「国生みの日」(9月23日)はどんな日?
✅ 「国生みの日」の由来は、淡路島の「国生み」神話にちなんで、語呂合わせで9月23日に定められた日。
✅ 淡路島は日本遺産「国生みの島・淡路」に認定され、地域の文化や神話が評価されている。
✅ 兵庫県淡路市の「くにうみ神話のまちづくり実行委員会」が記念日制定に関わっている。
9月23日「国生みの日」— 古代神話の地、淡路島に思いを馳せて
9月23日、淡路島に深く根ざした「国生みの日」が今年もやってきます。
この日は、ただの記念日ではありません。古代日本の神話、「国生み神話」が語られる舞台として、淡路島がどれほど重要な場所であるかを再認識するための日です。
淡路島の「国生みの神話」は、私たちの文化や歴史の深層にある重要なストーリーであり、日々の生活の中に息づいています。そして、「国生みの日」の成立は、この地で生まれた神話の価値を、未来に向けて継承していこうという熱い思いから始まりました。
この特別な日に目を向け、淡路島の魅力を余すことなく感じ取ってほしいと思います。
「国生みの日」の成り立ち
「国生みの日」が制定されたのは、2017年のこと。その背景には、2016年に淡路島が「国生みの島・淡路」として日本遺産に認定されたことがあります。
日本遺産とは、その地域が持つ独自の歴史や文化を認め、その価値を世界に発信するための枠組みです。
その認定の際、淡路島の「国生み神話」が重要な役割を果たしました。神話に登場する伊弉諾(いざなぎ)神と伊弉冑(いざなみ)神がこの島で国を生み出したという伝承は、日本の神話の根幹を成しているものとして、多くの人々に親しまれています。
そして、記念日が9月23日に設定された理由は、言葉の響きにあります。「く(9)に(2)うみ(3)」、つまり「国生み」を意味する語呂合わせからこの日が選ばれたのです。
まるで、淡路島に伝わる神話が日々の生活に溶け込んでいるかのような自然な流れです。
伊弉諾神宮とその歴史
「国生みの日」に欠かせない存在が、伊弉諾神宮です。この神宮は、淡路島の一宮であり、古くからこの地の信仰の中心として崇められてきました。
伊弉諾神宮には、神話に登場する伊弉諾神が祀られていますが、彼は日本の島々や神々を生み出したとされる偉大な神です。
伊弉諾神宮はその歴史的な価値から、平安時代の延喜式の制では名神大社として位置づけられ、神格一品の神社として名高いものです。さらに、明治時代には官幣大社に列格され、古くから淡路国の一宮として大切にされてきました。
地元では「いっくさん」とも呼ばれ、愛されている伊弉諾神宮。ここに足を運べば、まるで時空を超えて古代に触れるかのような神聖な気持ちになることでしょう。
神楽祭の魅力
「国生みの日」に関連して、淡路島では「三大神話神楽祭」という壮大な祭りが行われます。この祭りは、淡路島、宮崎の高千穂、島根の出雲大社から神楽が集められ、神々への奉納の儀式が行われるものです。
神楽とは、神々に捧げる舞や歌を通じて神聖な力を呼び込む儀式のことです。
神楽の舞が舞われると、周囲の空気が一変し、神々の存在を感じることができます。淡路島の「国生みの日」に開催される神楽祭も、この神聖な舞いを通じて、地域の人々が神話に込められた思いを再確認し、共に祈りを捧げる大切な行事です。
この祭りの最も魅力的な点は、地元の人々と訪れる人々が一体となり、神楽の舞を共に楽しみ、歴史や伝統を分かち合うところにあります。まさに、地域の絆を強める瞬間でもあり、淡路島に足を運ぶ理由のひとつと言えるでしょう。
国生みの日まとめ
9月23日、「国生みの日」は淡路島の歴史と神話に触れる絶好のチャンスです。神話の舞台となったこの美しい島で、伊弉諾神宮を訪れ、神楽祭を楽しみながら、地域の人々とともにその歴史的な意味を感じてみてください。
「国生みの日」は、単なる記念日ではなく、淡路島に伝わる神話が今も息づく特別な日です。
日本の文化を深く知り、体験するための一歩として、この日をぜひ忘れずに過ごしてほしいと思います。
