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薮入り(1月16日 年中行事)とは?江戸時代の奉公人の休暇とその文化をわかりやすく解説

1月16日の年中行事「薮入り」は、江戸時代に奉公人が年に数少ない休暇として実家へ帰省できた特別な日。その由来や意味、奉公文化の背景を詳しく解説する。
目次

薮入り(1月16日 年中行事)はどんな日?

✅ 奉公人が年に2回、主家から休暇を得て実家に帰ることができた特別な日。
✅ 「薮深い里へ帰る」ことから名づけられ、江戸時代の商家文化と密接に結びついている。
✅ 奉公人と商家、町衆文化が形成した風習で、地域によっては今も語り継がれている。

江戸時代の若者たちにとっての「ごほうびの日」

昔の日本では、家族と離れて商家で住み込み奉公をするのが当たり前の時代がありました。

いまでこそ、休暇や有給制度が整備され、誰でも正月やお盆に自由に帰省できますが、当時の若者たちにとっては、年にわずか2回だけしか実家に帰ることが許されない現実がありました。

そんな若者たちが、胸を躍らせながら家族のもとへと帰った日が「薮入り(やぶいり)」。

それが、毎年1月16日なのです。

この日は、ただの休みではありませんでした。

正月の忙しい奉公を乗り越えたご褒美のような一日。

胸にいっぱいのお土産話を詰めて、懐かしい家族のもとへと向かう彼らの足取りは、きっと軽かったことでしょう。

薮入り(1月16日)の由来は?江戸の奉公文化が生んだ休暇日

薮入りという行事が定着したのは、江戸時代中期以降とされています。

当時、多くの若者たちは、奉公人として商家や町屋に住み込み、長期間にわたって親元を離れて働いていました。彼らにとって、1月16日と7月16日は、心のよりどころともいえる唯一の帰省日でした。

なぜ1月16日なの?

その鍵は、1月15日の「小正月」にあります。

正月行事の一つである小正月を奉公先で終えた翌日、つまり1月16日に、奉公人たちはようやく実家へ帰ることが許されました。この日は、単に休む日というだけではなく、

「主家での行事をきちんと務め上げた証としてのご褒美」という意味合いが強く含まれていたのです。

薮入りの語源にも味わいがある

「薮入り」という言葉には、いくつかの説があります。

もっともよく知られているのは、「田舎の薮深い実家へ帰ることから」という説。

つまり、町中から離れた、自然豊かなふるさとに向かう姿を「薮入り」と表現したのです。

また、別の呼び方として、

  • 宿入り
  • 宿下がり
  • 宿降り

なども存在しました。

これらはすべて、主家から一時的に宿を離れるという意味を持っており、江戸の人々の暮らしの中で自然と生まれた言葉なのです。

薮入り(1月16日)の豆知識:当時の生活が見えてくる小話集

年にたった2回だけの帰省

現代の私たちが聞いたら驚くかもしれませんが、奉公人の帰省は1月16日と7月16日の年2回のみ

しかも、すべての奉公人がこの日に帰れるわけではなく、働きぶりによっては許されないこともあったといいます。

これほど限られた機会だったからこそ、「この日だけは何が何でも家に帰りたい」そんな想いが強くなるのも無理はありません。

奉公人の懐には「お年玉」も?

薮入りの前には、主家からご祝儀や餞別、時には着物や小物などが渡されることもありました。

特に正月明けの1月16日は、「小遣い」をもらえる機会としても期待されていたのです。現代で言えば、会社からお年玉をもらって帰省するような感覚に近いのかもしれません。

実家での過ごし方も特別

久しぶりの帰省を迎えた奉公人を、家族はとても大切にもてなしました。

母は好物を作り、父は成長した我が子の姿に目を細め、兄弟たちとは遅くまで語り明かしたといいます。たった一日の滞在だったとしても、この日が家族の心を結ぶ大切な時間であったことは間違いありません。

薮入り(1月16日)に関わる人・団体・文化

薮入りは、制度や法律によって定められたものではありません。

自然と生まれ、町人文化の中で育まれ、広がっていった風習です。だからこそ、多くの人々の心に寄り添う行事として、今もその言葉が残っています。

奉公人こそ、主役

彼らは10代前半から商家に入って働き、家族と離れた生活を送っていました。

時には寂しさや苦しさもあったはずですが、「薮入りまでがんばろう」という一心で働いていたのです。

商家の「家族」としての配慮

主人や女将たちも、奉公人をただの労働力としてではなく、家族のように接することが求められていました。

「お前も立派になったなあ」「よく働いた」そんな言葉とともに見送られた薮入りは、奉公人にとって忘れられない時間だったことでしょう。

薮入り(1月16日)に関するよくある質問

Q1. 薮入りは全国で同じ日だったの?

基本的には1月16日が定番でしたが、地域によっては若干のずれや呼び方の違いがありました。
ただし、「小正月の翌日」というタイミングは共通していたようです。

Q2. 現代では薮入りの風習は残っているの?

商家での奉公文化が廃れた今、薮入りという行事はほとんど見かけなくなりました。
ただし、演劇や落語の題材として残っていることもあり、文化的価値は今も健在です。

Q3. 薮入りにおける「おみやげ」の定番は?

家族のために甘味や保存食を買って帰る奉公人もいたそうです。中には、主家から贈答用の品を持たせてもらった人もいたとか。

まとめ:薮入り(1月16日)から学ぶ「家族」と「働き方」の本質

薮入りは、単なる休暇ではありません。

それは、働くことの大切さと、家族のありがたさを同時に感じることができる日

江戸の奉公人たちは、この一日を励みに日々を生きていました。現代社会でも、忙しさに追われる中で「家族との時間」を後回しにしがちです。

だからこそ、1月16日にはふと立ち止まり、「いま大切にすべきものは何か」を見つめ直してみてはいかがでしょうか。

歴史の中に埋もれてしまった風習が、今の私たちの心に何かを灯してくれるかもしれません。

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