近年、日本国内でカレーの人気が高まる中、それに伴い国産長粒米が注目を集めています。これまで国内生産量が少なかった長粒米ですが、粘りが少なくカレーなどとの相性が良いことから、需要が徐々に増加しています。本記事では、国産長粒米の現状と、その需要拡大の背景について詳しく掘り下げていきます。
国産長粒米の魅力とその特徴
国産長粒米は、一般的な日本の短粒米と異なり、粘りが少なく、パラパラとした食感が特長です。このため、カレーやピラフ、チャーハンなど汁気の多い料理や炒め物との相性が抜群です。長粒米の品種としては「プリンセスサリー」や「プリンセスかおり」、「ホシユタカ」などがあり、それぞれ異なる風味と食感を持っています。
無印良品と長粒米の取り組み
生活雑貨ブランドの無印良品を展開する良品計画は、長粒米「プリンセスサリー」の本格販売に乗り出しました。6月20日から千葉県内29店舗で販売を始め、7月17日には全国160店舗で発売予定です。この「プリンセスサリー」は、パラパラとした食感と香ばしい匂いが特徴で、カレーとの相性が良いとされています。
無印良品は、「カレーをもっとおいしく食べるための米」として「プリンセスサリー」を提案し、カレー売り場の近くに米を並べ、試食も実施しています。この取り組みにより、消費者からのリピート購入も増えており、順調な滑り出しを見せています。
ウーケの「スパイシーカレーに合うごはん」
パックご飯メーカーのウーケも、鳥取県産の長粒米「プリンセスかおり」を使ったパックご飯を販売しています。「スパイシーカレーに合うごはん」という商品名で展開されており、1食238円(税別)で販売されています。湯煎調理ができるため、アウトドアでも本格的な味わいを楽しめる点が強みです。
長粒米の生産拡大と今後の展望
佐賀県のJA伊万里は、長粒米の「ホシユタカ」を約4ヘクタールで生産しています。リゾットやパエリア、チャーハンなどの料理にも適しており、飲食店からの引き合いが強いです。新型コロナウイルス禍で一時的に需要が落ち込んだものの、現在はニーズが徐々に高まっており、今後も生産量を増やしていく予定です。
国産長粒米の未来
国産長粒米の需要が高まる背景には、カレーブームだけでなく、日本の消費者が多様な料理を楽しむようになったことも影響しています。無印良品やウーケなどの企業が積極的に商品展開を進めることで、生産者の所得向上にもつながっています。今後も、国産長粒米の市場拡大が期待されるでしょう。
要点まとめ
- 国産長粒米の特徴:粘りが少なく、カレーやピラフ、チャーハンとの相性が良い。
- 無印良品の取り組み:「プリンセスサリー」の本格販売を開始し、カレー売り場での販売強化。
- ウーケの新商品:「スパイシーカレーに合うごはん」を販売、アウトドアでも利用可能。
- 生産拡大の動き:JA伊万里が「ホシユタカ」の生産を強化し、需要に応じて生産量を増加。
- 未来展望:カレーブームと多様な料理の需要増加が、国産長粒米の市場拡大を後押し。
カレー好きの皆さんにとって、国産長粒米は新たな楽しみを提供することでしょう。是非、お近くの店舗で手に取ってみてください。