの延長線上にあります。
その歴史を思い返すと、いつもの通話にも少し別の価値を感じるはずです。
電話は、ただの機械ではなく、人の気持ちを届ける大切な道具なのです。
今日は何の日(12月16日は何の日)
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