私たちの日常生活に欠かせない道具のひとつが「ハサミ」です。
美容師や理容師、洋裁師など、さまざまな職業で欠かせないこの道具ですが、実は「ハサミの日」として、毎年8月3日にその重要性を再認識し、感謝を捧げる特別な日があるのをご存じでしょうか?
ハサミという道具は、見た目こそシンプルですが、私たちの手のひらにぴったりと馴染み、長年にわたって私たちの技術や創造を支えてきました。
しかし、使い古されたり壊れたりすると、ただの道具ではなく、どこか「お世話になった存在」のように感じるものです。
「ハサミの日」は、この「お世話になった存在」に対して感謝の気持ちを表す日です。
職人や技術者がその道具に対する敬意を示し、仕事に対する思いを新たにする機会でもあります。
この日は、特に美容業界や理容業界、洋裁業界の人々にとって、仕事道具への感謝を表す重要な意味を持つ日であり、ハサミを使い続ける者たちにとっては欠かせない行事です。
✅ハサミ供養の由来とその意味
✅増上寺の「ハサミ観音」に込められた思い
✅職人たちの誇りと技術向上の誓い
ハサミの日の由来
「ハサミの日」は、1977年(昭和52年)に美容家であり、山野学苑の創設者である山野愛子(やまの あいこ)によって提案されました。
山野愛子は、美容師や理容師として活躍しながら、日本の美容業界を発展させてきた人物で、その功績は今なお多くの人々に影響を与え続けています。
彼女が「ハサミ供養」を提案したのは、針供養に倣って、ハサミを仕事道具として大切に使い続ける職人たちの「感謝の気持ち」を表現するためでした。
針供養が行われるように、ハサミもまた仕事をする上で欠かせない道具であり、その役目を終えた後には、感謝を込めて供養することが大切だと考えたのです。
この「ハサミ供養」の日付は、語呂合わせから来ています。
「ハ(8)サ(3)ミ」と読み、8月3日が選ばれました。この日には、美容師や理容師、洋裁師などが集まり、道具に対する感謝を表し、技術向上を祈念する儀式が行われます。
翌1978年(昭和53年)、東京・芝の増上寺に「ハサミ観音」像が建立され、この日には「ハサミ供養」が行われるようになりました。
ハサミ観音像は、彫刻家・北村西望(きたむら せいぼう)によって制作され、1981年(昭和56年)に開眼されました。
ハサミ観音像の設立とその意義
「ハサミ観音」とは、仕事道具であるハサミを守る観音像です。
彫刻家・北村西望によって手掛けられ、非常に精緻な彫刻として知られています。
その制作は、ハサミという道具がただの物ではなく、職人の技術や誇りを象徴するものであるという考えのもとに行われました。
ハサミ観音像の建立は、ただの供養の場を提供するだけでなく、美容師や理容師たちが自らの仕事道具に対して感謝の気持ちを新たにするための「心の拠り所」として機能しています。
この観音像の前で供養が行われることによって、職人たちは自分の技術に対する誇りや、仕事道具に対する敬意を再確認し、さらなる技術向上を目指すのです。
観音像の設立により、「ハサミの日」は美容業界や理容業界にとって、特別な意味を持つ記念日として定着しました。
供養の儀式は、単なる儀式ではなく、職人たちが自らの技術に対する決意を新たにする重要な機会となっています。
ハサミ供養の実際の儀式
ハサミ供養の儀式では、使えなくなったハサミを集め、増上寺の境内にある供養の塚に納めます。
その後、法要が営まれ、その場に集まった業界関係者や一般の人々は、ハサミに対して感謝の言葉を述べ、今後の技術向上を誓います。
供養の儀式には、山野学苑の生徒や美容師・理容師たちが参加し、仕事道具への敬意を込めて真摯に儀式を執り行います。
この供養の場では、美容業界や洋裁業界における伝統が受け継がれ、技術を磨き続ける誓いが新たにされるのです。
ハサミの日に寄せられる想い
ハサミ供養に参加する人々の中には、毎年この日を心待ちにしている人も少なくありません。美容師の一人は、こう語ります。
「ハサミは私たちの手と心をつなぐ道具。毎日使っていると、どうしても大切さを忘れがちになりますが、こうして供養することで、その役目を再確認し、また一歩成長できる気がします。」
仕事道具に対する感謝を表すことで、職人たちは自らの仕事に対する責任感や誇りを新たにし、技術を向上させていくのです。
今日は何の日(8月3日)
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