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税関記念日(11月28日)とは?国の安全と経済を支える「税関」の役割を徹底解説

税関記念日の意味や由来、税関の役割や密輸取締りなど業務内容をわかりやすく解説
目次

税関記念日(11月28日)はどんな日?

✅ 1872年11月28日に「運上所」が「税関」に改称され、日本の税関制度が始まった日です。
✅ 密輸取締りや関税の徴収など、税関の役割を知ってもらうための行事が全国で行われます。
✅ 財務省および全国の税関組織がこの記念日の制定・運営に関わっています。

国を守る静かな砦。税関記念日が教えてくれる「見えないヒーローたち」の物語

あなたが海外旅行から帰ってきたとき、最後に通る「ゲート」。

その場所でスーツケースを開けられたり、「申告はありますか?」と尋ねられたりしたこと、ありませんか?

そう、あれが「税関」の仕事です。

でも、その税関が担っている役割は、実はそれだけではありません。

麻薬や拳銃などの密輸を防ぎ、日本の安全を守る最後の砦。

偽ブランド品の摘発で知的財産を守り、日本の産業を支える柱。

そして何より、グローバル経済の最前線で、誰にも気づかれず働くプロフェッショナルたちの集団。

そんな「税関」という組織の存在を、私たち一人ひとりが見つめ直すきっかけとなるのが、11月28日・税関記念日です。

この記事では、税関記念日の由来、意義、隠されたヒューマンドラマまでを、わかりやすく、そしてちょっとエモーショナルにご紹介します。

税関記念日の由来は?明治時代から続く国家の最前線

今から150年以上前の1872年(明治5年)11月28日。

日本政府は、それまで長崎・神奈川・箱館に置かれていた「運上所(うんじょうしょ)」という施設の名称を、「税関(ぜいかん)」へと変更しました。

この日が、「税関」という制度の始まり。

つまり、税関記念日は、日本における近代的な関税制度のスタート記念日なのです。

「運上所」とは、江戸時代の終盤から明治初期にかけて設置されていた行政機関で、港を通じた輸出入品に対する課税や監視を行っていました。

しかし、開国と文明開化が進む中で、日本も国際的な通商ルールに従う必要が出てきました。

その中で、より制度的に整った「税関」という形に進化させる必要がありました。

そして1952年(昭和27年)、大蔵省(現在の財務省)が、この出来事の80周年を記念し、「税関記念日」として正式に制定しました。

それ以来、税関はただの監視機関ではなく、「国の経済と安全を支える誇りある仕事」として、国民に広く理解してもらうための広報活動を続けてきました。

税関記念日に知っておきたい豆知識:税関ってこんなにすごい!

税関の仕事と聞くと、多くの人が「スーツケースをチェックする場所」と思い浮かべます。

もちろん、それも大切な仕事のひとつです。

でも、実は税関には、それだけでは語り尽くせないほど多岐にわたる役割があります。

例えば……

1. 関税・消費税の徴収

輸入品にかかる関税や内国消費税などの徴収は、国家財政の大きな柱のひとつです。

税関は、正確な税額を把握し、徴収漏れを防ぐプロフェッショナル集団です。

2. 輸出入の通関審査

商品の中身や書類を確認し、安全かつ正確な取引を保証します。

食品、医薬品、電子機器……ジャンルは多岐にわたり、各分野の知識が求められます。

3. 密輸の取り締まり

これは、映画のような世界。

空港での荷物チェックにとどまらず、海上での船舶検査や、国際郵便の監視など、あらゆる手段で違法な物の流入を防ぎます。

麻薬、銃器、爆発物、さらには生きた動物まで――「密輸」は年々巧妙化しており、税関は常にその最前線で戦っています。

4. 偽ブランド品の摘発

日本に流入するコピー商品を取り締まり、知的財産を守ります。

これは日本の企業のブランド力を守る、まさに「国際競争力の防波堤」です。

5. 国際協力

日本の税関は、「世界税関機構(WCO)」に加盟しており、182ヵ国・地域と情報を共有しながら、グローバルな安全保障に貢献しています。

税関記念日に関わる組織と人たち:「ありがとう」が届きにくい人々

税関の組織は、日本全国に広がっています。

現在、日本には以下の9つの主要な税関があります。

  • 函館税関
  • 東京税関
  • 横浜税関
  • 名古屋税関
  • 大阪税関
  • 神戸税関
  • 門司税関
  • 長崎税関
  • 沖縄地区税関

それぞれの税関には、支署、出張所、監視署などが管轄下にあり、全国津々浦々で業務が行われています。

税関職員の仕事は、昼夜を問いません。

ときに休日返上で、突然の通報に対応することもあります。

密輸の疑いがあれば、徹夜で荷物を確認したり、極秘裏に監視を続けたりすることもあります。

しかも、彼らは決して「目立つ存在」ではありません。

表彰されることも少なく、メディアに登場することも滅多にない。

でも、その背後には、見えないところで国を守る、確かな誇りと使命感があります。

税関記念日は、そんな人たちに、せめて年に一度くらいは「ありがとう」と言いたくなる、そんな日でもあるのです。

税関記念日に関するよくある質問

Q1. 税関職員になるにはどうすればいいの?
A1. 財務省が実施する国家公務員試験(一般職など)に合格し、税関に配属されるルートがあります。

Q2. 税関って24時間体制で動いてるの?
A2. はい、空港・港の業務は24時間対応です。特に密輸対策は時間を選びません。

Q3. 税関記念日に一般人が参加できるイベントはある?
A3. はい、多くの税関で見学ツアーや展示会、模擬検査体験などが開催されます。

税関記念日(11月28日)に心から伝えたいこと

税関記念日は、「国際社会との接点を見直す日」です。

海外旅行の玄関口に立つ税関職員。

毎日、何万件もの荷物や人を相手に、黙々と国を守る人たち。

誰にも気づかれない場所で、汗を流し、責任を背負い、リスクに向き合うその姿。

派手ではないけれど、なくてはならない。

静かだけれど、確実に守ってくれている。

税関記念日は、そんな彼らに「敬意」と「感謝」を捧げる日です。

税関という仕事の奥深さと意義を知ることは、私たち自身が安心して暮らせる社会を、どう支えるかを考えることにもつながります。

次に空港で「申告はありますか?」と聞かれたら、ちょっとだけ思い出してみてください。

その向こうにいるのは、日本を守る、プロフェッショナルたちなのです。

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