人間の連帯国際デー（12月20日 記念日）はどんな日？
✅ 2005年に国連総会で制定された、人間の連帯を考える国際デー。
✅ 豆知識として「ミレニアム開発目標（MDGs）」達成のための強調日。
✅ 国連と加盟国が連帯の文化を世界に広めることに深く関わる。
誰かと手を取り合うことが、世界を変えるはじめの一歩。
世界には、同じ時代を生きていながら「平和」や「豊かさ」から遠い場所があります。
ある国では、子どもが教育を受けられず、
別の地域では、飲み水すらままならない生活が続いています。
そんな現実を「遠い世界の話」として終わらせず、ひとり一人が「誰かのためにできること」を考えるきっかけになる日。それが12月20日、「人間の連帯国際デー（International Human Solidarity Day）」です。
国連が2005年に定めたこの日は、世界中の人々が“連帯”の意味を再認識し、分断や不平等に立ち向かうための想いを共有する国際的な記念日です。
「世界とつながるって、どういうこと？」そんな素朴な問いの答えが、この記事には詰まっています。
国連が定めた「人間の連帯国際デー（12月20日 記念日）」の由来と歴史
人間の連帯国際デーは、2005年12月22日に国際連合総会で正式に採択されました。
その目的は、「多様性を認め合い、貧困や不平等と闘うために、世界が連帯しよう」というメッセージを広めることです。
この背景には、2000年に国連が提唱した**ミレニアム開発目標（MDGs）**の存在があります。
MDGsは、2015年までに達成を目指した8つの国際目標で、以下のような内容を含んでいました。
- 極度の貧困と飢餓の撲滅
- 初等教育の普及
- ジェンダー平等の促進
- 乳幼児死亡率の削減
- 妊産婦の健康改善
- HIV/AIDSなどの疾病との戦い
- 環境の持続可能性の確保
- グローバル・パートナーシップの推進
その中で、「グローバル・パートナーシップ」の項目は、国家・企業・市民が垣根を超えて協力する「連帯」の概念を基礎にしています。
つまり、「人間の連帯国際デー」は、MDGsを推進するために世界中が“一体となる日”として制定されたのです。
さらに、MDGsは2015年以降、SDGs（持続可能な開発目標）へと進化しました。
SDGsにおいても「誰一人取り残さない（Leave No One Behind）」という理念が強調されており、人間の連帯国際デーは、今もなおこの精神を象徴する重要な記念日として世界中に位置づけられています。
「人間の連帯国際デー（12月20日 記念日）」にまつわる3つの豆知識
① 「連帯」って、助け合うことだけじゃない？
日本語では「連帯＝支え合い」と思われがちですが、国連の言う「連帯（Solidarity）」にはもっと深い意味があります。
それは、「誰かの苦しみを自分の問題として受け止め、共に行動する姿勢」です。
たとえば、貧困で学校に行けない子どもがいる国のために、遠く離れた私たちが募金や支援を通じて関われることも“連帯”の一例です。
単なる同情ではなく、“責任ある関係”として行動すること。それが、国連がこの日に込めた願いなのです。
② この日、世界ではどんなことが行われているの？
12月20日には、国連加盟国やNGOが中心となって、さまざまな啓発イベントやワークショップが開催されます。
たとえば、
- 世界の不平等に関するドキュメンタリーの上映
- SDGs教育のセミナー
- 多文化共生をテーマにしたパネルディスカッション
などがあり、特に学生や若者向けの参加型イベントも多くあります。
参加することで、連帯の意義を「知識」から「体験」に変えることができるのです。
③ 日本ではどう受け止められているの？
日本ではあまり広く知られていないこの記念日ですが、一部の国際協力団体や教育現場では、重要なテーマとして取り上げられています。
特にSDGsが注目される今、学校教育の中で「連帯」を考える授業も増えています。
また、個人でもSNSを使って「国際連帯」の重要性を発信するなど、デジタル時代らしい形での参加が広がりつつあります。
「人間の連帯国際デー（12月20日 記念日）」と深く関わる団体・人物
国際連合（UN）
この記念日を制定した中心的存在が、国際連合（United Nations）です。
世界193カ国が加盟する国連は、国際平和の維持、人権の尊重、貧困の撲滅などを使命としています。
「人間の連帯国際デー」は、国連が掲げる人道主義的価値観の象徴でもあります。
世界銀行・ユニセフ・UNDPなどの国際機関
連帯を現場で体現しているのが、世界中で支援活動を行うユニセフ（UNICEF）やUNDP（国連開発計画）などです。
例えばユニセフは、教育や医療支援を通じて子どもの未来を守る活動をしています。これらの団体は、寄付やボランティアを通じて個人とも関われる存在です。
NGO・NPO、市民団体
国際的なNGOや地域に根差したNPOも、連帯の文化を根付かせる大切な担い手です。
たとえば、日本のNGO「国際協力NGOセンター（JANIC）」などは、一般市民に向けて啓発活動を行い、国際課題を“自分ごと”としてとらえる意識を広げています。
人間の連帯国際デー（12月20日 記念日）に関するよくある質問
Q1. 「人間の連帯国際デー」って祝日ですか？
いいえ、国際的な記念日ですが、日本の祝日ではありません。
ただし、国際機関や教育機関で特別なイベントや学習活動が行われることがあります。
Q2. 子どもにも分かるように伝えるにはどうすればいい？
「困っている人を見たら、自分も何かできないかな？って考える日だよ」というように、やさしい言葉で伝えることが大切です。
学校や家庭で、世界のニュースを一緒に見ながら考える時間を作るのも効果的です。
Q3. この日に私たちができることは何ですか？
- SDGsについて学ぶ
- 国際協力団体に寄付や応援のメッセージを送る
- SNSで「#人間の連帯国際デー」と発信する
など、小さなことでも“連帯”の一歩になります。誰かと心をつなげる行動が、世界を少しずつ変えていきます。
人間の連帯国際デー（12月20日 記念日）のまとめ
「人間の連帯国際デー」は、地球に暮らすすべての人が、互いの違いを尊重し合いながら生きていくための、とても大切な日です。
国連がこの日を定めた背景には、貧困・不平等・争いといった世界の課題を、“誰かの問題”ではなく“みんなの課題”として考えようというメッセージがあります。
私たちが何気なく送っている日常の裏側には、支えを必要としている誰かの存在があります。
だからこそ、この日をきっかけに「連帯ってなんだろう？」と一度立ち止まり、身近なところから“誰かとつながる行動”を始めてみませんか？
一人ひとりの小さな行動が、やがて大きな連帯の波となって、世界に広がっていくはずです。
