一太郎の日(8月28日 記念日)はどんな日?
✅ 日本語ワープロ「一太郎」の初代が1985年8月28日に発売された記念日
✅ 名前の由来は創業者・浮川和宣氏の家庭教師経験に基づく感動エピソード
✅ 株式会社ジャストシステムが2010年に制定し、日本記念日協会が認定した公式記念日
日本語ワープロ文化の原点に迫る記念日「一太郎の日」
8月28日――それは、日本のワープロソフトの歴史を語る上で欠かすことのできない、特別な1日です。
この日は、かつて多くのビジネスマンや学生、教育現場で愛された国産ワープロソフト「一太郎」が、初めてこの世に登場した記念すべき日。
「一太郎の日」は、単なるソフトウェアの発売日ではありません。
それは、1985年8月28日に初代「一太郎」が誕生し、25年後の2010年に、その功績をたたえて正式な記念日として制定されたものです。
開発元の株式会社ジャストシステムがその歩みと技術、そして日本語へのこだわりを讃える意味で設定しました。
日本記念日協会により正式に認定・登録されたこの日は、日本のIT・表現文化の「原点」と言っても過言ではありません。
ではなぜ「一太郎」はここまで人々に愛され、そして今も語り継がれているのでしょうか?
そこには単なるソフトウェアを超えた「物語」と「想い」がありました。
一太郎の日の由来|8月28日に隠された誕生の物語
1985年(昭和60年)8月28日。
この日、株式会社ジャストシステムから発売されたのが、初代「一太郎」です。
まだパソコンが家庭に普及していない時代、手書きやタイプライターが主流だった中、文字を自由に編集・出力できるワープロソフト「一太郎」の登場はまさに革命でした。
多くの官公庁、企業、学校がこの新技術に注目し、瞬く間に国内のスタンダードソフトに成長します。
「一太郎の日」は、それから25年の節目にあたる2010年(平成22年)、開発元の株式会社ジャストシステムが記念日として制定。
この動きは、単に企業のプロモーションにとどまらず、日本のIT史における功績を広く世に伝えるためのものでもありました。
同年、日本記念日協会によって正式に記念日として認定・登録。
それ以来、8月28日は「一太郎」という日本語ソフトの歴史と価値を再確認する日となっています。
一太郎の日の豆知識|“太郎”に込められた涙のエピソード
「一太郎」という名前、少し不思議に思ったことはありませんか?
実はここには、深い人間的なストーリーが隠されています。
名前の由来は、創業者・浮川和宣氏が大学時代に家庭教師をしていた少年「太郎」君。
後に彼は病でこの世を去ってしまいましたが、その純粋さと努力家だった姿に心を打たれた浮川氏は、「太郎よ、日本一になれ」という思いを込めて、ワープロソフトの名前に「一太郎」と名付けました。
「太郎」は日本の代表的な男の子の名前。
それに「一(ナンバーワン)」を組み合わせたことで、「日本語ワープロのトップを目指す」という強い意志も込められています。
また、パッケージデザインの赤色にも意味があります。
これは「日の丸」の赤を意識したもので、日本発の誇りを象徴しています。
一太郎は、単なるツールではありません。
開発者の情熱、人とのつながり、日本語への愛情が詰まった「文化」そのものなのです。
一太郎の日と深く関わる人物・企業・技術遺産
●株式会社ジャストシステム
徳島県発祥のIT企業として、地方から全国、そして世界に躍進した企業がジャストシステムです。
本社は現在、東京都新宿区西新宿にあり、「ATOK」などの言語処理ソフトでも知られています。
この企業が一太郎を開発し、記念日制定まで主導しました。
「日本語をもっと自由に、もっと美しく」という理念のもと、現在でも毎年「一太郎」シリーズを更新・提供しています。
●創業者・浮川和宣 氏
創業者であり一太郎の生みの親。一太郎の命名者としてだけでなく、製品に込める人間味や、日本語表現のこだわりを世に広めた第一人者です。
●情報処理学会「情報処理技術遺産」
初代「一太郎」は、情報処理学会によって「情報処理技術遺産」に認定されています。
これは、日本国内で歴史的・文化的意義を持つIT関連技術や製品に与えられる称号です。
「一太郎」は、ソフトウェアという形で日本語を進化させ、表現の自由を切り開いたという点で、まさに文化財として評価されています。
一太郎の日に関するよくある質問
Q1. 一太郎は今も販売されているの?
はい、毎年最新版が発売されています。
2025年現在は「一太郎2025」が最新バージョンとして登場し、プロライターからビジネスパーソンまで幅広く利用されています。
Q2. 一太郎とWordの違いは?
一太郎は縦書きやルビ、校正支援、句読点の統一など、日本語に特化した細やかな表現が可能です。
特に小説・論文・教育現場では、Wordよりも優れていると感じるユーザーも多いです。
Q3. 記念日は何のためにあるの?
記念日は、歴史を振り返り、製品や文化の価値を再確認するための大切なきっかけです。
「一太郎の日」も、その存在意義や日本語表現の可能性を次世代に伝えるために制定されました。
一太郎の日 ~まとめとメッセージ~
「一太郎の日」は、単なるソフトウェアの誕生日ではありません。
それは、「日本語をもっと自由に、美しく伝えたい」という熱い想いと、人間同士のつながり、そして日本文化の誇りを凝縮した日なのです。
家庭教師の記憶から生まれた“太郎”という名に、「日本一になれ」という願いを込めた浮川氏の志。
それを形にしたジャストシステムの技術と理念。
一太郎が登場してから40年近くが経ちますが、その精神は今も生き続けています。
もし今日、「一太郎」という名前を初めて知ったのなら、ぜひこの物語を誰かに話してみてください。
そして、一度でもいいから「一太郎」で文章を綴ってみてください。
そこには、パソコンの画面越しに、人のぬくもりが宿っているはずです。
今日は何の日(8月28日は何の日)
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