やまとことばの日(8月18日)はどんな日?
✅ 「や(8)まと(10)ことば(8)」の語呂合わせで、日本語の原点「やまとことば」を再発見する記念日。
✅ 一音一音に意味が宿る「やまとことば」を通じて、心と言葉、自然とのつながりを感じる機会。
✅ 一般社団法人「うまし国やまとことばの会」がクラウドファンディングで制定し、日本記念日協会に2024年認定された。
心がほどけるような、やさしい日本語を思い出す日
日本語は、ただの「言語」ではありません。
それは、私たちの感情や心を映し出し、世代を超えて文化や思いをつなげる「こころの器」のような存在です。
「やまとことばの日(8月18日)」は、そんな日本語の原点である「やまとことば」の価値を見つめ直す記念日。
スマホやSNSのやり取りが主流になり、無機質な言葉が飛び交う今こそ、「あたたかく」「やさしく」「自然と共にある」言葉に、私たちは癒されるのではないでしょうか?
この記念日は、単に昔の言葉を懐かしむものではありません。
子どもたちにありのままの自分を肯定してほしい――そんな願いが込められた、未来へ向かうやさしい一歩なのです。
やまとことばの日の由来は?―語呂合わせだけじゃない、その深い意味
やまとことばの日が「8月18日」とされたのは、「や(8)まと(10)ことば(8)」という語呂合わせが由来です。
この日を記念日として制定したのは、大阪府八尾市を拠点とする「うまし国やまとことばの会」。
なんと、クラウドファンディングを通して多くの賛同者を得て、この記念日は生まれました。
そして2024年(令和6年)、一般社団法人・日本記念日協会により正式に認定。
「やまとことばの日」として、日本全国に向けて発信される記念日となったのです。
制定の背景には、ある強い想いがあります。それは、「日本語を通じて、子どもたちに自己肯定感を育んでほしい」という願いです。
漢語や外来語が中心になっていく現代において、日本古来のやさしい響きを持つ「やまとことば」を通して、自分自身や相手を大切にする文化を守っていきたい。
そんな想いが、「やまとことばの日」の誕生につながったのです。
初年度である2024年8月18日には、東京都千代田区の日比谷図書文化館・日比谷コンベンションホール(大ホール)で「やまとことばまつり」が開催され、大きな注目を集めました。
やまとことばとは?―響きと心がつながる、日本語の真髄
「やまとことば」は、外来語や漢語が日本に入ってくる前から使われていた、日本語の“原型”とも言える言葉です。
一説によれば、その起源は縄文時代、なんと約1万6千年前にさかのぼるとも言われています。
【やまとことばの例】
- 「みる(見る)」「はなす(話す)」「よい(良い)」
- 「やま(山)」「かわ(川)」「うみ(海)」
- 「おはよう」「こんにちは」「いただきます」「あした(明日)」
これらは、日常で私たちが当たり前のように使っている言葉。
でもその一つひとつに、実は自然や命との深いつながりが込められているのです。
【対して、漢語・外来語の例】
- 「報告」「連絡」「調査」「速度」など
- これらは意味が明確で機能的ですが、どこか感情が抜け落ちている印象を受けることも。
そして、やまとことばの大きな特徴は「一音一音に意味がある」こと。
世界的に見ても、非常に珍しい言語構造なのです。
【五十音の意味とやまとことば】
- 「あ」:開く、始まる(例:明ける、明るい)
- 「い」:命、生命(例:生きる、息)
- 「う」:内側、生む(例:生む、受ける)
- 「え」:枝分かれ、選ぶ(例:枝、選ぶ)
- 「お」:大きい、重い(例:大きい、奥、重い)
このように、音そのものが意味を持っているからこそ、日本語話者は言葉の響きに敏感で、情緒が豊かになると言われています。
たとえば、秋に聞こえる虫の声を「しんみりと感じる」――これは、日本語の音に感情を乗せる脳の働きによるものなのです。
やまとことばの日に知りたい、日本語の奥深い豆知識
やまとことばは、単なる“古い日本語”ではありません。
それは、自然と共に生きてきた日本人の暮らしや、心の機微をそのまま映し出す“感性の言葉”です。
例えば、四季の移ろいを繊細に感じ取る感覚。
春の「ほころぶ」花、夏の「そよぐ」風、秋の「しんしん」とした夜、冬の「しんしん」と降る雪。
どれも、音そのものが情景を伝えてくれるやまとことばならではの美しさです。
また、日常生活の中に溶け込んでいる言葉たちも、実はやまとことばが多いことに気づくと、日本語に対する見方が変わってきます。
【やまとことばと暮らしの例】
- 「め(目)」「はな(鼻)」「くち(口)」
- 「ゆ(湯)」「ひ(火)」「つき(月)」
- 「まつ(待つ)」「ねがう(願う)」「さとる(悟る)」
