かつて“爆弾発言アイドル”として一世を風靡した榎本加奈子さん。
テレビの向こうでキラキラ輝いていた彼女は、今や多くの人の心と体をあたためる“スープカレーの旗手”となりました。
この記事では、榎本加奈子さんが手がけたスープカレー店「kanakoのスープカレー屋さん」とそのリブランディング「北緯43°のスープカレー屋さん」について、誕生秘話から現在の姿まで、じっくりとご紹介します。
彼女がどんな思いでスプーン一杯の味を作ったのか——。
その裏にあるストーリーに触れれば、あなたもきっと一度は味わってみたくなるはずです。
「kanakoのスープカレー屋さん」誕生の背景
——“食で人生を立て直したい”という想い
榎本加奈子さんがスープカレー店を始めたのは、芸能界を引退して数年後。
結婚や出産、家庭との向き合いを通して、「食」の大切さに目覚めたことが大きなきっかけでした。
子どもの健康を願い、食材選びにこだわる中で出会ったのが「スープカレー」。
そのあたたかさと、体にやさしいスパイスの効能に惚れ込み、自らレシピ開発に乗り出しました。
「この味なら、誰かの人生を支えられるかもしれない」
そう考えた彼女は、2000年代後半に「kanakoのスープカレー屋さん」を札幌にオープン。
当初は“元芸能人の趣味”と冷ややかな声もあったそうですが、彼女は本気でした。
カレーに注いだのは、女優としての名残ではなく、母親としての誇りと責任感だったのです。
メニューに込めた“カラダと心を整える”魔法
一度でも訪れたことがある人なら、「kanakoのスープカレー」は他と違うと気づくはずです。
例えば、看板メニューの「kanako’sチキングリルonライス」。
低温調理されたチキンは、外はパリパリ、中はジューシー。
たっぷりのオーガニックスパイスと、鶏ガラと香味野菜を煮出したブイヨンがベースのスープが絶妙に絡みます。
カスタマイズ性も人気の秘密。
・スープの種類(トマト/和風/ココナッツ)
・辛さレベル(甘口〜激辛)
・トッピング(野菜、卵、チーズ、納豆まで!)
子ども連れのお母さんから、スパイス好きのグルメまで、誰もが「自分の一杯」を見つけられます。
店舗の展開と“地域密着”の姿勢
「kanakoのスープカレー屋さん」は、北海道・宮城・神奈川に複数展開されました。
特に注目されたのは、仙台の泉区BRANCH仙台店。
広々とした店内に、子連れ歓迎のキッズスペース。
地元野菜を使った季節限定カレーも好評で、“街の第二の食卓”として根付いていきました。
スタッフ教育にも彼女のこだわりが。
接客マニュアルには、「お客様が“ただいま”と言えるような空間づくりを」とのメッセージが掲げられていたほど。
リブランディング「北緯43°のスープカレー屋さん」へ
——変化する時代と、変わらぬ想い
2024年、ブランド名を「北緯43°のスープカレー屋さん」へと刷新。
このリブランディングには、「より多くの人に、北海道の食文化と健康食を広げたい」という加奈子さんの想いが込められています。
“北緯43度”は札幌を通る緯度。
その名前にふさわしく、北海道の大地で育った野菜とスパイスを大切にしたメニュー構成になりました。
SNSでは「デトックス効果があって、食後スッキリ!」「まるで温泉みたいなスープ」との口コミも。
健康志向の高まりとともに、スープカレーは再び脚光を浴びています。
榎本加奈子の“経営者としての信念”
加奈子さんは、単なる“顔出しタレント”ではありません。
店舗運営、レシピ開発、スタッフ採用にまで深く関わり、自ら試食・試作を繰り返す姿勢は、経営者そのもの。
「自分が食べないものは、お客様にも出せない」
その信条のもと、彼女は週に何度も店舗に顔を出していたといいます。
経営哲学には「家庭の味」を大切にする母親目線も息づいています。
そのやさしさが、メニューにも、接客にも、店舗づくりにも溶け込んでいるのです。
実際に食べてみた感想とおすすめの選び方
筆者も、仙台BRANCH店で「おもいっきり野菜」を注文。
ゴロゴロと存在感のある季節野菜、ほんのりスパイスの香る和風スープ。
身体がじんわりと温まるその味に、「また来よう」と素直に思えました。
こんな人におすすめ:
- 肌の調子が気になる → トマトスープ+コラーゲントッピング
- スパイス好き → 激辛+スパイシースープ
- 野菜不足が気になる → 「おもいっきり野菜」+大盛りキャベツ
価格帯も1,100円〜1,500円前後で、コスパも優秀。
テイクアウトやデリバリーも可能で、忙しいビジネスマンにも人気です。
今後の展開と、夫婦で描く“夢の続き”
2024年夏、加奈子さんと夫・佐々木主浩さん(元プロ野球選手)は、カフェ併設型の新業態店舗を準備中と報じられています。
「飲食店という枠を超えて、“癒し”や“再生”を届けたい」
そんな構想のもと、今後はヴィーガンメニューや海外展開も視野に入れているとのこと。
芸能界から実業界へ。
華やかさとは違った意味で、榎本加奈子という女性の芯の強さが、今なお人々を惹きつけている理由なのです。
まとめ|スープカレーに込めた“人生の味”
榎本加奈子さんがプロデュースしたスープカレーは、単なる食事ではありません。
そこには、家族を守りたいという母の想い、人生を立て直そうとした女性の覚悟、そして食を通じて誰かを元気にしたいという情熱が込められています。
もしあなたが今、心と体にちょっと疲れを感じているなら、
ぜひ一度「北緯43°のスープカレー屋さん」を訪れてみてください。
そこには、静かに背中を押してくれる“あたたかい一皿”が、きっと待っています。
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