「パレットの日」はどんな日?
✅ 「11型/12型」パレットの数字(1100×1100mm・1200×1000mm)に由来し、11月12日を記念日とした日。
✅ 物流用台車「パレット」の存在とその役割を広く知ってもらうことが目的の記念日。
✅ 制定団体は一般社団法人・日本パレット協会(JPA)、2020年に記念日として認定・登録された。
物流の世界をひもとくと、普段あまり名前を聞かないけれど。私たちの暮らしを静かに支えている影の主役がいます。荷物を運ぶための「台」、それが「パレット」です。
毎日のスーパーでの荷下ろし、コンビニのバックヤード、通販倉庫の奥…そういった場所に、当たり前のように敷かれているその板一枚が、実は物流効率・環境・コストを支える鍵になっています。
そして、11月12日には「パレットの日」という記念日が設けられ、そんな“見えないけれど大切な”パレットに感謝し、役割を再確認する機会となっています。
このブログでは、「パレットの日」の由来から、知っておきたい豆知識、関わる団体までをわかりやすくご紹介します。
物流に興味がない方も、「へえ、こんな仕組みがあったんだ」と家族や友人に話したくなるような内容にしています。ぜひ最後までお付き合いください。
「パレットの日(11月12日)」の由来:物流台車に込められた数字の意味
物流現場には、多くの見慣れない規格や寸法が存在します。パレットもそのひとつですが。日本
で物流用に使われるパレットには、JIS規格などで定められた「11型(1100×1100mm)」と「12型(1200×1000mm)」という主要な寸法があります。これらは、アジア圏でも共通化が進められており、荷物の受け渡しやリース・共有をスムーズにするための基盤ともなっています。
そして、この「11」と「12」との日付が合致する11月12日を、アジア規格普及の象徴として、またパレットの認知を深めるために、一般社団法人・日本パレット協会(JPA)が制定しました。記念日は2020年(令和2年)に一般社団法人・日本記念日協会の認定・登録を受けています。
このように、単なる“台”ではなく、物流連携や国際規格、効率化を象徴する存在であるために、日付も数字由来で設けられたのです。
さらに、制定にあたっては東京都江東区木場に事務局を置くJPAが中心となり、荷役作業の効率化、物流事業者の課題解決、環境負荷の低減といった目標も掲げています。
つまり、「パレットの日」は単なる”荷台”の記念日ではなく、物流の未来を支えるインフラとしてのパレットを、みんなで意識する日と言えるでしょう。
「パレットの日(11月12日)」で知っておきたい豆知識:種類・素材・規格のあれこれ
物流の現場では、「パレット」と聞くと木製のシンプルな板を思い浮かべる方も多いかもしれませんが。実際には実にバラエティに富んでいます。ここではいくつか豆知識を挙げておきます。
まず代表的なものが「平パレット」。これは上部構造物を持たず、フォークリフトやハンドリフトの爪を差し込んで荷物を運ぶタイプです。見た目も最もシンプルで、倉庫や出荷場でよく見かける形です。
次に、上部に囲いや支柱がある「ボックスパレット」。荷物が倒れたり、散らばったりしないように囲われているため、細かな資材や部品などを運ぶ際に好まれます。
さらに「ロールボックスパレット」は、車輪付きで移動性が高く、小売店のバックヤードや工場のライン内移動などに使われます。比較的軽量な荷物を素早く動かせるのが特長です。
「ポストパレット」は支柱が立っており、荷物を垂直に積み重ねやすく、空間の最大活用ができるタイプです。そして「シートパレット」は素材そのものが折り畳める構造や薄型設計になっており、例えば展示会搬入や仮置き用など、用途限定ながら活躍します。
素材も多彩です。木材は最も普及しておりコストも低めですが、湿気や腐朽に弱い面があります。金属製は耐久性が高く、フォークリフトの爪による損傷にも強いため重量荷物向けに使われることがあります。
プラスチック製は軽量で、食品・医薬品業界の衛生管理現場で採用されることが多く、リユース・洗浄も容易です。紙製(段ボール系)パレットも最近では使われるようになっており、軽荷物・一時輸送など用途が広がっています。
また、上述の11型(1100×1100mm)・12型(1200×1000mm)という寸法は、単なる数字ではなく、リースや輸送のモジュール化・共有化を進めるうえで重要な役割を持っています。
荷役作業の標準化、トラック・コンテナ積載効率の向上、輸送時の空パレット削減など、細かい設計意図が背景にあります。事実、荷役作業時間の短縮や、ドライバー負担軽減、CO₂排出量削減にもパレットの活用が寄与しています。
こうした豆知識は「パレット=ただの板」ではなく、「物流の技術・工夫の塊」であることを伝えてくれます。記念日を機に、身の回りの“パレット”にも少し目を留めてみると、新しい発見があるかもしれません。
「パレットの日(11月12日)」に関わる団体:日本パレット協会(JPA)とその役割
「パレットの日」を制定し、広く普及・啓発を行っているのが、一般社団法人・日本パレット協会(JPA)です。
