「すしの日(11月1日)」はどんな日?
✅ 1961年に全国すし商環境衛生同業組合連合会が制定した寿司を祝う日。
✅ 11月1日が選ばれた理由は、旬の魚が美味しく、新米の季節であるから。
✅ 全国すし商生活衛生同業組合連合会が制定した記念日で、業界の発展を目指して活動。
「すしの日」を迎える11月1日、私たちが食文化として愛してやまない寿司を祝う日として、日本の中で重要な意味を持っています。
寿司好きの方にとっては、特別な意味を持つ記念日となるこの日ですが、そもそも「すしの日」はどのようにして制定されたのでしょうか?
その由来や意味、さらに寿司業界の現状について詳しく探っていきたいと思います。
「すしの日」の由来
「すしの日」が定められたのは、1961年(昭和36年)のことです。
当時、東京都中央区築地に本部を構えていた「全国すし商環境衛生同業組合連合会」、略して「全国すし連」が、11月1日を「すしの日」と定めました。
その背景には、11月が新米の季節であり、また、脂の乗った魚介類が旬を迎える時期であることが関係しています。
日本人にとって、11月は食の恵みを感じる時期でもあり、秋の実りを感謝する月です。
そのため、11月1日を「すしの日」とすることで、日本の食文化の象徴とも言える寿司に対する感謝の気持ちを表現し、さらに寿司文化を広めようという意図が込められたのです。
歌舞伎の演目と「すしの日」の関係
「すしの日」が11月1日と定められた背景には、歌舞伎の演目『義経千本桜』の登場人物である「鮨屋(すしや)の弥助」が深く関わっています。
この「鮨屋の弥助」という人物は、実際の歴史上の人物である平維盛にちなんでいます。
平維盛は、平清盛の孫であり、平家の総大将として名を馳せた人物です。
しかし、平家の滅亡とともに、平維盛は戦に敗れて都を離れ、隠れ住むこととなります。その際、鮨屋を営む弥左衛門という人物に助けを求め、鮨職人として働き始めることになります。
弥左衛門の娘・お里と恋に落ち、最終的には養子として迎えられた平維盛は、名前を「鮨屋の弥助」と改めます。
この名前の改名が、11月1日であったとされており、この日に「すしの日」を制定することとなったのです。
「全国すし連」の活動と役割
「すしの日」の制定に深く関わった「全国すし商環境衛生同業組合連合会」は、現在「全国すし商生活衛生同業組合連合会」と名称を変更しています。
もともと、寿司業界の衛生環境向上や業界の発展を目的とする団体であり、寿司業界の問題に取り組んでいます。
また、2018年には、築地市場が豊洲に移転したことを受けて、事務局も東京都江東区豊洲に移転しました。
これにより、全国すし連の活動はより広い範囲に影響を与えることとなり、全国の寿司業界の発展に貢献しています。
「すしの日」に行われるイベントやキャンペーン
「すしの日」には、多くの寿司店が特別メニューやキャンペーンを実施します。
特に、日頃の感謝を込めて特別なサービスを提供することが多く、普段は食べられないような豪華なネタが楽しめることもあります。
たとえば、大手の寿司チェーン店では、特別価格で寿司を提供するキャンペーンが行われることもあり、寿司好きの人々にとっては、まさにお得感満載の一日です。
また、寿司職人が自らお客様に直接寿司を握って提供するイベントもあり、その日のために特別に用意された旬の食材を楽しむことができる貴重な機会となります。
家族や友人とともに、お店で寿司を楽しむこともできますし、家庭でも「すしの日」を祝うために少し豪華な寿司を手作りしてみるのも良い思い出になります。
「すしの日」の魅力を再発見
「すしの日」は、単なる食事の記念日ではなく、寿司という日本の食文化を改めて振り返る日でもあります。
寿司は、日本の食文化において非常に重要な役割を果たしてきました。昔ながらの寿司から、現代的な創作寿司に至るまで、その形は進化を続けています。
また、寿司に込められた職人の技や、素材へのこだわりは、他の料理と一線を画しています。
寿司は、単なる食べ物ではなく、職人の技と心を感じることのできる、まさに芸術的な料理です。
そのため、私たちが「すしの日」に寿司を楽しむことは、日々の食事に対する感謝や、職人の努力に対する敬意を表す意味にもつながります。
すしの日まとめ
11月1日の「すしの日」は、日本の食文化を祝う大切な記念日です。
由来としては、11月が新米の季節であり、旬の魚が美味しい時期であることに加えて、歌舞伎の演目『義経千本桜』に登場する「鮨屋の弥助」に関する歴史が関係しています。
全国すし連が制定したこの日には、寿司業界全体がその魅力を再認識し、消費者も寿司の美味しさと職人技に感謝の気持ちを込めて楽しむことができる特別な日となっています。
次回の「すしの日」には、ぜひ普段よりも一層豪華な寿司を楽しみながら、その歴史や文化について思いを馳せてみてください。そして、日頃の感謝を込めて、家族や友人とともに美味しい寿司を堪能しましょう。
「すしの日」を祝うことで、私たちの食文化への理解が深まり、寿司という料理が持つ奥深さや魅力を再発見できることでしょう。
それでは、次回の「すしの日」を心待ちにしながら、日々の食事に感謝の気持ちを忘れずに過ごしていきましょう。