これらは、私たちの感情や行動、そして自然現象までを、やさしい響きで包み込んで表現してくれる言葉です。
漢語が「知覚」「意識」「感情」と“概念”で語るのに対し、やまとことばは「感じる」「心に浮かぶ」といった“体験”で語るのです。
やまとことばの日を支える人々―「うまし国やまとことばの会」の取り組み
「やまとことばの日」を制定したのは、「うまし国やまとことばの会」。
その名の通り、やまとことばを「美しい日本語の国=うまし国」としてとらえ、日本の精神文化を次世代に伝える活動を行っています。
この会が特徴的なのは、「教育」に対する深いアプローチです。
言葉は、子どもたちの心を育てる「土壌」のようなもの。
その土壌に、やさしくて温かな「やまとことば」という栄養を与えたい――そんな想いが活動の根底にあります。
活動内容としては、以下のようなものがあります。
- 親子で楽しむ「やまとことばあそび」教室
- 地元学校との連携での講演活動
- 書籍・教材の制作と無料配布
- 年1回の「やまとことばまつり」の開催
とりわけ、2024年に初開催された「やまとことばまつり」は、首都・東京のど真ん中である日比谷で開催され、多くの親子連れが参加しました。
イベントには、教育関係者、絵本作家、音楽家、研究者なども登壇し、言葉と心のつながりについて語り合いました。
このように「やまとことばの日」は、単なる記念日ではなく、“生きた文化”として育てられています。
やまとことばの日と教育・育児の未来―ことばが心を育てる時代へ
現代の教育現場では、「自分の気持ちをうまく言葉にできない子ども」が増えているといわれています。
それは、感情を細やかに表現できる言葉が減ってきていることと無関係ではありません。
やまとことばは、「感じたままを素直に伝える」言葉の宝庫。
たとえば――
- 「ほっとする」:安心感
- 「そわそわする」:緊張と期待
- 「ふわふわ」:柔らかく、気持ちが軽い様子
これらの言葉は、子どもたちが自分の感情に気づき、それを伝える手助けになります。
さらに、やまとことばは、音のやさしさやリズム感があるため、絵本や歌、詩などの分野にも最適。
子どもだけでなく、大人もまた、心が疲れたときに救われるような言葉がたくさんあります。
これからの時代は、単なる情報伝達としての言葉ではなく、「心と心をつなぐ言葉」が求められています。
やまとことばの日は、その未来への道しるべでもあるのです。
やまとことばの日に関するよくある質問
Q1. 「やまとことば」って具体的に何語を指すの?
A. 「やまとことば」は、漢語(中国語由来)や外来語が入ってくる以前から日本で使われていた、日本固有の言葉のことです。
具体的には、「みる(見る)」「はなす(話す)」「よい(良い)」など、和語とも呼ばれる日本語の根幹を成す言葉たちが該当します。
Q2. やまとことばの日にはどんなことをすればいいの?
A. 日常で使っている言葉の中にある「やまとことば」に意識を向けることが第一歩です。
たとえば、手紙やメールで少し丁寧な日本語を使ってみたり、絵本を声に出して読んでみたり、家族で「好きな日本語」を話し合うのも素敵です。
また、SNSで #やまとことばの日 のタグを使って投稿するなどもおすすめです。
Q3. やまとことばと関係の深い他の記念日は?
A. はい、いくつか存在します。
- ことばの日(5月18日):「こ(5)と(10)ば(8)」の語呂合わせによる記念日。言葉全般を大切にする日。
- 五十音図・あいうえおの日(5月10日):五十音(5と10)の語呂合わせから、日本語の基礎を学ぶ日として制定。
これらと合わせて「やまとことばの日」も、日本語の魅力を再確認する良いきっかけとなります。
やまとことばの日は、私たちの「言葉の感性」を取り戻す記念日
現代社会では、効率やスピードが重視され、無機質で画一的な言葉が主流になりがちです。
けれど、私たち人間は、本来もっと豊かな感性を持ち、言葉を通じて「気持ち」を伝え合う存在です。
「やまとことばの日(8月18日)」は、その原点に立ち返る日。
一音一音に意味が込められた、日本語の美しさを思い出す日です。
やまとことばは、声に出すだけで心がほどけるようなやさしさがあり、自然や人とのつながりを感じさせてくれます。
それは、単なる言葉以上の“文化”であり、“心の在り方”です。
この記念日をきっかけに、家族や友人、子どもたちと一緒に、あたたかな日本語の魅力を語り合ってみてください。
そして、普段の言葉の中にこそ、心を育てるチャンスがあることを思い出してください。
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