東京都江東区木場に事務局を持ち、物流用パレットに関わる製造・レンタル・流通・リースなどの企業が会員として参加しています。
JPAの主な活動は以下のとおりです。
- パレットの規格化(11型・12型を中心とした標準化)とアジア圏での共通規格の普及。
- パレット利用促進・効率化のための調査・研究・情報提供。
- 環境配慮型素材の導入促進、物流現場の省力化・労働力問題への対応。
- 「パレットの日」にあわせた講演会・ウェビナー・展示会などの啓発活動。
例えば、JPAは毎年11月12日を記念して「物流の過去、現在、未来」をテーマにしたウェブ講演会を開催しており、物流関係者だけでなく一般参加も可能な形式で、パレットの役割や物流界が抱える課題が紹介されています。
こうした取り組みによって、パレットが単なる台ではなく社会を支えるインフラであるという理解が少しずつ広まっています。
また、JPAは加盟企業とともに国際組織である「アジアパレットシステム連盟(APSF)」とも連携し、日本のみならずアジア諸国の物流連携・パレット共有化を進めています。こうした動きが、私たちが輸入・輸出で使うトラックやコンテナにおいて、パレットの規格が共通化される未来を示唆しています。
このように、パレットの日という記念日には、まさに「物流の未来」「社会インフラとしての台車」という視点が込められており、JPAはその旗振り役として幅広い普及活動を行っています。
パレットの日(11月12日)に関するよくある質問
Q1. なぜ「11月12日」なの?
パレットの標準サイズ「11型(1100×1100mm)」と「12型(1200×1000mm)」の「11/12」という数字にちなんで、11月12日が選ばれています。物流における“共通サイズ”の象徴でもある「11型・12型」の存在が、日付設定の背景です。
Q2. パレットを知っているけれど“記念日”になるほど重要なの?
はい。物流では荷物の積み下ろし効率、人手不足の対応、トラックの稼働率、空パレット(使われないまま返却されずに無駄になるパレット)削減、さらには環境負荷低減など、パレットが果たす役割は多岐にわたります。記念日はその「当たり前すぎて見えない貢献」に光を当てるためのものです。
Q3. 私たちの暮らしとどう関わっているの?
例えば、ネット通販で注文した荷物が倉庫から迅速にトラックに乗せられ、納品されるまでの“流れ”にパレットが存在します。もしパレットがなければ、荷物の手積み・手降ろしが増え、時間とコストが上がり、その分価格や配送時間に影響が出てもおかしくありません。さらに、リユース可能なパレットを使うことで資源の無駄を減らすことにもつながっています。
Q4. 木製、プラスチック製、金属製…素材の使い分けって?
木製はコストが安く大量流通に向いていますが、湿気や劣化に弱い傾向があります。プラスチック製は洗浄・再使用がしやすく、衛生面が求められる食品・医薬品輸送で採用されることが多いです。金属製は特に重量物・特殊荷物輸送で使われ、耐久性が高い反面コストも上がります。用途・環境に応じて素材が選ばれている点も覚えておくと面白いでしょう。
Q5. 記念日に何かイベントはあるの?
はい。毎年11月12日に近い日程で、JPA主催のウェブ講演会・セミナーが開催され、物流・パレットに関する最新トレンドや課題、未来展望がテーマとなります。一般参加可能なものも多く、物流に関わる方以外でも“裏側”を知るいい機会となっています。
まとめ:パレットの日(11月12日)をきっかけに物流の裏側に目を向けよう
「目立たないけれど、たしかにそこにあって、暮らしを支えてくれている」——そんな存在が「パレット」です。
11月12日「パレットの日」は、物流用台車を通じて、荷物が動く仕組み、規格が生まれる背景、人手不足や環境という課題といった、普段見えにくい世界に少しだけ光を当てる日です。
このブログでは、物流のプロでもない読者の皆さんに向けて、親しみやすく、すぐ誰かに話したくなるエピソードや豆知識を交えて紹介しました。例えば「木製とプラスチックでは輸送に求められる条件が違う」「11型・12型という数字が日付になっている」など、知っておくと雑談の引き出しになります。
物流の舞台裏にある「パレット」を、ぜひこの日きっかけに少し気にかけてみてください。荷物を運ぶあの“台”が、実は社会インフラの一部であることが、ほんの少しだけ身近に感じられるはずです。
そして、誰かとの会話の中で「11月12日はパレットの日なんだよ」と話せたとき、「へぇ、そんな記念日があったんだね」と相手が驚くかもしれません。それこそが、この記念日の狙いです。
日付/数字/規格…一つひとつに意味がある。暮らしの裏側にある「しくみ」を知ることは、小さな驚きとともに、社会を支える大きな構造への理解につながります。
ぜひこの「パレットの日」を通じて、物流という世界へのちょっとした旅を楽しんでみてください。
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