紅茶の日(11月1日)はどんな日?
✅ 1791年、大黒屋光太夫がロシアで日本人初の紅茶を体験した日。
✅ 日本紅茶協会が制定した紅茶文化を普及させる記念日。
✅ 日本紅茶協会が紅茶の普及活動を行い、「おいしい紅茶の店」の認定をしている。
寒い季節が近づくと、温かい紅茶が恋しくなるものです。
ゆっくりと湯気が立ち上るカップに、香り高い紅茶を注ぎながら、心も体もほっと一息。
紅茶は、単なる飲み物にとどまらず、私たちの生活に安らぎや楽しさを与えてくれる存在です。
そして、そんな紅茶の魅力を再認識するための記念日が、11月1日の「紅茶の日」です。
今回は、この特別な日の由来や紅茶の歴史、さらに紅茶にまつわる素敵なエピソードをお伝えし、紅茶の魅力をより深く感じていただけるようにお届けします。
紅茶の日の由来
紅茶の日は、1983年に日本紅茶協会が制定した記念日です。
その背景には、1791年のある出来事があります。
当時、江戸時代の日本でまだ紅茶は知られていませんでしたが、そんな中、日本人として初めて紅茶を飲んだ人物がいました。
その人物の名は、大黒屋光太夫。
彼は、ロシアへ漂流した船頭であり、異国の地での驚くべき体験をすることになります。
1791年、暴風雨によりロシアに漂着した大黒屋光太夫は、サンクトペテルブルク(現在のサンクトペテルブルク)でエカテリーナ女帝が主催する茶会に招かれました。
その席で、光太夫は初めて紅茶を口にしたのです。
この歴史的な出来事がきっかけとなり、紅茶は日本でも徐々に知られることとなりました。
紅茶が日本に登場したのは、実に300年以上前のことです。
そして、光太夫のような冒険心あふれる日本人が、紅茶と出会うことで、日本人の生活にも少しずつ浸透していったのです。
紅茶の日本における広がり
紅茶が日本に本格的に登場したのは、1880年代のこと。
ただし、当時の日本では緑茶が圧倒的に人気だったため、紅茶はすぐには定着しませんでした。
その後、1952年に大阪に日本初の紅茶専門店「MUSICA」がオープンし、紅茶文化が一歩ずつ広がり始めます。
そして1974年には、東京に初めての紅茶専門店も登場し、紅茶の世界が広がりを見せました。
こうした流れの中で、紅茶の味わい方や淹れ方の知識が深まり、紅茶は徐々に日本人のライフスタイルに欠かせない存在となったのです。
紅茶の日を支える日本紅茶協会の活動
紅茶の日を制定した日本紅茶協会は、紅茶の普及を目的として、さまざまな活動を行っています。
日本紅茶協会は、1939年に設立され、その後、1971年に紅茶の輸入が自由化されると、活動の幅を広げました。
現在では、全国で約200店の「おいしい紅茶の店」が認定されており、紅茶に対する理解と情熱を深めるためのティーセミナーや講座も開催されています。
紅茶専門店では、ティーインストラクター養成研修や、ティーアドバイザー養成研修を通じて、紅茶のプロを育成する取り組みも行っています。
紅茶の文化をもっと広め、より多くの人々にその魅力を伝えるための活動が、日々続けられています。
紅茶の種類とその魅力
紅茶にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴的な味わいがあります。
例えば、インドの「ダージリン」や「アッサム」、スリランカの「ウバ」や「ヌワラ・エリヤ」など、産地ごとの特徴が際立っています。
また、スリランカの紅茶は「セイロンティー」として親しまれ、ベルガモットで香り付けされた「アールグレイ」は多くの人々に愛されています。
紅茶を淹れる際に気をつけるポイントは、茶葉の量や湯温、抽出時間など。
これらに工夫を凝らすことで、同じ茶葉でも全く違う味わいを楽しむことができるのが紅茶の魅力です。
紅茶はその香りや味わいだけでなく、飲むことによって、心を落ち着け、リラックスさせてくれる素晴らしい飲み物でもあります。
紅茶がもたらす楽しさと安らぎ
紅茶の一杯がもたらす楽しさは、何と言ってもその香りや味わいです。
朝の目覚めの一杯、午後のひとときに、家族や友人とともに楽しむ紅茶。
その時々のシチュエーションで紅茶は様々な楽しみを提供してくれます。
紅茶を淹れる時の香り、カップに注いだ時の色合い、そして一口飲んだ時のまろやかな味わい。
すべてが心を豊かにしてくれるものです。
紅茶の日には、ぜひ一杯の紅茶を味わいながら、紅茶がもたらす文化や歴史について思いを馳せてみてください。
紅茶の日まとめ
紅茶の日を迎えることで、私たちは再び紅茶の魅力に触れることができます。
その歴史的な背景から、現在に至るまでの紅茶の普及、そして紅茶を淹れる楽しさや、日常の中で味わう贅沢なひととき。
紅茶はただの飲み物ではなく、私たちの生活に癒しと安らぎを与えてくれる大切な存在です。
紅茶の日を機に、その魅力を再発見し、心を豊かにする一杯を味わってみてはいかがでしょうか。

