パチンコの日(11月14日 記念日)はどんな日?
✅ 1966年11月14日、全国遊技業協同組合連合会が通産省から正式な認可を受けた記念日。
✅ 「パチパチ」の語呂合わせで8月8日案もあったが、集客面を重視して11月14日を選定。
✅ 全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)が制定し、現在も業界の中心的な団体として関与。
「パチンコの日(11月14日 記念日)」とは?
その由来と意義を知ることで、遊技の裏にある歴史と社会的なつながりが見えてきます。
誰もが一度は目にしたことがある「パチンコ」という言葉。
派手なネオン、賑やかな音、そして長蛇の列。
しかしその背景に、正式な記念日があることを知っている人は、実はそれほど多くありません。
11月14日――この日は、パチンコ業界にとって大きな転換点となった日です。
この記事では「パチンコの日」がどうしてこの日に制定されたのか、その舞台裏にある出来事や、関係する組織の役割、そして私たちの暮らしにどう関係しているのかを、じっくりと紐解いていきます。
ふとしたときに誰かに話したくなるような、そんな記念日エピソードを一緒にのぞいてみましょう。
なぜ11月14日が「パチンコの日」になったのか?
パチンコの日は、1979年(昭和54年)に全国遊技業協同組合連合会が制定した記念日です。
記念日の制定理由は明確で、1966年(昭和41年)の11月14日に、同連合会が通商産業省(現:経済産業省)から正式な認可を受けたことを記念するものでした。
この認可は、単なる行政手続きではありません。
それまで一部の地域で自主的に行われていた業界団体の活動が、国家機関から認められることで、公的にパチンコ業界の存在と運営が保証されるきっかけとなりました。
記念日として定める日付については、他にも候補がありました。
「パチパチ」という語感から、8月8日という案が浮上したこともあります。
しかし、業界内で検討された結果、8月は夏休み後半で客足が減少する「ニッパチ月」とされる時期であるため、マーケティング効果を期待しにくいとの判断が下されました。
それに対して、11月は年末商戦の直前で、賞与(ボーナス)時期を見越して来店客数が増加しやすい時期。
この経済的な動向を見据え、11月14日という日が最終的に選ばれたのです。
つまり、「パチンコの日」は、語呂合わせだけではなく、業界の経済戦略や国との関係構築の象徴ともいえる日なのです。
パチンコって実際どんな遊び?法的にも独特なシステム
パチンコは、日本独特の遊技文化です。
「パチン」と玉が弾かれる音と、「コツン」と釘に当たる金属音。
このリズミカルな音に魅了され、ついつい長時間プレイしてしまうという人も多いでしょう。
ですが、その裏には複雑で興味深い仕組みがあります。
まず、パチンコは「風俗営業法」に基づいて運営されており、一般的な娯楽施設とは異なります。
お客さんは、まず現金を「玉」と呼ばれる鋼球に交換します。
その玉を使って遊技を行い、当たりが出れば玉が増えるという仕組みです。
増えた玉は、店内で直接お金に交換されるわけではありません。
かわりに「特殊景品」と交換し、それを別の建物にある「景品交換所」で換金します。
この「三店方式」と呼ばれる構造は、現金の直接授受を避けるために作られた、非常にユニークな日本的システムです。
この構造があるおかげで、パチンコは「ギャンブル」ではなく「遊技」として扱われ、法的な枠内で営業が許可されています。
ちなみに、「パチンコ台」という言葉が一般的ですが、法律上は「ぱちんこ遊技機」という名称が正式で、すべてひらがな表記です。
機種の導入には、警察庁が認可する試験機関での型式試験を通過する必要があり、極めて厳格な審査を受けています。
このように、パチンコはただの遊びではなく、法的・社会的にも精密に構築された仕組みの中で存在しています。
「パチンコの日」を作ったのはどんな団体?全日遊連の存在とは
パチンコの日を制定した団体、それが「全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)」です。
東京都新宿区市ヶ谷に本部を構えるこの組織は、全国のパチンコホール事業者による組合を束ねる、業界最大の協同組合連合体です。
全日遊連の役割は非常に多岐にわたります。
・組合員ホールによる賞品の共同購入
・設備・資材の安定供給
・不正遊技の撲滅と啓発活動
・社会貢献活動や地域振興
・業界全体のコンプライアンス強化
中でも注目したいのが、年に一度の「全国ファン感謝デー」。
これは、日ごろの利用者への感謝を込めたイベントで、豪華な景品や抽選会などが行われ、多くの来店客で賑わいます。
全日遊連は単なる業界団体ではありません。
業界の健全化を進め、消費者と企業をつなぐ「橋渡し役」としての使命も担っています。
このような団体が主体となって記念日を設けることには、非常に大きな意味があります。
それは単なるアピールではなく、業界としての責任と未来への展望を示す意思表示でもあるのです。
パチンコの日(11月14日)にまつわる素朴な疑問
Q1:パチンコの日に行くと何か特別なことがあるの?
A:全国的な統一イベントはありませんが、各ホールでキャンペーンや景品強化を行う店舗があります。来店前に告知情報をチェックしてみましょう。
Q2:パチンコの日は祝日なの?
A:いいえ、国の祝日ではありません。業界団体によって定められた業界内の記念日です。
Q3:子どもはパチンコ店に入れるの?
A:いいえ。風俗営業法により、18歳未満はパチンコ店への立ち入りが禁止されています。
パチンコの日(11月14日 記念日)で見えてくる日本の遊技文化
11月14日の「パチンコの日」。
それは一見すると、業界のための小さな記念日のように見えるかもしれません。
しかしその実、パチンコという遊びを通じて、法制度、経済、社会との深い関わりを象徴する、大きな意味を持つ日なのです。
この日をきっかけに、パチンコの仕組みや歴史を知ることで、私たちは日本特有の遊技文化に対して新たな理解を持つことができます。
ただの娯楽では終わらない、ルールと知恵の積み重ねの中に存在するパチンコの世界。
その一端を知ることで、少しだけ世界が広がったような気持ちになれるかもしれません。

